【2歳馬情報】グランプリを勝った女傑の子どもが待望のデビュー!

秋競馬も3週目。クラシック候補生たちが次々にデビューしている。今週もグランプリなどを勝った女傑の子どもなど多数の良血馬がデビューする。今週も厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が注目馬を紹介していく。

◆9月23日


●中山芝1600m

コナウェリナ(牝、ミッキーアイル×コナブリュワーズ、美浦・宮田厩舎)
母は4勝。半姉コナコースト(桜花賞2着)、おじテオドール(5勝)、ロシュフォール(4勝)。 1週前調教(以降も調教は、主に1週前のもの)は、ウッド6F84秒3-11秒6。「追い切りは上がり重点で全体時計は目立たないけど、終いの伸び脚は目立った。血統から距離はあまり持たないと思うが、スピード能力は確かなものを感じる」と記者の話。鞍上はルメール騎手。

ルヴニール(牝、キズナ×アメージングムーン、美浦・奥村武厩舎)
半兄ノースブリッジ(重賞2勝)、タッチウッド(共同通信杯2着)。調教はウッド6F88秒1-11秒8と、終い重点の調教が積まれている。活躍した兄の2頭は折り合いに苦労したので、レースではそのあたりに注目したい。

マルチライセンス(牡、ブリックスアンドモルタル×トップライセンス、美浦・高柳瑞厩舎)
母は3勝。近親スワーヴリチャード(ジャパンC、大阪杯勝ち馬)。5F67秒8-12秒0の時計をマークし、調教を重ねる毎に内容もアップしている。鞍上は丸山騎手。

●中山ダート1800m

ソプラニスタ(牡、リオンディーズ×ソングバード、美浦・田中博厩舎)
半兄アドマイヤウイナー(重賞3着2回)、おばブルーメンブラット(マイルCS勝ち馬)。9月5日に転倒するアクシデントがあったが、幸い大事に至らずデビューを迎える。調教はウッド6F84秒2-12秒0。5Fでは66秒台の速い時計が出るなど、調教内容はアップしている。鞍上はルメール騎手。

インペリアルモート(牡、マジェスティックウォリアー×エバーグレーズ、美浦・高柳瑞厩舎)
近親シーキングザベスト(武蔵野S勝ち馬)。ウッド6F83秒4-12秒4で、一つ上の姉セリオーソを追走して併入。時計も週毎に詰まっており、デビューへ向け良化が進んでいる。鞍上は石橋騎手。

●阪神芝1600m

アルバニー(牝、ロードカナロア×ピースアンドウォー、栗東・斉藤崇厩舎)
母は北米G1勝ち馬。半姉ヴァルキュラ(4勝)。2週前は坂路52秒9-12秒5、1週前は坂路51秒9-12秒4と好時計を連発し、初戦から期待できる。

ロードフォアエース(牡、ロードカナロア×イトワズマジック、栗東・友道厩舎)
祖母ミスティフォーミー(愛仏でGⅠ4勝)、おじユーエスネイヴィフラッグ(イギリスG1を3勝)、おばローリーポーリー(英仏でG1を3勝)。調教はCW6F83秒6-11秒7。川田騎手が稽古をつけたということなので、もう少し動いて欲しかったが、時計そのものは悪くない。

●阪神ダート1400m(牝馬限定)

ルージュシュエット(牝、Curlin×ダンシングラグズ、栗東・矢作厩舎)
近親サンライズラポール(4勝)。CW6F86秒3-12秒4と全体時計は平凡だが、まだまだ本数は少なく、変わり身の余地は大きい。鞍上は坂井騎手。

プレヴィスト(牝、デクラレーションオブウォー×ジェラスキャット、栗東・池添厩舎)
半兄デュードヴァン(ユニコーンS2着)。ドゥラエレーデと同じく池添厩舎&スリーエイチレーシングのライン。調教はCW6F82秒8-11秒9で、古馬オープンと併入している。

◆9月24日


●中山芝2000m

カニキュル(牝、エピファネイア×シャルール、美浦・菊沢厩舎)
母は重賞2着2回。半兄トランキリテ(3勝)、おじアーデント(弥生賞3着)。調教はウッド6F84秒6-11秒6。「馬体に重苦しさはなく、両親の血統通り芝の中距離向きかな。稽古は追うたびに良化しており、水準以上の動き。1Fの時計は目立っており、楽しみが増している」と記者の話。鞍上はルメール騎手。

ホウオウベルクソン(牡、リアルスティール×ベルワトリング、美浦・大竹厩舎)
母はチリG1を5勝。ウッド6F79秒7-12秒2は、木曜日の2歳2番時計にあたる好時計。セレクトセール常連の血統で、兄には億超えの馬が2頭いるが、ここまで兄姉6頭でJRAは1勝のみ。そろそろ当たりと言える活躍を願いたい。

