【2歳馬情報】ソダシの弟カルパが名手を背に待望の初陣!

福島開催、中京開催がスタートして2週目。今週は注目新馬が目白押し。過去にダービー馬ワグネリアンを送り出してきた7月の中京中距離新馬には素質馬が集結するなど、見逃せないレースが多そうだ。今週も厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が注目馬を紹介していく。

◆7月8日


●福島芝1800m

ルシフェル(牝、ハーツクライ×アルアリングスター、栗東・斉藤崇厩舎)
母は北米G1で2着2回。1週前調教(以降も調教時計は、主に1週前のもの)は、CW6F83秒5-11秒5。2週前より1Fの時計を1秒詰め、デビューへ向け大きく前進している。鞍上は菅原明騎手。

キープインマインド(牡、マインドユアビスケッツ×サンテミリオン、美浦・古賀慎厩舎)
母はオークス勝ち馬。調教はウッド6F87秒2-12秒4と目立たないが、6月11日にはウッド6F81秒7の好時計をマークしており、仕上がりは早い段階から進んでいる。

カルマンフィルター(牡、スワーヴリチャード×カルマート、美浦・戸田厩舎)
母は紫苑S1着。半姉リトミカメンテ(3勝)。当初は6月24日の東京芝1800m戦を予定もフレグモーネで回避。幸いに症状は軽く、当レースに出走予定だ。調教は芝コースで5F68秒台と速くはないが、動きは良好。鞍上は吉田豊騎手。

●福島芝1200m

ウインアリス(牝、サンダースノー×マリアヴェロニカ、美浦・上原博厩舎)
6F84秒5と全体時計は遅めだが、1Fは11秒4の好時計で締めている。半姉ウインシャーロット(5勝、重賞2着2回)は初勝利に5戦かかったが、妹は初戦から結果を残したい。鞍上は石川騎手。

●中京芝1400m

プレイソフトリー(牡、タリスマニック×ハッシュ、栗東・藤岡厩舎)
坂路51秒4-12秒0は水曜日の2歳馬2番時計。半姉ブレスレスリー(3勝、葵S3着)は、夏の中京芝1400m戦でデビューし、後の秋華賞勝ち馬スタニングローズを破る殊勲。姉に続くためにも、同じ夏の同コースでデビュー勝ちをおさめたい。鞍上は藤岡康騎手。

ピストンボーイ(牡、イスラボニータ×エルフィンコーブ、栗東・池添学厩舎)
母(4勝)はデビューから2連勝。CW6F81秒4-11秒9をマークし、3頭併せで最先着、全体時計も上々だ。馬主のスリーエイチレーシングと池添学厩舎のラインは、前世代のドゥラエレーデがホープフルSを勝っている。

●函館芝1200m

サトミノキラリ(牡、ビッグアーサー×パレード、美浦・鈴木伸厩舎)
祖母はアルゼンチンのG1馬。2週前の美浦ウッドでは、5F67秒7、1Fは11秒0の高速上りをマークしている。「稽古は楽に好時計をマークしており、ここまでの攻め気配は抜群。スプリンターらしい前進気勢の強い走り。初戦から勝ち負け濃厚」と記者の話。鞍上は横山武騎手。

◆7月9日


●福島芝2000m

ダノンロッキー(牡、キズナ×ティファニーズオナー、美浦・萩原厩舎)
半兄グレイテストオナー(北米G2、G3勝ち馬、G1で3着)。調教はウッド6F86秒1-11秒9。「近親にカジノドライヴなどがいる血統。稽古は終い重点ながら、手綱を引っ張ったまま楽々と動けている。瞬発力がありそうで、血統的に中距離まで保つだろう」と記者の話。鞍上は戸崎騎手。

サンダーアラート(牡、サンダースノー×テイクウォーニング、美浦・田中博厩舎)
母は2勝、おばゴールデングローブ(5勝)。調教はウッド6F83秒1-11秒8で古馬2勝クラスに先着。G1馬レモンポップと同じゴドルフィン&田中博厩舎のラインで、2歳世代は当馬が初陣となる。

ライジングアロー(牡、スワーヴリチャード×クイックリトルミス、栗東・庄野厩舎)
母は北米G1で2着。調教は芝コースで6F72秒台。2週前はCWで6F82秒1の速い時計が出ており、仕上がりは順調だ。父スワーヴリチャードを育てた庄野厩舎、鞍上は大阪杯優勝時に騎乗したデムーロ騎手と、人的背景も申し分ない。

●福島芝1200m

スプレムータ(牡、アメリカンペイトリオット×アウグスタ、美浦・松山厩舎)
祖母オーザーザウォール(福島記念勝ち馬)、近親ジオグリフ(皐月賞勝ち馬)、インティライミ(重賞2勝、日本ダービー2着)。調教はウッド5F67秒4-11秒4。内目を回ったとはいえ、終いは上々の時計だ。

