海の向こうから快挙のニュースが入ってきた。メジャーリーグ・エンゼルスの大谷翔平選手が日本人メジャーリーガーとしては初めてのサイクルヒットを達成したのである。ホームランに始まり、二塁打、三塁打、そして最後はヒットでサイクルヒットを決めた。大谷選手はいとも簡単に成し遂げるため、サイクルヒットのハードルが低くなったようにすら感じてしまう。

そんな中、日本のプロ野球に目を向けると、昨夜の我らが阪神タイガースは天敵ソフトバンク・ホークス相手にたったの2安打で完封負け。2時間26分で試合が終わってしまった。阪神はサウスポーに弱く(右腕相手にも弱い気はするが)、特に初めて対戦するサウスポーに弱い。ホークス先発の大竹耕太郎投手のようなタイプはまず打てないとは思っていたものの、打てな過ぎである。

今日からパ・リーグ最下位のオリックス・バファローズとの3連戦。オリックスの予告先発は成瀬善久投手。これまた技巧派サウスポーだが、しっかり打ち崩して土日へ弾みをつけたいところだ。


さて、土曜の中央競馬の話に移ろう。先週のエプソムCは◎サラキアが7番人気ながら2着。正直逃げるとは思っていなかった。ラッキーな的中ではあったものの、調子は上向き。今週も好調を持続させたいところ。


土曜日の東京、阪神競馬場は共に雨予報。東京競馬場は今週からDコースを使用するだけに、どこまで雨の影響を受けるかがポイントになってくる。先週のエプソムCも雨の中行われたが、スローペースになった影響で勝ち馬レイエンダが上がり3F32.7を使うなど、道悪でも速い上がりを繰り出す馬が上位を占めた。

土曜の東京11R・ジューンSはハナに行きたい馬が不在で、スローペースが予想される。今年の出走馬で稍重~不良の芝で3着以内がある馬は6頭。その中で、上がり3F33秒台を計時して3着以内に入ったのは、内からペイドメルヴェイユ、シンギュラリティ、サトノグラン、スパイラルダイブ。

中でも◎サトノグラン(セ5、栗東・矢作厩舎)が稍重で上がり3F33.2を計時したのは昨年のジューンSであった。2走前の府中Sは苦手な休み明け。前走のむらさき賞は直線で進路が開かず、これもまたノーカウントでいいだろう。進路を確保できなかった割に、よく5着まで来ている。

速い時計は対応できるが、上がりも速く全体時計も速い、というレースは向いていないタイプで、適度に馬場が緩むであろう今回は馬場もフィットしてきそうだ。

相手は条件に該当するシンギュラリティ(牡5、栗東・松田国厩舎)、スパイラルダイブ(牡5、美浦・古賀慎厩舎)が中心。サトノソルタス(牡4、美浦・堀厩舎)は道悪がこなせるとはいえ、やはり13ヶ月半ぶりの実戦はネック。


降級廃止の競馬が始まって2週間。1勝クラスでは3歳馬が古馬を蹂躙しているが、逆にこの時期3歳馬が出てこない3勝クラス、いわゆる準オープンに関しては逆に混戦となっている。例えば阪神11R・水無月Sは過去5年を見ても、ビッグアーサー、ファインニードルといった後の短距離王が降級戦を強い競馬で勝利している。

しかしそんな強い降級馬がいなくなり、3歳馬がいない、となれば、重要視されるのは勢い、そして道悪への適性だろう。土曜の阪神は相当量の雨が降るという予報もあり、道悪競馬は不可避な情勢だ。

今回出走馬で稍重~不良の芝で3着以内がある馬は11頭。多過ぎますね。絞りましょう。

水無月Sは例年3回阪神5日目で行われる。梅雨時ということもありタフな芝で行われることがままあり、好走馬の血統を見ると父ジャングルポケットだの、母父スペシャルウィーク、アドマイヤベガだの、スタミナを秘めた血統の馬がよく好走している。

タイセイブレーク(セ5、栗東・浜田厩舎)は母父が天皇賞(春)などにも好走馬を送りだしているブライアンズタイム。血統的に好走条件を満たしている。以前はゲートが非常に下手で、位置取りが後ろとなってしまい届かない、というレースを続けていたが、以前よりゲートをしっかり出るようになった分ポジションを取れるようになってきた。

2走前の4着は内枠から内を突いたところ進路がなくなってしまっただけで、参考外でいいだろう。ゲートをしっかり出て4番手で追走できた前走は、1.07.7と悪くないタイムで完勝。馬が変わり始めている。内枠奇数だけにゲートの失敗だけが怖いが、過去に道悪は(2.0.0.0)。湿った馬場は適性抜群。互角のゲートを切って流れに乗りたい。