【今週のコメント特注馬】前走マーフィー騎手が「距離長い」 600m短縮で一変あるぞ

<現場取材でつかんだ!コメント特注馬>

●2月23日(土)中山3R 3歳未勝利(ダート1200m)
シダクティブノンコ(牝3、美浦・中舘厩舎)

昨年10月の新馬戦(東京ダ1600m)で5着だった際、騎乗した松岡正海騎手が「背中はいい馬なのですが、左にササるところがありますね。そこの加速がスムーズになれば楽しみないい馬です。馬自体は上のクラスでも勝ち負けできますよ」と言っていた好素材。2戦目も左回りの中京でササり気味で、3戦目だった前走は待望の右回り。道中は楽に2番手で追走できていたものの、直線でバタっと止まって10着に大敗した。いかにも初めての1800mの影響が強く出た負け方だった。

騎乗したO.マーフィー騎手も「道中リラックスしていい感じで走れていたのですが……。距離が長かったですね」と距離延長を敗因に挙げていた。今回はダートの1200mに一気の距離短縮となる。新馬戦のメンバーも決して弱くはなく、ササらない右回りでまっすぐ走ることができれば一変があっておかしくない。


●2月23日(土)中山5R 3歳未勝利(芝1800m)
サトノフォース(牡3、美浦・藤沢和厩舎)

前走の未勝利戦(中山芝2000m)は1番人気に推されたものの7着。ゲートを伸び上がるような形で出てしまい、後方からの競馬を余儀なくされた。4コーナーでも10頭目あたりの外を回され、差し込んできた時にはレースが終わっていた。騎乗した木幡育也騎手は、悔しそうな表情で「スタートがうまく出れず、外々を回る形になってしまいました。道中はリラックスして走れましたが、4コーナーで左に突っ張って走っていました」と話していた。

2着だった新馬戦のレベルが高かった。出走馬からその後5頭が勝ち上がったそのデビュー戦で騎乗したルメール騎手が「距離がピッタリ」と言っていた1800mに戻り、かつ鞍上はM.デムーロ騎手と勝負気配が漂う。

母方にノーザンアフリートの血を持つ馬といえば先週のフェブラリーSを制したインティがいるように、今勢いがある血統だ。加えて手堅く勝ち上がる馬が多い一族出身で、母ビタースウィートは中央のダートで3勝、その後大井で南関東重賞のシンデレラマイルを制した素質馬。今回はあらゆる面で前進が期待できそうだ。


●2月24日(日)中山2R 3歳未勝利(ダート1200m)
ハッピーアモン(牝3、美浦・谷原厩舎)

2走前の新馬戦(中山芝1600m)は15着。続く前走の未勝利戦(中山ダ1800m)も15着。ここまでの2戦はサッパリだが、新馬戦の前の調教の動きは悪くなかった。新馬戦で騎乗した松岡正海騎手は「感じは良かったんですけどね。攻め馬の良さが出ませんでした。ダートのほうがいいのかもしれません」と話していた。

前走はダートとはいえ距離は1800m。母ミスクリアモンは短距離の準オープンまで出世した馬で、単純に距離が長かった可能性がある。管理する谷原義明調教師は今週の日曜日で定年引退を迎える。先週のダイヤモンドS(G3)でサンデームーティエが8番人気ながら2着となった厩舎が、ラストデーに超大穴を開ける可能性はある。


◆先週の結果

日曜小倉11R 小倉大賞典(G3) エアアンセム 5着(4番人気)
4番手を追走する理想的な展開だったが、伸びきれず5着。3着馬とはクビ、ハナ差だっただけに惜しい競馬となってしまった。決め手がもう一歩足りなかったあたり、もう少しペースが流れていたほうが良かったのかもしれない。マルターズアポジーの出遅れが悔やまれる。実力はあるだけに、また小回りのローカルで狙いたい。

日曜東京4R スコッチリール 6着(6番人気)
出遅れた前走と違い、ゲートをしっかり出て4番手を追走。一瞬伸びたが、その後末脚は鈍り6着に終わった。騎乗した津村明秀騎手は「ゲートを出て好位のいいところを取れました。終いは一脚使って終わりでしたね。体力がついてからだと思います」と言及していた。伯父ポップロックも本格化は古馬になってから。長い目で見たほうがいい素材なのかもしれない。津村騎手が「馬はいいですよ」と褒めていたようにジョッキーたちの評判はいい馬で、この先も覚えておきたい1頭だ。