
競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【英インターナショナルS】少頭数でも豪華メンバー!ダノンデサイルの勝算は…
2025/8/19(火)
インターナショナルステークス
(G1・芝2050m)
8月20日(水) 23:35発走 ヨーク競馬場

日本馬の評価
△ダノンデサイル前走のドバイシーマクラシックではスローペースの中、馬群の内目で脚を溜め、直線豪快に伸びて差し切り完勝した。2着に下したカランダガンは先月末に夏の大一番である"キングジョージ"を勝っており、そんな強豪相手に決定的な差をつけたように能力はここでも上位。
ヨーク競馬場のスタイルは日本に近いものがあるため、初コースでも問題はなさそうだ。ただ少々間隔が空いている点を考慮したい。
外国馬の評価
◎オンブズマン今年のプリンスオブウェールズSの覇者。このレースは直線で前がふさがり進路がなかったところを、外に切り換えてから一気に伸びるという豪快なレースだった。
前走のエクリプスSは一旦先頭に立ちながら、ドラクロワに差されててしまった。ドラクロワ側に不利があったため着差以上の差はあったものの、直線早く抜け出し過ぎて目標がなくなってしまった影響もある。
今回は同馬主のバーキャッスルが"目標"として登録されており、しかもドラクロワとの斤量差が詰まるとなれば、逆転の可能性も十分あると考えられる。
◯ドラクロワ
英ダービーは後方追走から届かなかったものの、母が名マイラーのテピンであることを踏まえれば単純に距離が長かった可能性が高い。
実際距離を短縮した前走のエクリプスSは前がふさがり何度も不利を受ける中、直線大外から豪快に伸びて前を捉えてた。直線の長いヨーク競馬場は向きそうで、再度ここでも上位に入る力のある馬だろう。
▲シーザファイア
まだG1勝ちこそないものの、2歳時からG1にて安定したレースを見せている馬で、3走前にこのコースのミドルトンSで2着に12馬身の大きな差をつけて圧勝した経歴のあるヨーク巧者。
前走のナッソーSは不良馬場で、かなりスタミナを使うグッドウッド競馬場でのものだった。ヨークに舞台を移すのは歓迎。一角崩しを狙う。
☆ダリズ
フランスからの参戦になる。今年の春にデビューして以降、ここまで4戦4勝。まだ底を見せていない。ただ前走のフランスG2からさすがにかなりの相手強化となる。底を見せていない魅力はあれど、ここは静観したい。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。