ラボが聞く!熊沢重文騎手

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-:有馬記念は、テイエムプリキュアに騎乗されるという事ですが?

熊:前走はハナにこだわらずに、上手く流れに乗ったのがね、いい方に出てくれたので。展開が向いてくれたのもあるから、今回はそんなに甘くはないだろうけれど。それでも、ブエナを凌ぎ切ったのは、評価できると思うけれど。あの馬の競馬をするしかないですね。馬さえいい状態で出てくれれば、いいとは思っています。

-:(エリザベスは)2頭で喧嘩しないで、上手く行けたのがよかったんでしょうか?

熊:(ハナに)行こうかと思ってたんだけれど、結局は行ってない分、良かったのかもしれません。でも、どこかで突きに行った方がよかったのかもしれないけれど、そうしたら共倒れにもなったかもしれないし…。難しいところですね。でも、あの競馬・結果には納得していますね。

-:中山の2,500mも合っているんじゃないでしょうか?

熊:距離が長いのはあってると思いますよ。欲を言えば、時計が掛かる馬場になってくれれば。

-:熊沢さんは有馬記念を既に勝ってますが、有馬の攻略法なんてございますか?

熊:いやぁ、ないですよ、勝ってるけれど。「馬のいいところを引き出せるか、どうか」とは思っていますけれど。

-:あの時(91年のダイユウサク)も、阪神のオープンで勝って、中2週でしたよね?

熊:でも、あの馬は、中イチ(中1週)とか、よく使っていた馬だから、(間隔は)どうこうっていう要素じゃなかったんですよね。

-:全然、話題は違いますが、熊沢さんと言えば、髪の色も個性の一つですが、もう染めたりはしないんですか?(笑)

熊:(笑)忙しくてね…。あれ、時間かかるんですよ。(髪を染めるのも)好きなんですけれどね。

-:ジュベナイルを勝った時は銀色でしたよね。ファンからすると、「今回はどんな髪してるんだ」ってのも、興味の一つだったりします。

熊:今はナチュラル(黒髪)です(笑)。


-:テイエムプリキュアに話は戻りますが、若い頃はマイルなどでも活躍していましたよね?

熊:気性的なものかなぁ。競馬に行って、もともとズルいところがある馬だったから。適性的には、今のような2,000m以上ある方があっているとは思うんだよね。能力もあったし、GⅠ勝った時も馬場だとか、展開だとか、恵まれたところはあったと思うけれど。

-:阪神JFの日も天気が悪かったですね。

熊:フロックとは言わないし、力があるからこそ勝てるんだろうけれど、やっぱり難しいところがある馬だから、色々な要素がハマらないと、勝ちまでにはつながらないのかなぁと。

-:勝つか、負けるかハッキリしたタイプですよね?

熊:そこらへんは気ムラなところなんだろうね。

-:やっぱり、前走のように2・3番手で追走できるような展開がベストですか?

熊:何番手とか、形にはこだわる事はないけれど、自分が楽に、道中リラックスした形で勝負処まで行ければ、最後までキチっと力を出し切ってくれるタイプだから。

-:前回も、ラップ的には揃った流れでしたけれど、あれは考えてそうなったんですか?それとも馬任せ?

熊:ラップは考えてはいなかったし、馬が気分よく行く事だけでしたね。今回も同じような感じでいければ・・・。


-:もう一度、夢をみたいというファンも多いと思います(笑)

熊:同型もいるからね。簡単にはいかしてはくれないだろうし、競馬に行ってみないとわからないですよね。(有馬記念に)出られるだけ、幸せですよ。なかなか乗りたくても乗れませんから。

-:熊沢さん自身も、有馬記念の雰囲気というのは?

熊:やっぱり、GⅠでも特別だからね。ジョッキーでいる以上は乗っていたいと思います。(前回勝ったのは)どれくらい前だろう…。だいぶ前ですね(笑)。

-:プリキュアは馬の難しさが詰まっているような馬ですよね?

熊:気ムラなところもあるし、(難しいから)だから、面白いんですね。

-:前人未到の「平地+障害のダブルGⅠ制覇」がかかる中山大障害もそうですが、有馬記念はアッと言わせて下さい。

熊:頑張ります。

熊沢 重文
(くまざわ しげふみ)
1968年1月25日生まれ
[初免許年] 1986年
[所属] 栗東・フリー
[初騎乗] 1986年3月2日1回阪神4日目7R ジュニヤーダイオー (5着/12頭)
[初勝利] 1986年3月29日2回阪神3日目8R ジュニヤーダイオー
[今年度成績] 543戦34勝(うち障害59戦13勝)
[生涯成績] 12527戦907勝(うち障害976戦166勝)