騎手時代に約20万人が来場した90年ダービーをアイネスフウジンで逃げ切った中野栄治元調教師が、
独自の視点で重賞の好調教馬を導き出します!
【天皇賞・秋】大一番で狙えストライク!レジェンドが狙う穴馬
2025/11/1(土)
| 当週 美浦ウッド(良) | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 84.0 | 67.5 | 52.4 | 37.6 | 11.5 | 仕掛 | |
今週はいよいよ秋の東京開催最初のビッグイベント、天皇賞・秋だね。頭数は14頭とそこまで多くはないけれど、メンバーは豪華。ファンの皆さんもワクワクしているんじゃないかな。
ところで、東京競馬場に来場される方ならお馴染みかな。専用通路で繋がっているJR府中本町駅の前にラウンドワンというボウリング場があるだろう。
ラウンドワン、流行っているよね。社長の杉野公彦氏といえば、ハーパーやエムズの馬主であることでも知られている。
そのラウンドワンができる前、府中本町駅から少し離れた場所に府中スターレーンというボウリング場があったんだ。デビューしたてのころはよく通っていたなぁ。
僕たちは府中スターレーンに5レーンくらい予約して行っていたんだけれど、先輩たちは本当に上手くてね。軽くスコア230くらいは出していたかな。
特に上手かったのは、元ジョッキーの徳吉一己先輩。初めてジョッキー上がりでJRA競馬学校騎手課程の教官になった方だ。徳吉先輩は何をやらせても凄くて、ゴルフもプロ並みだった。
当時はボウリングブーム。その府中スターレーンでは、プロ月例会の優勝決定戦で中山律子さんが女子初のパーフェクトゲームを達成したことでも有名だ。
え?知らない?調べてみたら55年前の話か、それは知らないのも無理はないね…(笑)。府中スターレーンはもうなくなってしまったけれど、これもまた懐かしい話だね。
競馬でも目指せストライクといこうか。天皇賞・秋のナンバーワンはアーバンシックだ。
正直1週前は若干重たい感じがしたけれど、今週は3頭併せの真ん中で力強いフットワークが目に付いた。この馬らしい素晴らしい動きだったと思う。
1年間勝ち星がなくて人気の盲点になっているけれど、実力がない馬はG1を勝てないからね。ここで復活があっても不思議ではない。
宝塚記念以来の実戦となるジャスティンパレスも仕上がりはイイよ。最近の実戦同様で追い切りでもズブさは見せていたけれど、追うごとに動きがシッカリとしてきて、スイッチが入ってからの伸びも良かった。
ブレイディヴェーグもかなり良かったね。前走時は夏場もあって攻め切れなかったのが敗因だと思うんだ。この中間はシッカリ負荷をかけてきているし、掻き込みの強いフォームで最近では一番良かったと思う。
最後にクイーンズウォーク。ひとまず前走除外の影響はなさそうだね。体の大きい馬だけれど、重心の低いフォームでノビノビと走っていたのが印象的。タイプ的にも外枠は良かったんじゃないかな。
マーズオデッセイ
東京のダート1300m、ダート1400mって、ダートの1600mより流れが速くなりやすい分、より差し馬が届きやすいんだよね。
狙いはマーズオデッセイ。ここ最近の内容から本格化したんじゃないかな。この条件はベスト。3連勝の可能性は十分あると思うよ。
プロフィール

【中野 栄治】Eiji Nakano
1953年大分県生まれ、東京都出身。父は大井の元調教師という家庭で育ち、1971年に騎手デビュー。数多くの活躍馬に騎乗し、約20万人が詰めかけた1990年日本ダービーをアイネスフウジンで逃げ切り伝説を作る。1995年には調教師に転身。短距離G1を2勝したトロットスターなどを育て、日本競馬にその名を残した名ホースマン。






