日曜京都11R
京都大賞典(GⅡ)
芝2400m
勝ちタイム2.25.0
勝ち馬：メイショウベルーガ(牝5 栗東・池添厩舎)

いつもより前々での競馬、メイショウベルーガ快勝！！

ドリームフライトが先導、2番手のゴールデンメインもかなり後続を離す先行策。向こう正面では、先頭から2番手が8馬身ぐらい。2番手から3番手プロヴィナージュまで6馬身ぐらいはあったのではなかろうか。前半の1000メートル通過が57.7。1200メートル通過でさえも、土曜のメインの勝ち時計に近い1.09.7の速さ。縦長の展開であったが、今日はけっこう前でレースを進めたメイショウベルーガが、直線でも馬場の外めを追いすがるオウケンブルースリを完全に封じて完勝。しっかりと追ってプラス10キロの馬体は、それこそ馬肥ゆる秋。これからの戦いが楽しみとなるものであった。

火曜朝にオウケンブルースリが戦列離脱とのニュースを、音無師から聞いた。非常に残念なニュースである。それほどの激走だったということであろう。いち競馬ファンとして、これからのGⅠ路線がおおいに楽しみであっただけに、何とも言葉をかけられない。

さてそのレースを振り返ってみよう。プロヴィナージュが先手を取りに行く流れなのかと軽く考えていたが、思いのほか、に前が速くなる流れとなった。
ドリームフライトが出てきて、直ぐにゴールデンメインも続く。あれよあれよと言う間に、前の2頭がドンドンと先行していく。

向こう正面では、2番手の太宰Jが股の下から後続を確認するぐらい。だからプロヴィナージュが理想の位置にいるなと思えていたぐらい。
ここらでメイショウベルーガがいつもより前にいるなとちらっと思う。オウケンブルースリの方が後ろで、フォゲッタブルと前後する形で追走している。

3コーナーを過ぎたあたりで今度は前が替わった。ゴールデンメインが2番手から前へと出ていく。その前あたりのラップが13.2。いちばん遅くなったあたりでの突然の動き。それがゴーサインの様になったのか、後ろもここから一気に動きだした感じで流れが速くなっていった。
3番手のプロヴィナージュも前との差を詰めていき、後続も動きだした。

4コーナーを回る時には、前を追って行くゴールデンメイン、プロヴィナージュが絶好のポジションと睨んだ。メイショウベルーガにオウケンブルースも勢いつけて坂を下ってくる。そして4コーナーを回って直線に入ってきた。

ゴールデンメインを追いかけて抜くだろうと思えたプロヴィナージュが、内へもたれてスッとは交わせていない。その時点で、この馬も仕掛けが早かったのだと気が付いた。もう後ろの外めから加速がついて伸びてきているメイショウベルーガとオウケンブルースリの勢いの良さが確認できた。

アッという間に前に出てくるメイショウベルーガ。それを追うオウケンブルースリだが、差が縮まる感じがしない。内ラチ沿いをプロヴィナージュが粘っているが、前の2頭とはハッキリ脚色が違う。そして後続もガツーンと来る馬の気配はない。
かくしてメイショウベルーガが、着差は半馬身であったが実際にはもっともっと遠い差に思える程の間を持ってゴールへ入った。

秋緒戦をいい形で滑り出したメイショウベルーガ。次は牝馬だけの戦いに行くのだろうか。この馬を負かす馬がいるのだろうかと思えるところまで来ている感じさえも受けた、レースの迫力であった。
プロヴィナージュには距離もあったのだろうか。使っている強みと前々での有利さを思っていたが、実際はそこまで接戦に持ち込めなかった。
ベストクルーズがゴールデンメインを交わして4着。フォゲッタブル、スマートギアは見せ場もなく6着、8着であった。

メイショウベルーガは10キロ増の馬体、けっこうハードにやってきてのこの数字。これはいい傾向であり、そしていつもより、思った以上に前で競馬出来ている。これが出来るのならば安心であろう。

そんないい秋緒戦の滑り出しとなった、メイショウベルーガの京都大賞典であった。