
競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【ケンタッキーダービー】今年は日本馬初制覇!?大混戦で浮上する伏兵!
2025/5/3(土)
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ケンタッキーダービー(G1・ダ2000m)5月4日 7:57発走
チャーチルダウンズ競馬場
日本馬の評価現在4連勝中で、伏竜Sも直線独走し圧勝した。今の日本の3歳ダート勢で最も強い馬。能力面はアメリカ勢に引けを取らず、兄カフェファラオよりレースの幅が広い面はケンタッキーダービーで生きてきそう。20頭立ての内目の枠という、これまで経験したことのない条件が鍵となってくる。
前走のUAEダービーを勝ってケンタッキーダービー出走を決めた。未勝利時代にルクソールカフェと大接戦を演じた馬で能力は高いものの、前走のUAEダービーは逃げ馬有利の馬場でうまく運べた面は否めず、2000mへの距離延長も不安材料。今回は評価を下げたい。
外国馬の評価◎バーナムスクエア前走のブルーグラスSでは逃げ粘るイーストアベニューをギリギリ差し切ってみせた強豪。近年このブルーグラスSというレースはケンタッキーダービーと相性が良く、ここ5年中4年で前走ブルーグラスS組が好走している。キーンランド競馬場がチャーチルダウンズ競馬場に近い形状である点も一因と思われるが、今年も相性の良さに期待したい。ここ数年の優勝馬よりタイムが遅かった点は気になるものの、ハイペースを追い風としたいところ。
○ジャーナリズム西海岸からの遠征組で、前走サンタアニタダービーを制して3連勝と勢いに乗る。勢いだけならメンバー中ナンバーワンではあるものの、前走サンタアニタダービー組は近年のケンタッキーダービーで不振気味。最後に好走したのは18年のジャスティファイ。あのくらいの馬でなければサンタアニタダービーから勝利するのは難しくなっているのでは。5頭立てからフルゲート20頭立てに替わる点も気になるところ。
△ソヴリンディケンタッキーダービーの有力な前哨戦の一つ、フロリダダービーで2着だった。勝ったタッパンストリートは骨折で直前回避したため、今回フロリダダービー組の最先着馬となる。昨年秋のストリートセンスSでサンドマンを完封している馬で、タイムも悪くない。1コーナーで若干の不利もあった中での好走を評価したい。
△ファイナルギャンビット前走はターフウェイパークのオールウェザー重賞ジェフルビーSを勝った。オールウェザーだけに本番のダート戦には通用しないように見えて、ここ3年中2年でジェフルビーS組が好走している点は見逃せない。好走馬を送り出した22年、23年に比べるとタイムが遅いところは考慮し、△評価とした。
△サンドマンここ2年好走馬を送り出している前走アーカンソーダービー組。今年の優勝馬だけに警戒したいものの、今年のアーカンソーダービーは前2頭が激しく競り合う展開で、後続の馬にアドバンテージがあった。サンドマンは若干ハマった印象が強く、実際2走前のレベルSなどを取りこぼしているように展開利を受けたい。
△ティズタスティックG2ながら意外と本番に繋がるルイジアナダービーの優勝馬。この組は降着もあったとはいえ21年ケンタッキーダービーでワンツーがある。2走前のレベルSでサンドマンに先着されて5着など力関係で言えばやや劣るものの、ハイペースを味方につけて一発を狙いたい一頭。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。