●中京芝2000m

ラケダイモーン(牡、レイデオロ×ラルケット、栗東・須貝厩舎)
母はクイーンC3着。半兄ステルヴィオ(マイルCS勝ち馬)、半姉ウンブライル(NHKマイルC2着)、ステルナティーア(サウジアラビアRC2着)。セレクトセール2億4200万円(税込)。CW6F80秒7-11秒5と、時計は水準レベルを軽く突破している。

「須貝厩舎らしく、新馬戦から豊富な乗り込みを消化。併せ馬ではJDDに出走するユティタムのパートナーも務め、格上に食らいつく動き。水準以上で初戦から」と記者の話。初戦はもちろん先々まで要注目の一頭である。鞍上は川田騎手。

ドゥマイシング(牡、ドゥラメンテ×フォースタークルック、栗東・矢作厩舎)
母は北米G1勝ち馬。セレクトセール2億2000万円(税込)。1週毎に時計を詰め、1週前はCW6F80秒2-12秒3と全体時計は優秀。これで終いが11秒台ならアツかった。残り1週で、更に精度を上げていきたい。鞍上は坂井騎手。

ミカエルパシャ(牡、エピファネイア×ピースオブラブ、栗東・橋口厩舎)
母はマーメイドS2着。早い段階から橋口調教師が期待の高さを表していたが、これに応えるようにCWで6F79秒3-11秒4の超抜時計をマーク。相手は厳しいが、まとめて負かせる可能性は秘めている。鞍上は松山騎手。

シーメジャー(牝、ジャスタウェイ×プライマリーコード、栗東・奥村豊厩舎)
近親クロノジェネシス(G1を4勝)、ノームコア(国内外でG1を2勝)、フサイチリシャール(朝日杯FS勝ち馬)。CW6F82秒8-12秒1と、全体時計は出ている。鞍上は西村淳騎手。

●中京芝1600m

ショウナンマヌエラ(牝、ジャスタウェイ×ダイアゴナルクロス、栗東・高野厩舎)
半兄ショウナンパンサー(3勝)。6月14日に坂路で一杯に追われ53秒6-12秒3。これで仕上がりは進んだか、近2週は余裕をもっての終い重点で、1週前は坂路55秒4-12秒2。速めの本数は他馬以上に多く、初戦から動けそうだ。

バウンシーステップ(牝、モーリス×バウンシーチェーン、栗東・高橋亮厩舎)
母はフローラS勝ち馬。CW5F71秒1-11秒7と全体時計は遅めだが、終い重点に3週連続で1F11秒台半ばの時計が出ている。鞍上は菱田騎手。

●函館芝1800m

レガレイラ(牝、スワーヴリチャード×ロカ、美浦・木村厩舎)
母はクイーンC3着。半兄ドゥラドーレス(3勝、毎日杯3着)、おじヴァルコス(青葉賞2着)。函館ウッド5F66秒台、1F11秒台は、時計の出にくいコースだけに優秀。動きも抜群で、初戦から期待大だ。鞍上はルメール騎手。

カルパ(牡、モーリス×ブチコ、栗東・須貝厩舎)
母は4勝。半姉ソダシ(G1を3勝)、ママコチャ(5勝、ファンタジーS3着)、おばユキチャン(交流重賞3勝)。函館芝コースで4F53秒台、1F11秒台前半の時計をマークし、古馬オープンと併入している。ソダシも同じ新馬戦(セレクトセール前日)でデビュー勝ちしており、弟も続きたい。鞍上は武豊騎手。

◆2歳馬新規入厩


シャハザマーン(牡、ドゥラメンテ×ドバイマジェスティ、栗東・藤原英厩舎)
母はアメリカ牝馬チャンピオンスプリンター。半兄シャフリヤール(日本ダービー、ドバイシーマクラシック勝ち馬)、アルアイン(皐月賞、大阪杯勝ち馬)

エヴァンジェリーナ(牝、モーリス×ジェンティルドンナ、栗東・斉藤崇厩舎)
母はG1を7勝。全姉ジェラルディーナ(エリザベス女王杯勝ち馬)

ホウオウプロサンゲ(牡、キズナ×セルキス、栗東・矢作厩舎)
半兄ヴェロックス(皐月賞2着、ダービー、菊花賞3着)。セレクトセール4億5100万円(税込)

ミッキーファイト(牡、ドレフォン×スペシャルグルーヴ、美浦・田中博厩舎)
半兄ジュンライトボルト(チャンピオンズC勝ち馬)、グルーヴィット(中京記念勝ち馬)

ダノンウィルヘルム(牡、レイデオロ×ファイネストシティ、栗東・池江厩舎)
母は北米G1勝ち馬、アメリカ牝馬チャンピオンスプリンター。セレクトセール1億6500万円(税込)

グラウンドビート(牡、ロードカナロア×ダンスファンタジア、美浦・田村厩舎)
母はファンタジーS勝ち馬。祖母ダンスインザムード(桜花賞、ヴィクトリアマイル勝ち馬)

ログラール(牡、モーリス×ディアデラマドレ、栗東・松永幹厩舎)
母は重賞3勝。半姉クラヴェル(エリザベス女王杯3着)、おじドレッドノータス(重賞2勝)