【ユニコーンS】最大の敵は抽選 本格化の兆し見せるアルタイル

17日、日曜東京11レース・ユニコーンS(G3)の追い切りが美浦トレセンで行われた。

前走、青竜S2着のアルタイル(牡3、美浦・手塚厩舎)は、松岡正海騎手を背に南ウッドチップコースで追われ、5F68.0-52.8-38.6-12.2秒をマークした。

【手塚貴久調教師のコメント】
「前走は、好位から競馬が出来たことは収穫でしたね。馬込みも大丈夫ですし、終いは確実に脚を使うので、どんな位置からでも競馬が出来ます。今回騎乗する松岡騎手も出たなりで考えると話していましたし、戦法は自在なので枠順などを踏まえてどんなレースをするか考えていきたいと思います。

元々能力があると思って最初は芝で使いましたが、ソエの影響もあってモタれたりして力を出せませんでした。今はソエもおさまっていますし、モタれる面も出なくなっています。今回もブリンカーは着けますが、そのうち使わなくても大丈夫になってくると思います。

今日の追い切りは、終いの動きも良かったですし状態は良いと思います。レースを使うごとに力を付けていますし、調教も動くようになっています。こちらが思っている以上に成長してくれていますね。前走で速い時計に対応できていますし、ここでもやれるくらい力を付けているのではないかと思っています。あとは抽選を突破できるかだけですね」

アルタイル

アルタイル

▲松岡騎手を背に軽快な動きを見せたアルタイル(外)



前走、青竜S8着のイーデンホール(牡3、美浦・尾関厩舎)は、吉田豊騎手を背に南ウッドチップコースで追われ、4F52.7-38.3-13.2秒をマークした。

【尾関知人調教師のコメント】
「前走は転厩初戦ということもありましたが、それ以前に兵庫CSを目標にしていて早いうちから仕上がっていたことが影響したかと思います。気持ちの面で馬に辛い思いをさせて、その辺りがレースで折り合いを欠くことになったかと思います。レース後は気持ちの面を考慮して、山元トレセンに放牧に出しました。この中間は、気持ちが上がり過ぎないように調整しています。

先週長目でやりましたし、今週は予定通り短目でやりました。ジョッキーが跨って時計、内容ともに良かったですけど、それでももう少し伸びてくれれば、というのが見ている側と乗っている側が共通した意見でした。最後の反応がズブくなっているのかもしれませんが、雰囲気としては上々です。前走は休んでいる間にツメを悪くしたこともあって接着蹄鉄を使いましたが、今回は普通にクギで蹄鉄を打てていますし健康面を考えても前走以上かと思います。砂を被っても大丈夫ですし、馬群にもヒルまないガッツがあります。この前向きさを上手くコントロール出来るかが課題になるので、セールスポイントと表裏一体ですね。

今回は相手も揃いますし、流れが速くなればレースもしやすくなると思います。ヒヤシンスSで、ゴールデンバローズに肉薄するかのような走りを競馬場で見ていましたし、こういう馬をやらせてもらえることになって光栄だと思いました。長くお世話になった大久保先生から継がせてもらった大事な馬ですし、今回の結果だけでなく先々はダート界を背負っていけるように育てていきたいです」

イーデンホール


前走、3歳500万下(5/16・東京・ダ1400)1着のクワドループル(牡3、美浦・小島太厩舎)は、内田博幸騎手を背に坂路コースで追われ、4F54.7-40.4-27.0-13.3秒をマークした。

【内田博幸騎手のコメント】
「今日は調整程度の内容でしたが、思ったよりも時計が出ました。以前に稽古で乗ったときよりも良い感じでした。以前はレースに行って馬場入場や返し馬のときに燃え過ぎるところがありましたけど、最近はスムーズになってきました。だいぶ大人になってきていますね。そういう燃えるようなところを上手くコントロール出来れば、マイルも大丈夫でしょう。あとは相手関係だと思います」

クワドループル


前走、兵庫CS6着のタンジブル(牡3、美浦・黒岩厩舎)は、L.オールプレス騎手を背に南ウッドチップコースで追われ、4F55.5-40.5-13.0秒をマークした。

【黒岩陽一調教師のコメント】
「前走は、少し落ち着き過ぎていましたし深い砂の小回りコースも合いませんでした。長く良い脚を使える馬ですし、広いコースに替わるのは良いですね。元々状態の変動が大きくありませんし、状態は変わらずにキープ出来ています。いつも調教では速い時計を出さない馬ですし、今日の動きはあれで十分です。ジョッキーも元気が良さそうだと話していましたし、良い感触を掴んでもらえました。勝ったときのように前に行ければ良いですが、今はマクる競馬も出来るようになってレースに幅が出てきたのでどんな位置からでも大丈夫だと思います」

タンジブル


前走、青竜S5着のトゥルッリ(牡3、美浦・田村厩舎)は、助手を背に南ウッドチップコースで追われ、6F83.6-67.0-51.9-37.7-13.5秒をマークした。

【田村康仁調教師のコメント】
「芝で勝ち上がりましたが、ダートでも走れそうだと思って使ったところ500万クラスで結果を出せました。前走はまだ完調手前という感じでしたが、それでも5着にきてくれましたし内容は良かったと思います。丈夫な馬ですし、厩舎に置いてレースの疲れを癒してからまた立ち上げてきました。中間も問題なくきています。

以前は幼いところがあって手前を替えるときにブレたりしていましたが、今はまっすぐ走れるようになってきました。先週の時点で馬は出来ていたので、今日はサラッとやりました。前走のときよりも体調は良いと思います。距離も良いと思いますし、広い東京コースは合っています。コーナーが2回なのも良いですね。相手は強いですけど、胸を借りるつもりで良い結果を出せるように頑張ります」

トゥルッリ


前走、青竜S4着のノボバカラ(牡3、美浦・天間厩舎)は、助手を背に坂路コースで追われ、4F55.8-40.2-26.2-12.6秒をマークした。

【天間昭一調教師のコメント】
「前走も良い感じで運べていますが、上位陣は力が上でしたね。中間は放牧に出さず厩舎に置いていますが、順調に調整できています。稽古は動く馬ですし、今日も良い動きを見せていました。まだまだこれから良くなってくる馬ですよ。スムーズにスタートを切ることが出来れば更に良いですね。今回はメンバーが揃っていますが、力を出せる態勢は整っています」