• ドバイゴールデンシャヒーン
    (G1・ダ1200m)
    4月6日 0:40発走 メイダン競馬場

    メイダン競馬場

    日本馬の評価

    リヤドダートスプリントは後方からいつものように伸びず7着。サウジカップデーのキングアブドゥルアジーズ競馬場のダートが前有利だったにしても、さすがに内容に乏しい。能力は高いだけに巻き返しに期待したいものの、メイダンの1200mは簡単に差しが入らないコースでもある。昨年も不利があったとはいえサウジから着順を落としていた。

    根岸Sは5着だったものの、今は1200mのほうが合うタイプだけに距離短縮は歓迎。海外勢はテンの速い馬が多く、ハイペースも間違いないだけに本来展開は向く。ただしメイダンのダートは簡単に前が止まらず、海外勢が競り合って簡単に止まるとは思いづらい。ペースに恵まれても届く可能性はそこまで高くないと考える。

    3歳でゴールデンシャヒーンに参戦するレアケース。ダート1200mでは日本の同世代が勝負にならないほど圧倒的なスピードを見せており、前走マハブアルシマールでも先行するなど将来が楽しみなレースを見せている。ただ今回は真ん中の枠で外も速いというメンバー。マイペースで先行できるかというと難しいのではないか。

    外国馬の評価

    ストレートノーチェイサー
    昨年のBCスプリント優勝馬で、前走のリヤドダートスプリントは楽に後続を突き放して圧勝と、現在アメリカでもっとも強いスプリンターと言っても過言ではない。楽にハナを取り切るスピードはメンバー随一。同型のタズより外の枠を引けたこともプラスで、スタートが決まればここも最有力候補。

    ナカトミ
    昨年のゴールデンシャヒーン3着馬で、決め手のある一頭。ハイペースは歓迎。外目の揉まれない枠を引けただけに評価を落とせないが、ゴールデンシャヒーンが今年初戦になるように使っていない点がマイナスポイント。状態面が整っていれば、という注釈付きになる。

    タズ
    昨年のゴールデンシャヒーン優勝馬で、この1年負けていない現地のエーススプリンター。前半から突っ込んで入って粘れる馬で、メイダンの適性も高い。ただし直線で内ラチをうまく使いたいタイプでもあり、相手が強化されるほど競馬が難しくなるタイプ。前哨戦のマハブアルシマールからメンバーが強化され、自分の形になるかどうか。

    スーパーチャウ
    アメリカンステージの半兄という血統。前走アメリカのリステッドを勝ってここに参戦する。ただこれまでとは相手が大きく変わり、2、3段階ほど相手強化されるだけに分が悪そうだ。内目の枠を引いてしまい、タズやストリートノーチェイサーが自身より外にいるのはマイナス。

  • ドバイターフ
    (G1・芝1800m)
    4月6日 1:15発走 メイダン競馬場

    メイダン競馬場

    日本馬の評価

    昨年の天皇賞・秋は大敗したものの、当時は故障明けで休み明けでもあった。前走の香港カップは巻き返しており、能力はかなり高い。昨年はシーマクラシックのほうに出て3着。オークスを勝つなど2400mはこなしているが、本来は2000m以下のほうが合いそうな馬。距離短縮は歓迎。

    昨年のマイルチャンピオンシップで初G1制覇を果たした。超高速馬場では分が悪く、少し時計が掛かる、力のいる馬場を得意としている馬。当日のメイダンは暑く散水する可能性が高いことを考えれば少し緩んだ馬場は向きそうだ。前走の中山記念を一叩きした今回はもっと動けるはずで、内枠からうまく捌いてこられればここでも面白そうだ。

    一昨年のエリザベス女王杯の優勝馬。そのレースは2200mだったものの、本質的には半周ワンターンの1800mくらいが合いそう。舞台設定は良好。前走の東京新聞杯は叩き台の意味合いが大きく、上積みも大きそうだ。これまでとは調教コースが変わってくるだけにその分は割り引きしなければいけないものの、舞台設定はいいだけに評価しておきたい。

    前走の日経新春杯は大逃げを打つも最後止まってしまった。半周コースの1800mは毎日杯を圧勝したように一番合っている舞台の可能性がある。適性的には見直したいものの、行きたがる気性はやはり気になるところ。滞在となるメイダンで輸送がない分落ち着いて競馬できるかもしれないが、今回も行きたがる可能性のほうが高そうだ。

    外国馬の評価

    サウジカップでフォーエバーヤングと歴史的な大接戦を演じて一カ月。今回はダートではなく、慣れ親しんだ芝に戻ってきた。メイダンの1800mは2走前のジュベルハッタで1.45.1とレコードタイムで圧勝しているだけに適性十分。前目で立ち回れる器用さも魅力的な馬。前走の疲れさえなければ、引き続き日本馬の大きな壁となりそうだ。

