千両賞など/平林雅芳の2歳戦(12/8)

トピックス

土曜阪神1R
2歳未勝利
ダ1800m
勝ちタイム1.54.7

勝ち馬:アドマイヤプレミア
(牡2、栗東・梅田智厩舎)

小雨とはなったがまだ空模様がハッキリしない中での朝イチのレース。
3コーナー過ぎの手応えから、1番人気のシルクターンベリーが勝つのだろうと思えたものだったが、直線に入ると一番先に手が動いたのがそのシルクターンベリー。
勝ったのは、8月の北海道戦以来のアドマイヤプレミアム。
4コーナー入り口でなかなか前が開かなかったが、直線に向いてシルクターンベリーとナリタシルクロードの間が開いたらスッと反応しての勝利となった。

内枠から今日もコイスキャーレが出て行った。
2番手に的場文J騎乗のマルタカユビキタスも前へと出て行った。
この2頭がやや後続を離し気味に2コーナー、向う正面と進んだ。
3番手のシルクターンベリーには絶好のポジション。
1000メートルが1.01.6と、ちょっと速いペースでの通過だ。
4コーナー手前では、2番手マルタカユビキタスの手応えがなくなり、下がり気味となり、変わって手応え十分にシルクターンベリーが上がってきていた。
そして直線に入ったが、一遍に前のグループが混雑した。
シルクターンベリーの手応えが急に悪くなった。
その外にいたナリタシルクロードが外目に開いた。
その瞬間、6、7番手でレースを進めていたアドマイヤプレミアが前に出た。
ナリタシルクロードは外へヨレ気味ながらも脚を伸ばして、アドマイヤプレミアと差がないままゴールへと入った。
外からジンダリーが上がってきていたが、手前が替わっていないのか、伸び具合がもうひとつ。

上がり3Fが39.8もかかる結末。
前へ行っている馬では、ナリタシルクロードが残っただけの速い流れ。
馬場が軽いのか、えらく前半に急ぐ感じを受けたレースであった・・。


土曜阪神2R
2歳未勝利
ダ1400m
勝ちタイム1.26.0

勝ち馬:ドビュッシー
(牡2、栗東・西園厩舎)

軽いダートなのだろうが、前半3Fを35.0とやや速い流れとなって、前へ行った馬が総崩れ。
変わって伸びたのが、終始押っつけ気味での追走だったドビュッシー。
直線で外から伸びての勝利となった。

的場文Jがここも先行策。
キセキノウタが外から出て行った。
2番手にピサライコネンだが2、3馬身はあったのではなかろうか。
3番手にトシバード。その外に横山典Jのスマートスペンサーがいた。
ここらがちょうどいい位置なのだろうと推測する。
先頭を行くキセキノウタは、やや気負い気味な先行。
2番手ピサライコネンでもちょっと速いのではないかと思える感じだった。
実際に、前半3Fが35.7で、1000メートル通過が59.8であった。
勝ったドビュッシーは終始追っつけ気味だったが、それが却って良かったか。
直線で外から一気に伸びての勝利となった。
2着ビートブラックは、内へ入って待っていたが直線1Fでなかなか前が開かず。
待ち時間がかなり長いのが惜しまれた。
3着にはシゲルケンシンがいい脚をみせて追い込んできていた。

ここも上がり3Fが38.7とややかかる内容。
ゴールまでの最後2ハロンが、13.0~13.2とかかっているのが、流れが速くて前が止まっているのを物語っていた。


土曜阪神3R
2歳未勝利
芝2000m
勝ちタイム2.03.1

勝ち馬:アドマイヤテンクウ
(牡2、栗東・松田博厩舎)

4コーナー手前でアクシデントが発生。
4、5番手の外目を追走していたアッシュールが、その外にいたゼットチャンプを外へ持って行ってしまう逸走ぶり。
その後ろを追走していたアドマイヤテンクウが、労せず前が大きく開いた事もあるが、反応良く伸びてこれまた北海道以来の実戦を勝利で飾った。

