
2016年の阪神JSでJRA史上初の同一重賞7年連連対記録などJUMPレースの顔として活躍する高田潤騎手。 そして、ファンサービスの積極性は競馬界一とも噂される熱き男の生の声をお届けします!
怪物オジュウチョウサン!!
2018/7/13(金)
オジュウチョウサンの強さに納得の高田潤です(^_^;)
先週の平地レースに登場したオジュウチョウサン、本当に強かったですね!!
オジュウが平地レース出走を発表してから、栗東トレセンの競馬記者さんや厩舎関係者の方々、そしていろんなジョッキーから『オジュウチョウサンどう思う??』という質問をめちゃくちゃ受けました。
その度に僕は、「オジュウは怪物ですよ!規格外ですよ!」と答えていました(^^;;
最近で言えば、ガンコも障害調教を始めてから、準オープン、日経賞(G2)と連勝しました。
先日、オープン特別を圧勝したベステンダンクも、障害レースを二度使ってから、見違えるほどの強さを発揮しました。
オジュウチョウサンのおかげで、ジャンプ界も少しは注目を浴びるようになってきまして、僕としても本当にありがたい限りです。
オジュウの平地レース参戦の話は、主戦の石神深一から聞いていたんですが、豊さんが騎乗することが決まっており、当の本人は物凄く落ち込んでいました。。
当然自分がその立場でも落ち込むと思いますが、競馬の世界で生きていく上では誰もが経験することだと思うし、鞍上はオーナーが決めることなので、誰にも口だしをする権利はありません。ですので、いちいち凹んでいる暇はありません。
落ち込む石神に僕は、
「お前、オジュウにどれだけ素晴らしい経験をさせてもらったかわかってるよな??」
「自分が乗れないからって、オジュウ負けろ!!って思うか?? そうじゃないやろ?頑張って欲しいやろ?」
「オジュウに経験させてもらったことを今後に活かしていけばいいんだよ!!」
って言いました。
豊さんからも、『石神、申し訳ないな…』と声をかけてくれたみたいですが、豊さんからしてもジョッキーの気持ちがわかるだけに複雑な心境だと思いますが、騎乗依頼を受けた以上はジョッキーとして最善を尽くさなければなりません。
オーナーもいろいろと考え、悩んだ末に豊さんに騎乗を依頼したと思いますが、
皆さんもご存知の通り、さすが豊さん!と言わざるを得ない最高の騎乗でオジュウチョウサンを勝利に導きました。
石神にとっては悔しい思いもあるかと思いますが、そんなことはオジュウチョウサン自身はわからないし、毎日調教に乗っているんだから、自分が乗らないにしても、それだけお世話になったオジュウを、これからも変わらず良い状態でレース持っていってあげることが石神の役目だと思います。
どんな競走馬でも数年で引退しますので、
ジョッキー人生の中でこれほどの名馬に出会えて騎乗することが出来たということは、ホースマンにとって本当に幸せなことだと思います。
いろんな意味で競馬界をおおいに盛り上げてくれているオジュウチョウサンですが、
これからもどんどん盛り上げていって欲しいですね!!
プロフィール
高田 潤 - Jun Takada
1980年11月3日生まれ、大阪府出身。
1999年に松田博資厩舎所属から騎手デビュー。デビュー当初から、平地・障害の垣根を越えた活躍を続けると、2006年にはドリームパスポートで神戸新聞杯を制覇。これが平地重賞初勝利となった。
一方、2008年にはキングジョイとのコンビで中山大障害を制し、キャリア初のJG1勝ち。2013年には待望の障害リーディングに輝いた。
また、2009年には師匠である松田博資師の元を離れ、フリーに転向。2012年にも生涯の伴侶を得るなど、公私ともに充実期を迎え、障害競走の次代を担う存在として更なる活躍が期待される。