
騎手時代に約20万人が来場した90年ダービーをアイネスフウジンで逃げ切った中野栄治元調教師が、
独自の視点で重賞の好調教馬を導き出します!
【天皇賞・春】今回は前置きなし!レジェンド中野栄治元調教師が推すナンバーワン!
2025/5/3(土)
当週 栗東坂路(良) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
56.0 | 41.0 | 26.7 | 13.5 | ゴール前仕掛け |
いよいよ本格的なG1シリーズの開幕だね!今年は宝塚記念が早まったことで、G1連続開催が7週間に延びたようだけど、競馬ファンにとっては息つく暇がないよね(笑)
今日は前置きの昔話はナシで行こう。ズバリ言うよ!今週のナンバーワンはブローザホーンだ!
以前管理していた馬だからだろうって?いやいや、それとこれとは別。この予想コラムが始まってから、ナンバーワンにブローザホーンを取り上げるのはこれが初めてだからね。
阪神大賞典の後にもちょっと触れたんだけれど、この前走阪神大賞典はパドックで過去最高にトモの踏み込みが良かったんだ。結果は3着も、前残りの展開だったから仕方がなかった。やっと良くなったな、という感じだった。
今回はとにかく動きが良い。前にも言ったように、この馬は追い切りをやり過ぎると良くないんだよ。気分を害してしまって、それが実戦でも悪影響になってしまうからね。
その意味ではメリハリの利いた調整過程で、先週の土曜に坂路で一杯に追う中、その前後の先週水曜、今週の水曜は坂路で馬なり調整。ゆったりとした馬任せの追い切りのおかげでリラックスしていて、それでいて少し行きたがるくらいの気合は入っていたし、この馬の走る時の雰囲気を感じたな。
昨年の宝塚記念を勝っているようにこの時季が合っているかもしれない。今の状態で今年のメンバーならチャンスは大きいと思うよ!
次に良かったのはジャスティンパレス。一昨年の勝ち馬だよね。その後は善戦止まりだけれど、1週前のCWでは終い切れたし、今週もサッと流しただけで力強い動きを見せていた。一線級のいないこのメンバーなら一昨年の再現も可能だと思うな。
ヘデントールも良かったよ。今年はこの馬が1番人気なのかな。1週前は多少重いかなと思ったものの、今週は集中力を高めるために3頭併せを敢行して、集中していい動きだった。
最後にプラダリア。前回は海外帰りだったので調整が難しかったのではないかな。その前走時よりもリラックスして走っていたし、上積みは大きいと思うよ。

インパクトシー
前走が圧勝だったインパクトシーに期待してみたい。東京の2000mはスタートしてすぐにコーナーがやってくるから隊列が決まりやすいんだ。引き続き逃げの手に出られたら面白いと思うよ。
プロフィール
【中野 栄治】Eiji Nakano
1953年大分県生まれ、東京都出身。父は大井の元調教師という家庭で育ち、1971年に騎手デビュー。数多くの活躍馬に騎乗し、約20万人が詰めかけた1990年日本ダービーをアイネスフウジンで逃げ切り伝説を作る。1995年には調教師に転身。短距離G1を2勝したトロットスターなどを育て、日本競馬にその名を残した名ホースマン。