【新馬チェック】世界で活躍したあの馬の弟は星4つ!

サクセッション

◆6月16日(日)3回東京6日目5R 2歳新馬(芝1600m)
サクセッション(牡2、美浦・国枝厩舎) 福永祐一騎手
父:キングカメハメハ
母:アディクティド
母父:ディクタット
レース評価:★★★★☆

全兄に今年豪G1・クイーンエリザベス2世Sでウィンクスの2着だったクルーガーがいる良血。前半は3番手でレースを進め、直線に向くと前を走るグレイトホーンに1歩ずつ迫って最後は捉えてみせた。追ってからエンジンが掛かるまで時間が掛かっているものの、エンジンが掛かってからはどこまでも伸びていくかのような末脚であった。

騎乗した福永祐一騎手は「すごくセンスのいい馬です。身体は出来ていましたしが、トモが緩いのでエンジンが掛かるまで時間が掛かりますね。ただ新馬としては言うことない内容です」とその素質を評価。管理する国枝調教師も「この感じだと2000mまで持つとジョッキーは言っていました。身体はまだまだですから、ここからどれだけ変わるか楽しみです」とこの先を見据える。兄も使いながらパフォーマンスを上げていっただけに、来年が楽しみな素材と言える。

トライフォーリアル

◆6月16日(日)3回東京6日目6R 2歳新馬(芝1400m)
トライフォーリアル(牡2、美浦・萩原厩舎) 三浦皇成騎手
父:リアルインパクト
母:エンプレスティアラ
母父:クロフネ
レース評価:★★☆☆☆

祖母は南部杯を勝ったゴールドティアラ。いとこに天皇賞(秋)で2着の経験があるステファノスがいる血統。1番人気に推され、道中は5番手を追走。直線ではメンバー中上がり3F最速タイの35.5の末脚を使って先に抜け出していたルドラクシャを捉え、残り100mで交わし、最後は1馬身以上の差をつけて快勝。新種牡馬である父に中央初勝利をプレゼントした。

騎乗した三浦皇成騎手は「初戦としては良かったです。1400mは若干忙しいですが、能力を秘めています。ただこの馬のポテンシャルを考えれば、道中もっと楽に走れていいです。これから良くなりますよ」とやや辛口ながら素質を評価していた。それだけ期待値も高いのだろう。晩成型の馬が多い一族でもあり、まだ心身ともに未完成。現時点で新馬戦を勝ったことでこの先選択肢が広がった点は大きそうだ


エールヴィオレ

◆6月16日(日)3回阪神5日目5R 2歳新馬(芝1600m)
エールヴィオレ(牝2、栗東・武英厩舎) 浜中俊騎手
父:タートルボウル
母:クインリーグレイス
母父:スペシャルウィーク
レース評価:★★☆☆☆

スタート自体はそう速くなかったものの、1000m通過61.2という新馬戦らしいゆったりした流れを6番手で追走。じっくり脚を溜めて手応え良く直線に向くと、力強い末脚で抜け出して、最後は2着に2馬身の差をつけている。調教で動いていた馬が集った一戦で力を見せ付けた。

祖母はフランスG1ヴェルメイユ賞の勝ち馬クイーンモードという良血馬で、伯父でオープンクラスまで出世したキングアーサーなど、近親は手堅く出世する馬が多い。タートルボウル産駒は気性が激しい馬も多く、本馬も少しテンションの高い部分が見受けられた。今後レースを経験していき、テンションが高くなる面を出さなければ、手堅く出世していくタイプとなるだろう。


ヴィンカマヨール

◆6月16日(日)3回東京6日目5R 2歳新馬(芝1600m)
ヴィンカマヨール(牡2、美浦・田島俊厩舎) 石橋脩騎手
父:ゴールドアリュール
母:カラヴィンカ
母父:Bernardini
レース評価:★★☆☆☆

母の半兄に米G1・ウッドメモリアルSを制し、種牡馬としても北米リーディングサイアーに輝いているタピットがいる良血馬。いとこのエーシンゴールドはジャパンダートダービーで2着に入るなど、日本で走っている馬も多い。スタートから後方に控えて、徐々に進出。直線ではメンバー中最速の上がり3F36.7の末脚を使って、大外から他馬を一気に差し切った。

「陣営からはトモのハマりがもうひとつだと聞いていましたが、それほど気になりませんでした。無理せず追走して3コーナーからの手応えが良かったのでそのまま上がっていきました。あれだけ外を回して勝つんですから、力がありますね」と語ったのは騎乗した石橋脩騎手。まだ全体的に未完成の状態で外を回して差し切ったあたり、素質自体が高いのだろう。当分使う条件は限られてきそうだが、休養で更なるパワーアップを果たしたい。