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研究員ヤマノの重賞回顧
2007/12/4(火)
12月1日(土)、中山競馬場で行われたステイヤーズS(3歳上、G3・芝3600m)は、中団からレースを進めた7番人気のマキハタサイボーグ(セン5、栗東・新川恵厩舎)が、道中徐々に順位を押し上げると、最後の直線で抜け出し、初重賞制覇を成し遂げた。
マキハタサイボーグは、G1宝塚記念を含めて、これまで3度重賞に挑戦していたが、重賞の壁は厚く何れも着外へとはね返されていた。
今回も人気薄での挑戦だったが、この激走には誰もが驚かされたことだろう。
しかし、レース後によくよく考えてみると、今回の激走もありえない話ではなかったことがよくわかる。
今まで2600mまでの経験しかなく、マラソンレースの長距離に関しては未知数だったことからも警戒する必要はあったのだろうが、メジロブライト産駒という血統面にしっかりと裏打ちされていたのである。
メジロブライトと言えば、往年の競馬ファンには懐かしく、有馬記念でのグラスワンダーとの激走が思い出されるかもしれないが、10年前のこのステイヤーズSを制した名ステーヤーだったことも忘れてはならない。
そんな1998年にJRA賞最優秀父内国産馬に輝いた父を思い出せたなら、今回の激走を想像するのも、難しいことではなかったのかもしれない。
父はステイヤーSを制した翌年、有馬記念へと歩を進め、あのグラスワンダーとの激闘を繰り広げることとなる。
さて、マキハタサイボーグも父と同じ道を歩むことになるのだろうか?
翌2日(日)、中京競馬場で行われた中日新聞杯(3歳上、G3・芝2000m)は、道中最後方からレースを進めた1番人気サンライズマックス(牡3、栗東・増本豊厩舎)が、最後の直線で豪脚を爆発させて鮮やかに差し切り、念願の重賞タイトルを手中にした。
皐月賞で13着に大敗後休養し、立て直しての秋2戦で連勝してのこの勝利は、3歳馬だからこそ成し得た、見事な成長だったのかもしれない。
ところで、このレースでの2、3着馬もダイレクトキャッチとタスカータソルテと3歳牡馬が上位を独占。
何れも共通するのは、春のG1で破れて夏に休養し、この秋に立て直して調子を上げていたことだ。
今年の3歳馬は、牝馬のレベルの高さばかりが各方面で取り上げられていたが、3歳牡馬も夏を越えて成長し、レベルを上げてきたようだ。
もはや3歳牝馬ばかりでなく、3歳牡馬にも十分注意を払う必要があるのかもしれない。
同2日(日)、阪神競馬場で行われた阪神ジュベナイルフィリーズ(2歳牝、G1・芝1600m)は、中団からレースを進めた3番人気トールポピー(牝2、栗東・角居勝彦厩舎)が、最後の直線で外めから末脚を伸ばし差し切り、見事優勝を飾った。
今年の阪神ジュベナイルフィリーズは傑出馬が不在で激戦が予想され、予想も難解を極めた。
1番人気オディールの単勝3.9倍、5番人気までが一桁人気だというオッズがその混戦ぶりを象徴していた。
その中で、前日段階では6番人気位だったものの、最終的に3番人気と支持を集めたのが、このトールポピーだった。
我が競馬ラボの研究班も、調教の良さ、前走内容などからこの馬を対抗評価としていたのだが、何処にそこまで支持を集めるような『買える』要素があったのか、今後の競馬検討のためにもう一度振り返ってみよう。
最終追い切りは内容も時計も抜群。ローテーションは昨年のウオッカと同じで、時計は前年のウオッカを2秒も上回る優秀なものだった。
そして、兄にはフサイチホウオーがいて、ウオッカと同じ角居厩舎。
さらに池添Jのこだわりようからも、勝負度合いの高さが窺えた。
これだけでも、十分に『買える』要素にはなるかもしれないが、今回はそれを後押しするデータが実は存在したのだ。
某競馬専門紙のデータコーナーでは、キャリア、初勝利の早さ、前走、その他の観点から、トールポピーただ1頭だけをあぶりだしていた。
このような総合的な高評価が同馬を上位人気に押し上げていたのだろう。
