【5回京都】ベルロック…小平奈由木の注目新馬レポート

ベルロック
(牡2、栗東・西園厩舎)
父:Fastnet Rock
母:ビリーヴミー
母父:In The Wings

魅力的な血統背景の持ち込みである。父はデインヒルの後継であり、VRCライトニングS、MRCオークレイ・プレートとG1を2勝したファストネットロック。2011/2012シーズンにはオーストラリアのリーディングサイアーとなった。モシーン(VRCヴィクトリア・オークスなどG1を4勝)、アトランティックジュエル(MRC1000ギニーなどG1を4勝)、クオリファイ(英オークス)ら、次々に大物を輩出している。

母はアイルランド産のビリーヴミー(その父インザウィングス)。仏G1・サンタラリ賞を2着したのをはじめ、重賞で上位を賑わした。曽祖母のゴールデンエラが仏G3・レゼルヴワール賞を制した。サンデーサラブレッドクラブにて総額3000万円で募集された。

ノーザンファーム空港で丁寧にステップアップ。9月1日にはNFしがらきへ移動してスピードメニューを消化したうえ、10月22日に入厩。29日のゲート試験にクリアした。左前に見られる骨瘤に配慮し、プール調整も織り交ぜて仕上げられてきたが、先週の坂路では52秒9をマーク。雄大な馬格でありながら、即座にスイッチが入る前向きな気性であり、初戦から能力を出せる態勢にある。

注目のデビュー戦は、11月28日(土)、京都の芝1600m。川田将雅騎手が手綱を取る。



小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。