
競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【さきたま杯】枠順の差が勝負を分ける可能性十分!?
2025/6/24(火)
さきたま杯
(Jpn1・ダ1400m)
6月25日 18:50発走 浦和競馬場

出走馬&展望
◎チカッパ 武豊騎手
まだG1勝ちこそないものの、昨年秋のJBCスプリントで2着に入るなど、展開一つでG1タイトルを手にできるくらいの能力はある。前走の10着はサウジアラビア遠征で周りの馬も速く、2走前のカペラSは芝スタートのダート1200m。ダートスタートの1400m実績があることを考えれば、この距離延長はプラス材料ではないか。内枠がゴチャつく競馬になれば外の優位性が増してくると見る。
○シャマル 川須栄彦騎手
さきたま杯はG2時代の2022年から参戦しているベテラン。一時期調子を崩していたものの、持ち直してかしわ記念を連覇した。休み明けより使っていっていい馬だけに、詰まったローテもそこまで気にならない。浦和の1400mは1コーナーまでのポジション争いが激しいだけに内枠は気になるが、スタートが決まれば今年もある程度上位に食い込んできそうだ。
▲コスタノヴァ C.ルメール騎手
今年のフェブラリーSの覇者。かしわ記念は3着だったものの、初めてのコーナー4つのマイルコースでもあり、展開もやや合わなかった印象を受ける。1400mでは根岸Sを圧勝しているように、距離短縮自体は歓迎材料のはず。コーナー4つのコースよりコーナー2つのコースのほうが乗りやすい印象が強く、序盤からポジション争いが激しい、ゴチャつきやすい浦和の1400mがどうか。
☆ムエックス 張田昂騎手
中央の3勝クラスを勝ち切れずに船橋に転入したのが今から1年半前。勝ち星を重ね、今や南関のマイル戦線でも上位の1頭となった。2走前のブリリアントCは1800m。近走は以前より距離適性も短くなっており、スピードを生かす競馬のほうが合っている。そのため1400m~1600mが現在のベスト。有力馬が内に固まってリスクのある競馬となりそうなだけに、一角崩しがあってもいい。
△エンペラーワケア 川田将雅騎手
良質のスピードを持つ馬で、そのスピードはG1でも通用していいものがある。やはり今回課題になってくるのは最内枠。2走前のフェブラリーSは最内枠から5着だったものの、緩いコーナーの東京だった。揉まれ弱いというよりも窮屈な競馬になると怖いタイプの馬で、外目の枠に入った時より信頼度は落ちる。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。