【トレセン珍百景】雪の美浦トレセン

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風が強く、冬場は寒さが身にしみる美浦トレセンだが、雪が降り積もることはまれだ。18日は、早朝からの降雪にあわてる関係者が多々。
早々と調教時間の変更(今回は正午までの馬場の開場時間を午後2時まで延長)や、使用できるコースの制限(ダートの南Dコースと北Cコースのみ使用可)が決定。


走路が雪に覆われれば、当然、スリップし、人馬は危険にさらされる。
ダートならば、ハローで表面の雪をかき混ぜてコースの保全が図れるが、芝やウッド(坂路を含む)、ポリトラック(全天候に対応できるのが売り物でも雪や凍結には弱い)は閉鎖された。


通常は活気にあふれる馬場の開門時間(午前7時)になっても、調教スタンドはがらがら。
取材対象がいない情報担当の記者は、テレビを囲んでオリンピック中継を眺め、調教班の採時担当は、いつまでたっても現れない馬たちを待ち続けた。
馬場入りを2時間程度(なかには4時間も)遅らせたり、馬道での運動だけに止めたり、各陣営の対応は様々。
「うちは朝一番から調教したぞ。北海道の育成場なんて、吹雪の中で乗ってるんだから」との声も。


一時は芦毛馬が判別できないほどだったが、予想に反して溶けるのも早かった。栗東の方がこんな日が多く、もっと柔軟に受け入れているように映った。
今週の出走馬は、水曜に追い切りを済ませたケースがほとんど。
影響は少ないだろうが、あえて時計を出した馬にはそれなりに意図があり、注意が必要。
1週前追いを週末に延ばした陣営も多いので、来週も調教欄から目が離せない。

記事・写真:小平奈由木