
「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 5月4日 京都11R 天皇賞・春(G1)
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本命馬◎ヘデントール(1人気) 1着
高速ステイヤーの血統恐るべし!
- 4月27日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎ヴァルキリーバース(1人気) 2着
新緑の府中で開花の予感!?
【鳴尾記念】ブリンカーで別馬?
2017/6/2(金)
土曜阪神11R 鳴尾記念(G3)(芝2000m)
◎$本命馬&お宝馬 |
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③マイネルフロスト (牡6、美浦・高木厩舎、丹内騎手) |
このレースでは実績、血統共に、小回りコースのオープン以上で勝ち負けしている実績や適性が求められる。そうした馬以外の好走例ももちろんあるが、軸や配当妙味なら、小回り適性の高い馬の方だ。
スマートレイアーにとって、ベストが東京や外回りコースなのは戦歴を見れば明白。54キロはあまりにも有利だが、勝ち切れるかというと不安は残る。
バンドワゴンは、このコースでは2歳時とはいえヴォルシェーブを倒したこともあり、また半弟にスワーヴリチャードがいて、今勢いのある牝系。だが問題は、休み休みでしか使えない体質の弱さ。
その点マイネルフロストには不安点が少ない。父ブラックタイドは去年のこのレースで単勝200倍台ながら3着に入ったプランスペスカを出しており、キタサンブラックを例に出すまでもなく小回り巧者の産駒が多い。そして母の父グラスワンダーは宝塚記念を圧勝し、有馬記念も2度勝った小回り巧者。能力の絶対値は足らないものの、前走ブリンカーで変わったように、ブリンカーをつけていたら、本来の力は不振が続いた時よりも高く見るべきかもしれない。本命兼お宝馬に指名する。
相手上位は当然⑧スマートレイアー、⑤バンドワゴン、④スズカデヴィアス。押さえは⑥デニムアントルビー、⑨ステイインシアトル。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。