内からマルカボルトが行き、2番手ジャポニズム。
3番手の外目にルメールJ騎乗のアッシュールの位置取りで前半を進み、3コーナー過ぎあたりから、アッシュールの外にゼットチャンプが上がってきていた。
その後ろにアドマイヤテンクウが続いて、前半1000メートルを1.02.2と前有利な流れで4コーナーへと向かっていた。
しかし、直線入り口でアッシュールが外へと逃げ気味。
その外にいたゼットチャンプ共々外へ流れてしまった。
その直後にいたアドマイヤテンクウ、ログの2頭の視野が一遍に広がった。
しかし、先頭を行っていたマルカボルトの粘りもなかなかだった。
ゴールへと向かうマルカボルトと、外から伸びてきたアドマイヤテンクウの伸びが良かった。
結局、外アドマイヤテンクウが久々をものともせず先頭でゴール。
2着に粘ったマルカボルト。
3着には馬場の真ん中をログが伸びて確保。
ジャポニズムはちょっと伸びを欠いて4着であった。

稍重発表の芝コース。
最後の1ハロンが12.4とかかっていた様に、少しだけ渋い馬場だったかも知れない。
アクシデントがあったにせよ、好位からシッカリした伸びを見せたアドマイヤテンクウ。
大型馬の休み明け緒戦だが、キッチリと答えを出した格好だ・・・。


土曜阪神5R
2歳新馬・牝
ダ1400m
勝ちタイム1.25.4

勝ち馬:スティールパス
(牡2、栗東・松田博厩舎)

新馬戦で35.3と、速い入りとなった前半の流れ。
3番手で凄い行きっぷりであったスティールパスが直線では弾けて快勝。
2着に4馬身差の圧勝劇であった。

内からメグチャン、外からトーホウプリンセスと出て行った。
エーシンスポールもダッシュ良く3番手に取り付けた。
3コーナー過ぎからはトーホウプリンセスが先手となり、2番手にエーシンスポールとなった。
その直後にスティールパスが控える位置だ。
ここらでは、5番手のラガーがやや窮屈な感じのポジションだった。

4コーナー手前では前の2頭が並ぶ感じで、直後のスティールパスの手応えが抜群。
その手応えのとおり直線に入って、弾けるようにスティールパスが脚を伸ばして出て行った。
2番手に粘るエーシンスポールを、内目から追い上げてきていたラガーリンリンが交わしてのゴール。
少し離れた4番手に逃げたトーホウプリンセスが入り、外からアルデュイナがいい脚で伸びてきていた。

スティールパスは、メンバー中最速の上がり脚で駆け抜けた。
道中の手応えも素晴らしかったが、追われてからの反応も鋭く、今日の完成度がかなり高かった印象だった。
2着のラガーリンリンは、3コーナーから4コーナーまでがもう少しスムーズだったらば、もっと差は縮まっていたはず。次走がおおいに楽しみだ。
逃げたトーホウとエーシンは、前半3Fを35.3で通過。
1000メートルも1.00.6と、新馬戦としては速いもの。
次走はもっと変わるはずだ。


土曜阪神6R
2歳新馬
芝1400m
勝ちタイム1.23.8

勝ち馬:マックスバローズ
(牡2、栗東・中竹厩舎)

18頭も揃った新馬戦。
しかしそれを制したのは、夏に一旦出走態勢が整って取り消し、仕切りなおしとなったマックスバローズ。
ゲートをポンと出てからは、ジワッとした先行ペースでの逃げ切り勝ちを見せた。

外でメイショウウラヌスが出遅れ気味なスタート。
ジワッとした感じで前に行ったのがマックスバローズ。
内からヤマカツマヤリスも行ったが、無理にも先頭のイメージではなさそうだった。
外からカンファーネオも前にと出たが、ジワッとした流れとなった。
前半3Fが35.9と、芝ではこれ以上ない入りだ。
結局はそのままの態勢が直線入り口まで続いた。
楽な手応えで残り1ハロンを迎えたマックスバローズは、追い出しにかかると、頭の高い走法ながらもう後続との差は決定的なもの。
そう追わずにして5馬身差の楽勝となった。
前半を35.9で入り、後半を35.5。最後の2ハロンが11.5~11.5でまとめられたら、後続馬には出番がないのも当然か。
2着にはヤマカツマヤリスがそのまま粘り、3着に外目の7番手を進んでいたメイショウコゴロウが上がってきていた・・。
一旦仕上がったマックスバローズだが、再仕上げも上々。
マイペースの競馬となったのも大きい。
結局は、一番速い上がり脚でゴール板を駆け抜けているのだから、完勝の新馬戦となった。
次が真価を問われる一戦となるものだろう・・・。