    ファクトゥールシュヴァル
    昨年のドバイターフの優勝馬で、コース適性は高そうだ。それ以来勝利はないものの、不利を受けたりダートを使ったりと考慮すべき部分がある馬。昨年は休み明けで初のメイダンと苦しい条件ながらいきなり着順を上げたように、シンプルにメイダンの1800mが合っている可能性がある。

  • ドバイシーマクラシック
    (G1・芝2410m)
    4月6日 1:50発走 メイダン競馬場

    メイダン競馬場

    日本馬の評価

    昨年の日本ダービー優勝馬で、前走のアメリカJCCは逃げた2走前の有馬記念とは一転、差す形で勝ち切った。脚質には馬があり、器用に内で脚を溜められる点は魅力。内枠を引いた今回はインの好位で脚を溜める形になると見る。うまく捌ければ上位。馬群の間で動けない形になることだけが怖い。

    前走のジャパンカップは先行策から早めに動く積極的な競馬で2着に粘った。菊花賞を掛かりながら勝っているように、スタミナを生かす持久力を前面に押し出す競馬が武器。そこまで先行馬が多くない今回、前に行けるのは大きな魅力。ただ今回はジャパンカップからの休み明け。昨年は年明け緒戦の金鯱賞で動き切れなかったところもあり、間隔面が課題。

    前走サウジアラビアのネオムターフカップはハナを切ると、マイペースで運んで押し切った。以前より先行力がついて持ち味のしぶとさが最大限引き出されている。今回もやろうと思うば単騎逃げもありうるメンバー構成。ジャパンカップの差し返した粘りはここでも十分通用する。最内枠から自分の形に持ち込みたい。

    前走の京都記念はまったく伸びずに9着と大きく崩れたものの、中間のトラブルを考慮すれば参考外。一度叩かれた今回は状態面も変わってきそうだ。ただ瞬発力勝負になると少し分の悪いところのある馬で、積極的に飛ばす馬もいない今回、直線の末脚勝負になって詰め切れないシーンは十分考えられそうだ。

    外国馬の評価

    レベルスロマンス
    昨年のこのレースの勝ち馬で、これまでに6つのG1タイトルを獲得している名馬。コースを選ばない器用さが魅力で、メイダンの適性が高い点も強み。前走のアミールトロフィーは余力ありの逃げ切り勝ち。直前でコースが変わるなど二転三転した影響を感じさせない走りだった。海外勢では最上位評価。

    カランダガン
    G1勝ちこそないものの、昨年6月の英G2キングエドワード7世カップを6馬身差で楽勝している。勝ちタイムもアスコットの厳しいコースを考慮すれば悪くなく、英国でも切れ味、軽さが問われるインターナショナルSでも好走しているように適性があってもおかしくはない。休み明け分の割引は必要と見るが、完全なる消しも難しい。

  • ドバイワールドカップ
    (G1・ダ2000m)
    4月6日 2:30発走 メイダン競馬場

    メイダン競馬場

    日本馬の評価

    前走サウジカップを制した世界王者。以前と比べて先行力が出たことで弱点が少なくなっている。距離延長も問題なく、極端に内枠でもないことから揉まれることもなさそうだ。サウジカップがだいぶハードなレースになっただけに、今回は反動が心配なところ。ドバイへの連戦は簡単ではない。ただこれまでのレース振りから、この馬なら歴史を変えるのではないかという期待感も大きい。

    サウジカップはしぶとく伸びて4着。競馬が上手く、今回も内枠を引けた以上内をぴたりと立ち回れる利がありそう。ただ2000mのG1で勝っているとはいえ、超一線級相手のスタミナ勝負だと若干分の悪いところがある馬。今回も勝つとなると難しいと見る。2、3着候補。

    サウジカップは離された6着だったものの、スタートで遅れ、その後出していくというチグハグな内容。力を出し切れたかというと疑わしいところ。コーナーが増える一周コースに舞台が移るのは歓迎材料。今回は最初から溜めていくと見ており、フォーエバーヤングが先行勢を潰すように乗ればチャンスはある。

    昨年のドバイワールドカップ2着以降物足りないレースが続いていたものの、前走のサウジカップは追い込んできて3着と着順を上げた。簡単に差せない馬場だっただけに3着まで差してきた点は評価したい。ただ離された3着だったのも事実で、以前ほど動けてはいない。フォーエバーヤングを逆転するまでには至らないと読む。

    外国馬の評価

    ラトルンロール
    サウジカップは離された5着だったものの、過去にダートの2600mも使われたように本来はもっと長めの距離で良さが出るタイプの可能性がある。距離を延長したことでもう少し前につけられる可能性もあり、ジョッキーがメイダンを知り尽くしたビュイック騎手というのも怖い。

    ウォークオブスターズ
    2、3走前にメイダン競馬場で連勝している。前走サウジカップは逃げたものの早々に後退して大敗したものの、フォーエバーヤングのプレッシャーも厳しく、展開面も苦しかった。コーナーが増えて息を入れやすい条件に替わる点はプラス。最内枠を引いただけスムーズにハナを切ることができれば巻き返しもあっていい。