ジャンドル(牡、エピファネイア×フーラブライド、美浦・高木厩舎)
母は中山牝馬S、愛知杯勝ち馬。調教は、先輩の胸を借りウッド6F85秒0-12秒0の時計。さすがに遅れたが、古馬準オープンと併せているあたりに期待の高さが感じられる。

シュバルツクーゲル(牡、キズナ×ソベラニア、美浦・鹿戸厩舎)
半兄シュヴァルツリーゼ(弥生賞2着)、ゼーゲン(4勝)。ウッド6F88秒5-12秒0と全体は遅いが、終いは12秒を切るレベルの時計を複数出している。鞍上は西村淳騎手。

●中山ダート1200m

グランオルカ(牡、Liam’s Map×Layla、美浦・武井厩舎)
近親ヒラボクワイルド(オープン特別2勝)。調教はウッド6F82秒4-12秒6と、全体時計は上々。7月から時計を出しており、仕上がりは他馬以上に進んでいる。

●阪神芝2000m

シュヴェルトリリエ(牡、モーリス×リスグラシュー、栗東・矢作厩舎)
母は有馬記念などG1を3勝した名牝。2週前の坂路では古馬オープン馬に先着し、1週前もCW6F82秒7-11秒7の好時計をマーク。初戦はもちろん、先々も注目の存在だ。鞍上は坂井騎手。

リチャードバローズ(牡、エピファネイア×マルケサ、栗東・上村厩舎)
半姉ビューティフルデイ(5勝)、半兄トライン(4勝)。調教はCW6F80秒6-11秒9。「上同様に追ってからの反応が良く、稽古はラスト1ハロン11秒台を連発。瞬発力は確かで決め手がありそうなタイプ」と記者の話。鞍上は横山武騎手。

サトノシュトラーセ(牡、ジャスタウェイ×ワンダーオブリップス、栗東・友道厩舎)
母はイタリアオークス3着。CW6F83秒6-11秒3と終いが特に目立っており、注目度は増している。鞍上は川田騎手

ショウナンラプンタ(牡、キズナ×フリアアステカ、栗東・高野厩舎)
母はアルゼンチンG1勝ち馬。セレクトセール1億340万円(税込)。坂路を主体に1週前は54秒8-12秒2だが、9月6日には坂路で1F11秒6の超抜時計をマークし、評価は上がっている。

ゴーディアンノット(牡、レイデオロ×アドヴェントス、栗東・斉藤崇厩舎)
母は3勝。おばトールポピー(オークス、阪神JF勝ち馬)、アヴェンチュラ(秋華賞勝ち馬)、おじフサイチホウオー(重賞3勝)。坂路53秒5-12秒9と終いはかかったが、集中力を欠くところがあるようなので、全力を出したわけではないようだ。鞍上はデムーロ騎手。

●阪神ダート1800m

マルチャレアル(牡、リアルインパクト×ヴィートマルシェ、栗東・斉藤崇厩舎)
半姉マルシュロレーヌ(ブリーダーズCディスタフ勝ち馬)、半兄バーデンヴァイラー(交流G3を2勝)。1週前は坂路52秒6-12秒4、2週前は52秒2-12秒2と好時計を連発している。鞍上は坂井騎手。

ソニックスター(牡、Into Mischief×Carolina Bertie、美浦・木村厩舎)
近親アメリカンファクト(3勝)。美浦の木村厩舎所属だが、栗東入りして調整。1週前はCW6F85秒0-12秒1、2週前にはCW6F81秒0の好時計。17日の日曜日にも坂路で1F11秒9の速い時計をマークし、初戦勝ちへ向け更に前進している。

◆2歳馬新規入厩


スターリングアップ(牝、ブリックスアンドモルタル×ソウルスターリング、栗東・松永幹厩舎)
母はオークス、阪神JF勝ち馬。近親スターズオンアース(オークス、桜花賞勝ち馬)

ワイドラトゥール(牝、カリフォルニアクローム×ワイドサファイア、栗東・藤原英厩舎)
母はフローラS2着。半兄ワイドファラオ(かしわ記念勝ち馬)

カルデア(牡、ブリックスアンドモルタル×サラフィナ、栗東・友道厩舎)
母はフランスオークスなど、G1を3勝。半姉サヴァラン(フランスG3勝ち馬)、半兄ジェニアル(フランスG3勝ち馬)、ゴータイミング(ラジオNIKKEI賞3着)

ジャスティンミラノ(牡、キズナ×マーゴットディド、栗東・友道厩舎)
母はイギリスG1勝ち馬。半姉はフランスG2勝ち馬。