土曜阪神9R
ポインセチア賞
ダ1400m
勝ちタイム1.24.7

勝ち馬:トシギャングスター
(牡2、栗東・矢作厩舎)

ナムラアトラクトが出て行ったが、知らずしらずに速くなってしまうのか、前半3Fを34.3、1000メートルを59.0で通過。
だが直線に入る時の手応えからも楽勝と思えたほど。
それが直線1ハロンを過ぎると止まり出してしまった。
内から出てきたスターボード、外から追い上げたトシギャングスターの2頭が、馬体を併せてナムラアトラクトに並び、そして交わしてのゴール。
僅かに外の態勢が良く、トシギャングスターが2勝目を挙げた。

しかし、ナムラアトラクトの速さは凄い。
アッと言うまに先頭に出て行った。
外にホワイトランナー、ケイアイデイジーと続くが、馬体を並ばせることもなく4コーナーまで来た。
あまりスタートが速くはなかったスターボードだが、最内のラチ沿いをスッと上がって4番手の内目に収まった。
トシギャングスターは、中団でのレースだ。
3コーナーから4コーナーまでは、トシギャングスターもそんなには外目を廻ってはいなく、ロスを避けている感じだった。
直線に入っても、まだナムラアトラクトのスピードは衰えず。
直線1ハロン手前では、もう後続との差から確勝かと思えるほどのセーフティリードかと思えた程。
しかし、4コーナーを最内を廻って差を詰めたスターボード、そして直線で外へ出して追い上げてきたトシギャングスターが、残り1ハロンを過ぎたぐらいから、前を行くナムラアトラクトとの差をどんどんと詰めていった。

ゴールへ逃げ込まんとするナムラアトラクトだったが、追い上げる2頭の脚色が良すぎた。
結局、ゴール寸前でスターボードが内でトシギャングスターが外に並んでの追い上げ。
半馬身差ほど前に出た2頭だが、やや外トシギャングスターが出た感じだった。

未勝利勝ちの際、信じられない脚を使ったトシギャングスター。
先週は前に行った分だけ、あの驚愕な末脚を使えなかったのか相手が悪かったのか2着。
しかし連闘で臨んできた今回は、キッチリと答えを出した。
そしてスターボードも、アースサウンドのレコード勝ち時の2着馬で、やはり地力ある処を見せた。
そしてナムラアトラクトはスピードがあり過ぎる様子。
1200の方が戦いやすい馬なのかも知れない。
最後の1ハロン13.4が、全てを物語っているレースであった・・。



日曜阪神1R
2歳未勝利
ダ1200m
勝ちタイム1.13.7

勝ち馬:ケイエスシンアカリ
(牝2、栗東・高橋成厩舎)

シゲルツキヤマドノが逃げたが、外から本命マイネルレガーロが続き、3コーナー過ぎからは道中外へ逃げ気味だったグランプリオージーまで並んできた。
前が34.3とちょっと飛ばし気味となった。
一旦直線では逃げたシゲルツキヤマドノとマイネルレガーロが、後続を振り切って2頭で抜け出た感じだったが、ゴール前で外からケイエスシンアカリが猛追と追い込み差し切った。
上がり3Fが39.4もかかれば、終いいい馬の餌食となって当然。
今日もダート戦は前を急ぐ感じだ。

昨日もダート戦は前を行く馬が壊滅する結果。
どうも阪神競馬に替わって、軽いダートなのか、先を急ぐ過ぎる傾向がある。
このレースも、まさしくそんなレース内容となった。
シゲルツキヤマドノが、前半前半3Fを34.3で、1000メートル59.1と、超がつくほどの速さで飛ばした。
それを追いかけるマイネルレガーロ、グランプリオージまでが加わって、速い流れとなってしまった。
さすがにこれでは最後のさいごに堪える。
キッチリと後方から脚を伸びしてきたのがケイエスシンアカリ。
新馬戦は前へ行ってダメだったこの馬が、今日は差してくる競馬内容で混戦を断った・・。
この上がりでは、後方にいたどの馬でも差し込んでこれる勘定である。
ちょっとジョッキーの意識が高すぎるのだろうか?前崩れが続く・・。


