【大阪杯】ミッキースワロー1番の成長は気性面 肉体面の成長大きいウインブライト

ゴールドアクター

28日の美浦は関係者も困惑するほどのキリが発生した

28日、大阪杯(G1)の追い切りが美浦トレセンで行われた。
いずれもキリのため計時不能

●前走、アメリカジョッキークラブカップで2着だったミッキースワロー(牡4、美浦・菊沢厩舎)は、菊沢隆徳調教師を背に南ウッドチップコースで追われた。

【菊沢隆徳調教師のコメント】
「今週の追い切りは自分が騎乗しました。元々先週の時点で気合面、体力面ともに仕上がっていたので、今週の追い切りは気分良く走らせることを課題として調教しました。モヤが凄くて馬も自分も戸惑いながらの調教でしたが、調教後の息遣いも悪くなかったですし、無難に調教は出来たと思います。

前走は菊花賞以来となる久々のレースで初めての古馬相手、しかも寒い時期だったのでやり過ぎないような仕上げでレースに臨みました。それで2着という成績だったので、力を付けているなと思いました。暖かくなって体も柔らかくなってきましたし、馬に合わせてジックリと調整してきたので、馬の気分も良く順調にきていると思います。成長を1番感じるのは、気性面だと思います。3歳の頃は馬場に向かうときや走り出すときにヤンチャな面を見せていましたが、大分ヤンチャな面も無くなって調教でも人の言うことを聞くようになってきました。春休みの時期で交通量も多いでしょうから、木曜日の夜中に出発して夜中のうちに阪神に到着できればと考えています。

今年の秋以降、今回のメンバーとどれだけ戦っていけるのか、力の差がどれだけあるのかも確かめる意味で阪神コースの大阪杯に決めました。横山ジョッキーには先週、先々週と調教に乗って確認してもらっていますし、競馬については特に指示はありません。とても強いメンバーの集まる1戦ですが、ミッキースワローも負けないように頑張ってくれると思います。応援してください」

●前走、中山記念を勝利したウインブライト(牡4、美浦・畠山吉厩舎)は、松岡正海騎手を背に南ウッドチップコースで追われた。

【畠山吉宏調教師のコメント】
「今週の追い切りはモヤが酷かったので、走っているところはほとんど見えない状況でしたが、上がりを確認して馬は至って元気で順調にきていると思います。前走はバラけた展開で乗り役も追いかける立場、どこで捕らえにいくかという難しい流れのなかで本当に上手に乗ってくれたと思います。馬もそれに応えて、追いかけていくときの脚も非常いい良かったですし、完璧なレースだったと思います。

去年のダービー後、北海道のコスモビューファームに放牧に出て、夏場はそちらの方で十分乗り込んで秋に送り出してもらうという形で、馬もその間にしっかりと成長して体つきもだいぶ大人っぽくなってきました。そういう意味で順調に過程を踏んで成長できて、その辺りが秋以降の成績に繋がっていると思います。前走は1着という最高の着順で上がってきたので、オーナーサイドからもこのG1目標に行こう、ということで在厩して調整を進めてきました。レース後も大きな反動が出なかったので、思い描いている予定通りの調教を組んでここまで来ていると思います。

この馬のいつも通りのパターンで調整メニューを組み立てて、追い切りはウッドで行うというのも今まで通りのパターンです。先週の1週前追い切りは少し強い負荷をかけましたし、今週は様子を見てサーッと流していこうという感じでしたが、予定通りに出来ているというのは馬がしっかりしている証拠だと思うので、至って順調です。輸送競馬は福島で2回使っていますが、福島への移動に関して何か問題が出たとかそういうものはありませんでした。初の関西遠征になりますが、それは全く気にしていません。

阪神の内回りコースも初めてですけど、ここ最近の福島、中山の走りを見れば、内回りの2000は全く問題ないと思います。この馬の自在性の脚質が生きる流れ、展開になってくれれば、全く問題ないと思っています。馬体重も前走後は一旦480キロ台に乗って、そこから追い切り作業に入って今は80を割るくらいです。これもだいたい前走時と変わらない感じできているので、予定通りというところです。

出走馬が全部確定したわけではありませんし、枠順も決まっていませんが、以前は中団後ろで控えてそこから上がっていくようなレースをしていて、ここ最近はコース形状もありますが、比較的先団から抜け出す競馬というようにいろいろなパターンが出来ているので、枠順が決まってからジョッキーと相談しようと思っています。同世代の馬もみんな力を付けていると思いますが、ウインブライトも順調に成長してヒケを取らないくらいの力を付けていると思うので、応援よろしくお願いいたします」

【松岡正海騎手のコメント】
「今週の追い切りは、前に2頭行かせてそれを追いかける形でやりました。状態はすごく良かったと思います。この馬は帰厩後3回追い切ってから競馬を使うパターンが出来ていますが、今回は立ち上げのときから中山記念に向かうときの過程と比べて良い感じできています。去年の秋から少し先行させて、センスを生かした競馬が出来るようになればと思ってやってきましたが、前走ではそれが出来ました。以前と比べて腰に力が付いてきましたし、肉体面の成長は大きいです。成長が遅いタイプでまだ成長途上ですが、しっかり力を付けてきました。

今回は初めての関西圏での競馬になりますが、G1を勝つような馬は輸送も問題にしないので心配はしていません。福島記念を勝っていますし、阪神内回りのコース形態も大丈夫です。今回はG1で強い相手がいるので距離ロス無く乗りたいですし、枠順は出来れば内めが欲しいです。競馬自体はゲートを出たときの雰囲気で、ある程度馬任せで運ぼうと思っています。この馬とずっと一緒にやってきて、やっとG1で期待の持てるところまで辿り着けました。良い結果を出せるように頑張ります」

●前走、アメリカジョッキークラブカップで11着だったゴールドアクター(牡7、美浦・中川厩舎)は、助手を背に南ウッドチップコースで追われた。

【篠島助手のコメント】
「前走はあのような着順になりましたが、ジョッキーも無理せず終いは流してくれたので幸いどこも悪くない状態で帰ってきました。休みが長かったことと年を重ねていることで、結果的に仕上がり不足だったのかもしれません。前走後は短期放牧に出して、すぐに乗れる状態で帰厩しました。最近はズブいところがあるので、5ハロンから速めのピリッとする追い切りをしています。

先週の1週前追い切りは時計は速かったですけど、良い頃に比べると終いのキレがもうひとつかという感じです。今週の調教は前の馬を2、3馬身追いかけて最後に抜け出す形でやりました。予定通りの形でしたが、まだ終いが弾けずギアがもうひとつ上がらない感じでした。毛ヅヤもピカピカで体もフックラしていますが、本当に良い頃に比べるとまだ戻り切っていないかという状態です」

●前走、金鯱賞で8着だったメートルダール(牡5、美浦・戸田厩舎)は、助手を背に南ウッドチップコースで追われた。

【戸田博文調教師のコメント】
「前走は展開が合わず流れに乗れませんでしたし、不完全燃焼の1戦でした。それだけにダメージもありませんでしたし中2週でも馬は元気です。今週の追い切りはウッドで併せ馬でやりました。キリで時計も分かりませんが、近くで見ていた者によるとゴール前の動きは良かったということですし状態も良いでしょう。久々の右回りになりますが、内回りがどうかですね。ロブロイ産駒なので、スローの瞬発力勝負になるよりトータルで時計が速くなるのは大丈夫です」