【秋華賞】転厩2戦目!一叩きされたドリームコアが初戴冠を狙う

この記事をシェアする
初G1制覇を狙うドリームコア

初G1制覇を狙うドリームコア


秋華賞
ドリームコア
山﨑啓行調教助手

——前走の紫苑ステークスは3着でした。レースを振り返ってください。

山﨑助手(以下、山):萩原厩舎からの転厩初戦ということもあって早めに厩舎へ戻して調整を進めましたが、環境の違いに戸惑いを見せて私たちの厩舎の調教内容に慣れるまでに3日、厩舎の雰囲気に慣れるまで1週間かかり、そこから本格的な調整がスタートしたという感じでした。

競馬は苦手と言われている右回りの舞台、当日も重い馬場と彼女にとってしんどい条件が重なったことを考えれば、大崩れせずよく走ってくれたと思います。

ただ管理していくなかで感じる彼女の能力からすると、そのしんどい条件すらもこなしてくれるのではないかという気持ちもありましたので、それがこなせなかったということで調整に関して何が至らなかったのかと反省をしないといけないな、という一戦でした。

——この中間の過ごし方を教えてください。

山:賞金は足りていてこの秋は紫苑ステークスから秋華賞へ向かうローテーションは決まっていたので、前走後はノーザンファーム天栄へ放牧に出て、9/25(金)に帰厩しました。

——この中間の調整テーマは。

山:まずひとつは、前走時から引き続き大きめのフレームと緩い筋肉からくるハミ受けの悪さの改善ですね。彼女独特のバランスで走らせるという選択肢もあるにはあるのでしょうけど、やっぱりジョッキーが乗りやすいなと感じられるような走りに近づけていきたいと思っています。歩きからの体の使い方をもう少し良くできないかな、というところを最重要ポイントに置きながら調整しています。

もうひとつ、紫苑ステークスが久々の競馬でしたから、そこを使って今回は更にもう一段動ける状態で送り出したいということをポイントとして考えています。

——調整過程の手応えはいかがですか。

山:操作性に関してはまだまだ大きな変化が見られず、気持ちがたかぶる面もなかなか変わってきません。歩き自体はすぐに変わりますが、追い切りにいってハミを取りやすいシチュエーションになったときにおいての走りにはあまり変わりが見られません。

紫苑ステークス後の放牧から戻ってきて跨ったときの感触は、8月の帰厩当初と比較して良い軽さが出ているな、これなら良い状態で本番に送り出せそうだなと思いましたが、1週前追い切りを終えた段階ではちょっと過信していたかなという印象です。

この子は牝馬にしては大きな馬ですけど図太い内面といいますか、心肺機能もきちんとトレーニングを積んでようやく能力を発揮してくるところがあります。

今回は競馬でしっかり走った後なので、あまり強く求めなくてもトレーニングで能力を発揮してくれるかと思っていましたが、1週前を終えた段階では、まだ重いのかなという感触です。本番までの期間で何とかしないといけないな、と感じている現状です。

——前走時と比較して状態面はどのような印象をお持ちですか。

山:前走を叩いていますが、1週前が終わった時点での比較でいうと、追い切りの動きに関しては正直前走時の方が良かったかなと感じます。

——現状で山﨑さんが感じるこの馬のストロングポイントを教えてください。

山:大きな体をしていますが、それを感じさせないくらいの強い筋肉と運動神経の良さを持っているところですね。ハートの強さもあると思います。

——今後の成長を期待しているところは。

山:環境の変化に対して敏感なところがありますし、指示や提案など人間から発せられるメッセージに対して突っぱねてくるところがあるので、もう少し人間のメッセージを聞きつつ自分を出してくるようになってくれれば良いと思います。

人間のメッセージを突っぱねるような我の強さが自分を持っているということにも繋がるでしょうし、もしかするとそれが重賞勝ちやG1・2着の実績を残す強さの秘訣かもしれませんが、普段厩舎で手入れをしているときでも調教で人が乗っているときでも危険を感じるくらいの我の強さを見せることがありますので、もう少し人間のメッセージを聞いてくれるようになれば更に良いと思いますね。そうすれば環境の変化に対しても、人間と上手くコミュニケーションを取りながら対応できるようになると思います。

私たちの厩舎としても、人に耳を貸してくれる馬を作っていきたいと考えていますし、ドリームコアがそうなるように自然に仕向けていくといいますか、馬自身が「気付いたらちょっと変わっちゃった」という感じになってくれれば一番良いのかなと思います。

——京都初参戦です。京都芝2000という舞台適性への見通しは。

山:調教で乗っていても、右回りではコーナーの走りのバランスが良くないと感じるところはありますが、前走の紫苑ステークス後にジョッキーは「右回りが乗りづらかった」とは言っていませんでしたし、良い状態で送り出すことさえできれば、回りよりも馬場状態の方が大事かなというのは感じます。

体の大きな子なので、紫苑ステークスのときほど馬場が悪くなるとズルッと上滑りしやすくなると思いますし、フットワークが大きいので調教のウッドでも綺麗な馬場状態の方が走りやすいですね。

今回も3歳牝馬同士の戦いですし、例え右回りが苦手だとしてもすごくドロドロの馬場でなければこなしてくれるのではないか、と思います。

——レースへ向けて意気込みをお願いします。

山:本当に良くなってくるのは来年以降だと思いますし、彼女自身の人間に対する接し方や乗りやすさの追求などを含めて私たちとしては長い目で育てていきたいなと思っているところではあります。

ただ今回は同世代の女の子たちが目指す3冠最後の舞台ですからね。そこに小さくない望みを持って臨める立場だということは間違いないでしょうし、G1の右回りの舞台で頑張れればそれが良い形で来年以降にも繋がると思いますので、本番まで彼女と向き合ってしっかり仕上げていきます。