日曜阪神2R
2歳未勝利・牝
ダ1400m
勝ちタイム1.26.4

勝ち馬:クリスマスキャロル
(牝2、栗東・石坂厩舎)

そうスタート自体は速くはなかったクリスマスキャロルだったが、ジワジワっと出て行き、3コーナーからは好位の外目。
4コーナーも早めに進出しての勝利。
このレースでも34.8と、やはり前半3Fが速い推移となる展開となった。
2着に突っ込んできたのは、前走同様に内目から外へ出してきたスイートベルモント。いい伸びを見せての2着であった。

レークサイドカフェ、スマートメビウス。
そして外枠からマットレスカレにハナショウブと、けっこうな馬が先行を争った。
4コーナーを廻る時は、内からその4頭に、一番外へクリスマスキャロルまでが並ぶ展開となった。
1000メートル通過が1.00.0とやはり速い。
直線に入って外からクリスマスキャロルがスッと反応して前へ出て先頭に立ち、ゴールを目指した。
ハナショウブが良く粘っている中で、スイートベルモットが前走同様に4コーナーまでは内目で脚をタメていたが、直線を鋭角に廻って外へ出して、一気に距離を稼ぎ追い出しにかけた。
なかなかにいい脚だが、前とは間が開きすぎていた。
そしてチャーミングハヅキが直線半ばから伸びだしたが、外から伸びてきたスイートベルモットの伸び脚には負ける勢いであった。

ここも最後の1ハロンが13.3とかかる決着。
1番人気のマザーウェルは、初ダートでもあったが、もまれる位置でのレースとなったのもあるだろうが、どうやら道中で落鉄のアクシデントもあった様子。
まだ何とも言えない結果か。
クリスマスキャロルは、上でのもう一戦、様子を見たい感じで、何とも言えない処だろう・・。


日曜阪神3R
2歳未勝利
芝1400m
勝ちタイム1.23.0

勝ち馬:ブイコナン
(牡2、栗東・福島信厩舎)

ブイコナンが逃げて、ジョーヴァリアントが2番手。
3番手の外目にショウリュウムーンがつく流れ。
直線に入っても前の2頭の勢いは止まらず。
直線半ばで一旦外のジョーヴァリアントが並びクビ差ぐらい出た感じもあったが、また内のブイコナンが伸び出して、結局は逃げ切りとなった。
前半3Fを35.4で行って、上がり3Fもまた35.4と計ったかの様なペース。
前の2頭のジョッキーの腕が凄いと思える一戦であった・・・。

土曜の新馬勝ちをしたマックスバローズもマイペースに落としての完勝劇。
ここは二人のジョッキーが、完璧に自分達のペースでのレースを進めて、前後半がまったく同じ平均ペースを演出。2頭だけの世界を造ってしまった。

外からブイコナンが出て行くと、今日が休み明け2戦目のジョーヴァリアントがすぐに内から出て行った。
結局、外のブイコナンが先頭で、2番手にジョーヴァリアントで落ち着く流れとなった。
結局はそのままの態勢で直線に入り、2頭が並んでの追い合いとなった。
一旦は外のジョーヴァリアントが前へ出るシーンもあったが、ゴールが近づくに連れて内のブイコナンがまた進出。
もう外のジョーヴァリアントには差し返す脚はなかった。
3着は、大外枠に近いショウリュウムーン。好位の外目から直線で脚を伸ばしたが前の2頭には追いつかず。

直線に入って、残り2ハロンの処をを11.0と加速して、後続の動きを封じたブイコナンとジョーヴァリアントの先行馬ペース。
最後は内々を廻っての差だけブイコナンが先着の内容であった。
馬の能力以上に、騎手の腕の見せ場十分だったレースであった。