競馬にはコース、適性、血統、調教、情報など様々な検討すべきファクターがあるが、この『データ』も、特に混戦の中では頼りになる武器と成り得るのかもしれない。
マキハタサイボーグは、G1宝塚記念を含めて、これまで3度重賞に挑戦していたが、重賞の壁は厚く何れも着外へとはね返されていた。
今回も人気薄での挑戦だったが、この激走には誰もが驚かされたことだろう。
しかし、レース後によくよく考えてみると、今回の激走もありえない話ではなかったことがよくわかる。
今まで2600mまでの経験しかなく、マラソンレースの長距離に関しては未知数だったことからも警戒する必要はあったのだろうが、メジロブライト産駒という血統面にしっかりと裏打ちされていたのである。
メジロブライトと言えば、往年の競馬ファンには懐かしく、有馬記念でのグラスワンダーとの激走が思い出されるかもしれないが、10年前のこのステイヤーズSを制した名ステーヤーだったことも忘れてはならない。
そんな1998年にJRA賞最優秀父内国産馬に輝いた父を思い出せたなら、今回の激走を想像するのも、難しいことではなかったのかもしれない。
父はステイヤーSを制した翌年、有馬記念へと歩を進め、あのグラスワンダーとの激闘を繰り広げることとなる。
さて、マキハタサイボーグも父と同じ道を歩むことになるのだろうか?
翌2日(日)、中京競馬場で行われた中日新聞杯(3歳上、G3・芝2000m)は、道中最後方からレースを進めた1番人気サンライズマックス(牡3、栗東・増本豊厩舎)が、最後の直線で豪脚を爆発させて鮮やかに差し切り、念願の重賞タイトルを手中にした。
皐月賞で13着に大敗後休養し、立て直しての秋2戦で連勝してのこの勝利は、3歳馬だからこそ成し得た、見事な成長だったのかもしれない。
ところで、このレースでの2、3着馬もダイレクトキャッチとタスカータソルテと3歳牡馬が上位を独占。
何れも共通するのは、春のG1で破れて夏に休養し、この秋に立て直して調子を上げていたことだ。
今年の3歳馬は、牝馬のレベルの高さばかりが各方面で取り上げられていたが、3歳牡馬も夏を越えて成長し、レベルを上げてきたようだ。
もはや3歳牝馬ばかりでなく、3歳牡馬にも十分注意を払う必要があるのかもしれない。
同2日(日)、阪神競馬場で行われた阪神ジュベナイルフィリーズ(2歳牝、G1・芝1600m)は、中団からレースを進めた3番人気トールポピー(牝2、栗東・角居勝彦厩舎)が、最後の直線で外めから末脚を伸ばし差し切り、見事優勝を飾った。
今年の阪神ジュベナイルフィリーズは傑出馬が不在で激戦が予想され、予想も難解を極めた。
1番人気オディールの単勝3.9倍、5番人気までが一桁人気だというオッズがその混戦ぶりを象徴していた。
その中で、前日段階では6番人気位だったものの、最終的に3番人気と支持を集めたのが、このトールポピーだった。
我が競馬ラボの研究班も、調教の良さ、前走内容などからこの馬を対抗評価としていたのだが、何処にそこまで支持を集めるような『買える』要素があったのか、今後の競馬検討のためにもう一度振り返ってみよう。
最終追い切りは内容も時計も抜群。ローテーションは昨年のウオッカと同じで、時計は前年のウオッカを2秒も上回る優秀なものだった。
そして、兄にはフサイチホウオーがいて、ウオッカと同じ角居厩舎。
さらに池添Jのこだわりようからも、勝負度合いの高さが窺えた。
これだけでも、十分に『買える』要素にはなるかもしれないが、今回はそれを後押しするデータが実は存在したのだ。
某競馬専門紙のデータコーナーでは、キャリア、初勝利の早さ、前走、その他の観点から、トールポピーただ1頭だけをあぶりだしていた。
このような総合的な高評価が同馬を上位人気に押し上げていたのだろう。
競馬にはコース、適性、血統、調教、情報など様々な検討すべきファクターがあるが、この『データ』も、特に混戦の中では頼りになる武器と成り得るのかもしれない。
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