【アイビスサマーダッシュ】ライオンボス以来不振!「韋駄天S勝ち馬」のトレンド変化に要注意

実質的に前哨戦の韋駄天Sを制したテイエムスパーダ

実質的に前哨戦の韋駄天Sを制したテイエムスパーダ


アイビスサマーダッシュ(G3、新潟直線芝1000m)を予想するうえで注目したいのが、5月の新潟で同じ直線芝1000mで行われるオープン特別の韋駄天S。

実質的な前哨戦となる韋駄天Sを勝利した馬は2019年1着、20年2着のライオンボスをはじめ、本番のアイビスサマーダッシュでも多数の好走馬を輩出しています。

ところが近年、この韋駄天SとアイビスSDの親和性が揺らいできているのをご存じでしょうか?

▼韋駄天S優勝馬の同年アイビスSD成績
●15~19年[2-1-1-1]複勝率80%
15年9着 フレイムヘイロー(8人気)
16年3着 プリンセスムーン(3人気)
17年2着 フィドゥーシア(1人気)
18年1着 ダイメイプリンセス(1人気)
19年1着 ライオンボス(1人気)

●20~24年[0-1-0-4]連対率20%
20年2着 ライオンボス(1人気)
21年7着 タマモメイトウ(4人気)
22年7着 マリアズハート(5人気)
23年8着 メディーヴァル(10人気)
24年9着 チェイスザドリーム(1人気)

2015~19年は毎年のように好走馬を輩出しているものの、直近5年は20年2着ライオンボスが最高。以降は馬券内どころか掲示板にすら載れていません。

なぜ、このような極端な結果になってしまったのか。1つの可能性としてここ数年で"トレンドの変化"があったからだと考えられます。

ズバリ、注目したいのは「韋駄天SとアイビスSDの勝ち時計」です!

▼韋駄天SとアイビスSDの勝ち時計
●15~19年
15年 54.7(良)→54.1(良)
16年 54.4(良)→54.1(良)
17年 54.3(良)→54.2(良)
18年 54.9(稍)→53.8(良)
19年 53.9(良)→55.1(良)

●20~24年
20年 54.2(良)→54.5(良)
21年 56.5(稍)→54.2(良)
22年 54.8(良)→54.4(良)
23年 56.5(良)→54.9(良)
24年 55.0(良)→55.3(良)

2015~20年の韋駄天Sの勝ち時計は、稍重で行われた18年を除き54秒5より速いタイムで推移。本番のアイビスSDと同程度か、上回る年もありました。

しかし、21年以降は55秒近く時計がかかるようになり、55秒3と良馬場のアイビスSDで歴代ワースト2位となる走破タイムとなった24年ですら、馬券に絡むことができていません。

韋駄天Sは連続開催で芝が荒れた春の新潟終盤、アイビスSDは夏の新潟開幕週(今年は2週目)と馬場状態が異なるとはいえ、上記の考察より韋駄天Sの勝ち馬を狙うのであれば、「良馬場で54秒5より速い時計」で走っている馬が好走条件となりそうです。

そして今年の韋駄天Sを勝ったテイエムスパーダの勝ちタイムは55秒5(稍重)。先ほど紹介した基準タイムの54秒5から、ちょうど1秒差となります。

馬場状態を考慮すると悩ましいところも、新潟直線芝1000mで有利な8枠から終始馬場の良い外ラチ沿いを通っての時計。直近の最新トレンドから韋駄天S勝ち馬というだけで人気に支持されるようであれば、思い切って軽視しても面白いかもしれませんよ!