日曜阪神4R
2歳未勝利
芝1800m
勝ちタイム1.47.8

勝ち馬:ヤマニンシャスール
(牡2、栗東・浅見厩舎)

注目していたゴメスJが、このレースで見事な大外からの差し切り劇を
見せてくれた。
ブービー人気のヤマニンシャスールで3万円台の配当をもたらした。
4コーナーを廻る時に、外の馬の進路を邪魔してしまったルメールJが降着となるアクシデント。
どうもこの二日間はリズムに乗れないままであった。
2着もアドマヤツバサで、3着もドリームセーリングと入り、超万馬券の770万円の3連単高配当となった・・・。

内からノルマンディーが出て行き、外から連闘のウインブシドウが続く流れ。
デビュー戦でスタートのタイミングが合わずに凄い内容を見せたディオメデスが3番手にいる思いがけない流れ。
芝の未勝利戦ではいつもゆったりと流れるレースなのに、ここはどうやら速い。
1000メートル通過が59.2で、1400メートル通過も1.23.0といい流れであった。
そんな流れで、好位の4番手ぐらいの内目を追走していたセイルラージが、直線入り口でややバテ気味の前の馬を嫌がって、外へ出す時に後ろからきていたサンライズモールの進路に入り躓かせてしまった。
ルメールJが昨日に引き続いての降着となった。
そんなアクシデントを尻目に、直線で大外から弾けて上がってきたのが、ギャレット・ゴメスJが乗るヤマニンシャスール。
一気に脚を使って先頭に踊り出た。
ゴール前の狭いところに、アドマイヤツバサにドリームセーリングと、脚を伸ばしての接戦となった。

ブービー人気のヤマニンシャスールは、338倍の単勝オッズ。
注目していたジョッキーだけに、ここで勝って高配当を出したのを見逃してしまったのが痛い。馬でなくて人で買えたは失礼か。
何せ、前が速い流れとなって、後ろから行っている馬が直線で外へ出してのもの。
直線での最後の1ハロン12.8が、このレースを大きく象徴していた感じだ。


日曜阪神5R
2歳未勝利
芝1800m
勝ちタイム1.53.7

勝ち馬:ソリタリーキング
(牡2、栗東・石坂厩舎)

血統とは恐ろしいものだ。
とても届かない直線の入り口だったが、ドンドンと前を行くパルラメンターレとの差を詰めてきたソリタリーキングの末脚。
ゴールではキッチリと前に出ていたから驚き。
時計も新馬戦では好時計の1.53.7。
上がり脚は36.3と芝並みの切れ味であった。

火曜朝に石坂師に馬名の由来を聞いた。『孤高の王様』らしい。
なる程ねと思える内容であった。
4コーナーを絶好の3番手で廻るスミヨン騎乗のパルラメンターレ。
直線では何なく抜け出して、後続は誰もついてこない楽勝劇と思えた。
上手く4コーナーで内目をつけて、かなり距離を稼いだソリタリーキングだが、それでも前との差はかなりというより、果てしなく遠かった。
直線1ハロンを過ぎても、まだ5馬身ぐらいは十分にあったのではなかろうか。
そして、ゴールへ近づくにしたがって、パルラメンターレとソリタリーキングとの差はみるみる縮まってきたが、ゴールを過ぎた処でもまだ交わしていないと思っていた程。
それがオーロラビジョンでゴール前を映し出すと、とんでもない。
キッチリと交しているではないか。それもクビ差である。
スミヨンJが、内からビックリしたような顔をしているのが見えたぐらいだ。
3着が逃げたビクトリアクロスで9馬身差。
他の馬が霞んで見えたぐらいの決着で、驚愕の新馬戦であった・・。

パドックで周回する度に鳴いてばかりのソリタリーキング。
武豊Jを背にした時には、馬っ気も出していたほど。
若くてとても走る方に向いてくれてないなと思えた程。
それがいざ実戦になると凄い事をやってのける。
これがヴァーミリアンの弟という血統なのだろうか。
いやはや、恐れ入る結果でした。
そして敗れたがパルラメンターレ。次走はそれこそ確勝ものであろう素質。
いや~驚きの新馬戦でありました。


