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阪神カップ/平林雅芳の目
2009/12/22(火)
日曜阪神11R阪神カップ(GⅡ)
芝1600m
勝ちタイム1.20.2
勝ち馬:キンシャサノキセキ(牡6 美浦・堀厩舎)
■出遅れるも外からキンシャサの伸び鋭く重賞連覇!
ゲートが開いた瞬間、1頭が遅れた。すぐにキンシャサノキセキだと判った。
場内放送でもアピールされて騒然となった。
『ああ、キンシャサノキセキは用事がないな』と誰しもが思ったはず。
しかし、流れが実に速くなっていく。
先行グループがゴチャつき、追走する中団のグループまでもひしめきあってしまう展開となり、後ろで位置していたキンシャサノキセキ、その後にいたプレミアムボックスとサンカルロらが上位を占める結果となった。
不利を優勢にしてしまう勝負のポイントであったゲートの出方。
勝負の女神は、最初からこの馬に微笑むと決めていたとしか思えない結果であった・・・。
ポンと好発を切ったのがアーリーロブスト。
体半分は前に出てかと思った瞬間に、外からドラゴンファング、そして大外のエイシンタイガーが前にいた。
そのまま数頭が先行集団となっていった。
1ハロンも行かないうちに、タマモナイスプレイが下がり気味となる。
審議ランプがついたようである。
先行集団の中にはマルカフェニックスもいた。
今日は課題のゲートをクリアした様子。
先頭に立ったドラゴンファンクに外エイシンタイガーだったが、3コーナーを過ぎたあたりから外をアーバニティが上がってきて、4コーナーでは体半分出て廻った。
その後を、外を廻って白い帽子が上がってきているのが判った。
キンシャサノキセキがスピードアップして外をマクって出てきている。
場内がまたドッと湧いた。
そして直線に入ってきたが、外のキンシャサノキセキの伸びが他馬よりも際立っているのがハッキリしており、その後をやはり外から2頭が追いかけてきている。
キンシャサノキセキが、内で粘るドラゴンファングに並び抜いて、前へ1馬身ぐらい出てゴールを目指した。
2着争いを、ドラゴンファングの外を同じ勝負服の馬が競ってゴールへとめざした。
内サンカルロ、外がプレミアムボックスで、頭の上げ下げだがどちらが優勢か判らず。
逃げて粘りに粘ったドラゴンファングをショウナンカザンが猛追してきたが、ドラゴンファングが粘って4着の様子であった。
レースは審議となった。
何せ直線も横一線のごった返す馬群、どこで誰が何があったのかが判らない。
タマモナイスプレイに大きな不利があったのだけは知っていたが、他にも何があったのだろうか判らず。
パトロールビデオを何度も観た。
アーバニティの横山典Jが、他馬と数度ぶつかりあっているのが良く見えたが、それは審議でなく流れの中で関係ない様子。
直線でも後ろで横一列となって、内の方が詰まって何も出来ないでいる馬ばかりだ。
そして長~い、ながい審議の結果は、エイシンタイガーが外から入る来かたが早いとの事。
タマモナイスプレイが下がったのが、その結果だろう。
他にも、随所で荒いレースとなってしまった様子だ。
スタートが悪かったキンシャサノキセキが、むしろそれが揉まれ込む事にならず幸いとなって、馬込みを避けるポジション。
スムーズなレースとなるのだから勝負は判らないものだ。
キンシャサノキセキの傍にはサンカルロ、そしてプレミアボックスの差し馬が位置していたし、後ろから数えた方がすぐの位置。
それが4コーナー手前では、外から追い上げて行けて先行集団のすぐ後の一番いい位置となって、直線に入りそれまで使ってない脚勢を十二分に発揮できたもの。
全体に速い流れにもなって、差しに廻った馬が絶対優位な数字となった。
前半3Fが33.7で通過して、1000メートルも56.3のハイペース。
1200メートル通過を1.08.3は、ちょっとした条件クラスの勝ち時計だ。
先行馬には実に厳しい流れとなってしまのだから、測ったかの様なデムーロJのゲートタイミングだとパトロールビデオを見ながら思った程だ。
今回はブリンカーを外したキンシャサノキセキ。
それがスタートを上手く出れずに差しに廻った原因か。
今までとは違った戦法になってしまったのだが、それが嵌るのが凄い。
全てが上手く噛みあっているとはこんな事を言うのかも知れない。
逆に、マルカフェニックスはいつもいい脚を使うけども、前残りが多くて差し届かずの競馬ばかり。
それが今回は上手くゲート出て前々でレースをしたら、こんなアンラッキーな流れとなっている。
ワンカラットは、この流れでさえもやや行きたがるレースぶりを見せていた。
まだまだ気性面での成長が望まれる処か。
1、2、3着がすべて後ろからのレースを強いられた馬ばかり。
そしてワンツスリー3頭ともが関東馬。
中山の朝日杯FSは、逆に関西馬ばかりが上位を占めたもの。
古馬短距離路線は、関東が意外と強い昨今と感じる。と言うか、関西馬がちと成長著しい馬が少ないようだ。
この傾向はこれからも続くのだろうか・・。
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