【天皇賞(秋)】秋の盾へ~出走馬プロフィール~

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~春・秋を合わせて、142回目を迎える伝統のレース「天皇賞(秋)」。オウケンブルースリ、ドリームジャーニーの回避は惜しいが、近年では、菊花賞をパスして、天皇賞に矛先を向けてくる3歳馬も多く、3歳馬と古馬との対決も見所の一つとも云えるだろう。
また、天皇賞~ジャパンカップ~有馬記念と続く、秋の3冠レース緒戦としても知られる一戦だけに、秋を占うレースであることには違いない~


ブエナビスタ(牝4、栗東・松田博厩舎)
この春はドバイシーマクラシックで僅差の2着、ヴィクトリアマイル快勝。そして、宝塚記念も後に凱旋門賞2着となったナカヤマフェスタの2着と、その実力が牝馬の枠に留まらないものである事を示した。
この秋は天皇賞(秋)を皮切りに、JC~有馬記念と王道を進む予定。また、早くも来春のドバイ参戦のプランも上がるなど、まさに競馬界を担う活躍が期待されるであろう。
今回は、横山典弘騎手の負傷というアクシデントはあったものの、世界的ジョッキー、C.スミヨン騎手を配し、不安要素を払拭。同馬が進む未来には「絶景」が広がるに違いない。

アーネストリー(牡5、栗東・佐々晶厩舎)
後のGⅠ馬・トールポピー、キャプテントゥーレなどが名を連ねた新馬戦を快勝したように、一部では早くから素質を評価されていたが、骨折・股関節炎の怪我で、軌道に乗ったのは昨秋。
今年はその勢いを加速させるように、3戦して重賞2勝。唯一、後塵を拝した宝塚記念も不得意の道悪が残る馬場で、ナカヤマフェスタ・ブエナビスタらに真っ向勝負を挑んで3着に粘ったように、中長距離戦線のトップホースの一頭である事を証明した。
パンパンの良馬場で時計勝負になるような舞台が大の得意で、今週からBコースに替わることも、好材料といえるだけに、好勝負必至といえそうだ。

スーパーホーネット(牡7、栗東・矢作厩舎)
シルバーコレクターの返上。これがスーパーホーネットに課せられた使命だろう。7歳秋を迎えたが、2歳時の朝日杯FSに始まり、GⅠ2着は通算4回。この春の安田記念でもショウワモダンの半馬身差に惜敗した。
また、手綱をとる藤岡佑介騎手も、この秋はワンカラット(スプリンターズS)、サンテミリオン(秋華賞)、クォークスター(菊花賞)と、有力馬に跨り続けながら、GⅠ勝利に手が届いていない事からも、この馬に対する執念は人一倍ではないだろうか。
ただし、ネックは、3歳時以来となる2000mの距離か?芝2000m戦以上は3戦して、全て凡走に終わっているように、不安は付きまとう。

シンゲン(牡7、美浦・戸田厩舎)
戦国武将・武田信玄の名を冠した馬名。これまでに幾度となく骨折の影響で、7歳でありながら通算17戦という僅かなキャリアなど、その名に恥じない個性溢れる一頭が、前走のオールカマーを制して、再びターフに名乗りを挙げた。
昨年の天皇賞では、ウオッカに次ぐ、2番人気に推されながらも競走中に骨折を発症し、5着に敗退。しかし、東京コースは9戦6勝、左回りは11戦7勝と、部類の強さを発揮する条件だけに、コース替わりは更なるアピールポイントと云えるだろう。

ジャガーメイル(牡6、美浦・堀厩舎)
GⅠ級と評価されながら、タイトルに手が届かない日々が続いたものの、天皇賞(春)でようやく重賞初制覇。前走の宝塚記念こそ、渋った馬場にも持ち味を殺され、8着に終わったが、6戦3勝2着1回という、得意の東京コース替わりは明らかにプラス。
意外にも天皇賞(秋)の参戦は初めてのことだが、今回は香港のトップジョッキー、ダグラス・ホワイト騎手を背に春秋盾制覇の偉業に挑む。

アリゼオ(牡3、美浦・堀厩舎)
ジャガーメイルと共に堀宣行調教師が送り込むもう一本の矢・アリゼオは、前走の毎日王冠を、あのオグリキャップ以来、22年振りとなる3歳馬による優勝の快挙を達成。コース取り、馬場状態、展開など、自身の得意条件にハマった事は事実だろうが、ハイレベルと称される3歳世代のトップホースの実力を如何なくみせつけた。
この秋も、3週連続重賞制覇するなど、好リズムの福永祐一騎手、今年、重賞最多勝の堀厩舎という絶好調コンビ。東京芝2000mは新馬戦でヒルノダムールを差し切った舞台。歴戦の古馬相手に真っ向勝負を挑む。

エイシンアポロン(牡3、栗東・岡田厩舎)
春のGⅠ戦線では惨敗続きの結果だったが、昨年の2歳時に京王杯2歳S(JpnⅡ)勝ち、朝日杯FSで2着と、世代トップクラスの実績を残してきた。
父はマイル~2000mの距離でGⅠ6勝を挙げたジャイアンツコーズウェイ、母の父は長距離血統として知られるサドラーズウェルズという配合だが、寸の詰まった胴が短いタイプで、前走後は、マイルCS参戦のプランも出ていたように、課題は距離だろう。鞍上には前回に引き続き、この秋、目覚ましい活躍をみせる蛯名正義騎手を配して、盾獲りに挑む。

ペルーサ(牡3、美浦・藤沢和厩舎)
デビューから4連勝で青葉賞を制覇。日本ダービーでも、限りなく1番人気に近い2番人気に推されたことからも、類まれなるポテンシャルは誰しもが知るところ。
前走の毎日王冠でも大きく出遅れながら、上がり3Fは最速の末脚で繰り出して、5着に食い込んだことからも、見限れない部分はあるが、やはり、ゲートに不安は付きまとう。天皇賞(秋)は通算4勝の名トレーナー・藤沢和雄調教師の手で、どこまで巻き返せるか、目が離せない一頭だ。

キャプテントゥーレ(牡5、栗東・森厩舎)
昨年の本レースこそ、12着に敗れてしまったが、秋緒戦の朝日CCでは他馬を寄せ付けず連覇達成。皐月賞以来のGⅠ制覇へ好スタートを切った。
3戦して3着以内が一度もないように、左回りのコースでの成績が気掛かりも、元来、芝2000mの距離実績は5戦3勝。その3勝全てが重賞勝ちと、実はベストディスタンスという向きもある。


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≪関連リンク≫

┗橋本篤典調教助手(ジャガーメイル・アリゼオ)・斎藤吉則調教助手(シンゲン)
┗岡田稲男調教師(エイシンアポロン)・田重田静男厩務員(アーネストリー)にインタビュー





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