日曜阪神6R
2歳新馬
芝2000m
勝ちタイム2.03.0

勝ち馬:ドレスアフェアー
(牡2、栗東・橋口厩舎)

アドマイヤグルーヴの子供アドマイヤテンバと逸材が揃った新馬戦だったが、直線で外からゴールを駆け抜けたのは橋口厩舎のドレスアフェアー。
436キロと小柄な体躯ながら切れ味は抜群で、また新たな戦力が追加された今年の2歳馬のラインナップ。
質の高さを証明し続ける橋口厩舎である。次走が楽しみとなった・・。

外からツルマルライダーが出て行き、2コーナー手前ぐらいからどんどんと後続を離し気味となった。
2番手にメイショウナイル、そして3番手にアドマイヤテンバが続いた。
3コーナーあたりで、場内アナウンスが『1000メートル通過は1分ちょうどぐらい』と告げたが、実際は1.00.6と、そう速くはなかった。
4コーナー手前まで、ツルマルライダーの逃げは続いた。
しかし、直線ではアッと言う間に後続馬との間隔がなくなった。
直線1ハロンでアドマイヤテンバが外から伸びだしたが、ギュンと切れる感じではなかった。
その外へ、前半は後方に位置していたドレスフェアーが、4コーナーまでに差を詰めて上がってきており、馬群の外を一気に加速して先頭を行くアドマイヤテンバに並び、最後のひと伸びでクビ差交わしてのゴールとなった。
ゴール前の最後の2ハロンが13.1~12.2とかかっていた事もあるが、ゴール前でキッチリと脚を使っての勝利と、ドレスアフェアーがなかなか渋い勝ち上がり方を見せた。

3着には、これまた大外からかなりな脚を使って上がってきていたレーヴドリアンが入り、そこから5馬身差の4着に、サトノケンオーが続いていた。
馬は細身で、牝馬かと思わせる馬体のドレスアフェアーだが、搭載エンジンはなかなか。
次走がラジオNIKKEIなのかホープフルSなのかだが、ちょっと楽しみにしたい。
敗れたが、アドマイヤテンバは距離2000がちょっと長かったのか。
でも次走はきっちりとウイナーズサークルで逢えるものだろう・・。


日曜阪神9R
千両賞
芝1600m
勝ちタイム1.35.3

勝ち馬:ヒットジャポット
(牡2、栗東・領家厩舎)

未勝利を勝った後、3ヶ月近くレースを空けたヒットジャポットが、直線で一気に末脚を加速してゴールを駆け抜けての勝利。
今までにない切れ味を見せた勝利で、これからの展望が大きく開ける勝利だった。

最初はメジャーテーストが行っていたが、途中からはトーホウシンバルが出て行きペースを掴んだ。
最初の3Fを35.7で入り、1000メートル通過も69.8とまずまずのペース。
実際に、直線も軽快に逃げ脚を伸ばして、ゴール少し前あたりでは勝利と思えた瞬間まであったぐらいだ。
そこを内からやや外へ出してきたエアラフォンが急追。
後方から外へ出したヒットジャポットと、それを追う様にセレスロンディーが伸び脚が良くゴールで混戦に加わった。
僅かにヒットジャポットの末脚が優り、1馬身前にゴール。
2着争いがトーホウシンバル、エアラフォン、そしてセレスロンディーの3頭であった。
エアラフォンが2着で、セレスロンディーの脚が厳しく3着と上がって、逃げたトーホウシンバルは4着であった。
メイショウタフも追い上げてきて、その混戦に加わっていた。

間隔は開いていたが、調教の動きは休む前よりも数段良かったヒットジャポット。
いい反応を見せて未勝利、500万下と連勝。
これで次回は朝日杯に出走となる運びのようだ。
エアラフォンは、審議をかもしだす直線でのさばきとなったが、何せ今週のケイコではまったくの精彩を欠く動き。どうやら芝での馬の様子。
トーホウシンバルは、牝馬同士ならば直ぐにでも勝ちあがりそうな素質だろう・・。

まだまだ2歳戦の1勝クラスは始まったばかり。
これからまだまだ戦いを経て変化してくるものであるし、現段階では何とも言えない馬ばかり。
今回のレースだけではあまり多くは見えない感じだ・・。