-スワンS-平林雅芳の目

トピックス


土曜京都11R
スワンS(GⅡ)
芝外1400m
勝ちタイム1.21.0
勝ち馬
マルカフェニックス(牡6 栗東・松永昌厩舎)

※ 松永昌師100勝目を重賞制覇で達成。フェニックス勝利!!

今日のマルカフェニックスはいつになく前でレースしていると思える位置。4コーナーを、4番手の外めを楽に回り、直線でもグイと伸びていた。ちょっと最後は楽過ぎたのか馬が遊んだのか、フワッとしていた感じさえも見受けた。
枠場に引き上げてきた福永Jが《やっぱり太目が残っていて、少し止まり気味だったよ~》と担当の竹邑厩務員に言っていた。表彰式には、瀬戸口元調教師も並んでの記念撮影。ガッチリと黄金トリオといった風景で、懐かしい感じを覚えたものでありました。

やっぱりジョーカプチーノは速い。スッとゲートが開いたら前に出ている。アーリーロブストも行くが、速さが違う感じだ。2頭折り合いがついての先行策。しかし軽快に出て行くジョーカプチーノ。ラップはけっこう速いものであった。1000メートル通過が57.9と彼らしい逃げである。
逃げ宣言のマイネルレーニアが出遅れ、結果的に競りかけてこない逃げとなり、直線まで単騎で来たジョーカプチーノ。しかしマルカフェニックスが馬場の外めをしっかりと伸びていて交わしていく。内で逃げこまんとするジョーカプチーノに、馬群の中からショウナンアルバが伸びて来て写真となる。この3頭から離れて、アーバニティーグランプリエンゼルが伸びて来てはいたが、圏外であった。

今日のマルカフェニックスは危なげない勝利。4コーナーを楽に4番手で回り、直線も力強い伸び。最後のフワッとしたうんぬんは、鞍上だけしか知りえない事。見た目には完勝であった。
パトロールビデオで見ると、ショウナンアルバが、道中馬ゴミの内の方で頭を上げてイヤイヤをする様に、折り合い面を少し欠くシーンを見受けた。ここらが、鞍上、四位Jのコメントでの《もう少し前半がスムーズだったら》なんだろう。でも距離1200にして新天地を切り開いた感があり、今後も見通しは明るくなったショウナンアルバ。
そして、ジョーカプチーノはさすがに韋駄天だ。3ハロン34.3に1000メートルを57.9で、1200メートルを1.09.5で通過のスピード。あんまりケイコも目立たなかった今回だけに、この力走には、正直驚きと地力の高さを見た思いだ。

マルカフェニックスは、デビュー戦は瀬戸口厩舎、2戦目から開業の松永昌厩舎所属。初勝利は武豊Jがあげた馬であります。2008年の阪神カップ以来の重賞勝利で2勝目。その復活勝利は嬉しいかぎり。鞍上の福永J、関西リーディングジョッキーも絶好調であり、今年はまだまだ行きそうであります。
そして松永昌調教師、これが記念すべき100勝目。2006年に厩舎開業しての7勝、19勝、26勝そして昨年が25勝、そして5年目の23勝目が通算100勝目となるスピード達成。そして厩務員の竹邑さんは。2歳馬のウインバリアシオン(ハーツクライ産駒。2戦2勝の大物)を持つ果報者です。今後の活躍が約束された馬を持つ、明るい厩務員さんであります。