函館記念が6月最終週移動にともない、今年からレース開催が福島2週目から3週目に変更された七夕賞(G3、福島芝2000m)

また今年の福島芝レースは例年と比べてやや力を要す馬場となっており、今週から荒れた内ラチ沿いに仮柵が設置されるBコースに替わるものの、当日の天候やレース展開次第によっては差しが決まる可能性を秘めています。

そんな状況下で腕利き研究員が注目するのは、小回り福島で狙うには真逆の末脚タイプ2頭。定説と異なるからこそ人気の盲点になっている激走候補の走りにご注目ください!

本命じゃない。でも、美味い。

七夕賞・推奨穴馬


ニシノレヴナント

📝 推奨理由

なんとなく怖い1頭――。具体的な理由を説明できないが毎週末競馬を続いていると、漠然とした恐怖や不安を感じている馬がいるのではないか?

七夕賞でニシノレヴナントが狙える理由を説明するのは難しい。ここまで全4勝は芝2400~2500m、オープン実績は前々走の大阪―ハンブルクC(阪神芝2600m)2着しかなく、どう贔屓目に見ても小回り芝2000mは忙しい印象を拭えない。

芝2000mでも4走前の天皇賞・秋で0秒7差10着に入ったことがあるとはいえ、言葉は悪いが出遅れて最後方から直線でバテた馬を交わした形。直線の短い福島に替わり同じ競馬をしても、相当展開に恵まれないと差し切るイメージは沸かないのではないか。

理詰めで予想すれば消し一択も、何かが怖い。その背景にあるのが1週前追いの美浦ウッドで見せたラスト1ハロン10秒9という抜群の切れと、福島出身のご当地ジョッキー田辺騎手の存在だ。

ちなみに先週の美浦ウッドは雨の影響で「重」に悪化。速い時計が出にくい馬場状態にも関わらず、持ったままラスト11秒台を切ってきたのだ。

また鞍上の田辺騎手は23年福島記念ホウオウエミーズ、24年ラジオNIKKEI賞オフトレイル、25年福島牝馬Sアドマイヤマツリと地元福島の重賞を3年続けて勝利。福島で行われる3重賞制覇を達成した。

距離やコース適性の不安を、絶好の仕上がりと「福島の鬼」とも言える鞍上の腕でどこまでカバーできるか。人気はなくとも馬券の片隅に忍ばせておきたい1頭だ。

📌 総評

七夕賞は、単純な能力比較だけでは予想が難しい、非常に奥の深いレースです。「直線の短い=逃げ先行馬が有利」という定説にとらわれず、夏場のレースで調子を上げている馬を見つけ出すことが、的中の鍵となるでしょう。