アルバート

(牡7、美浦・堀厩舎)

アドマイヤドン
フォルクローレ
母父ダンスインザダーク
通算成績28戦9勝
重賞勝利 15~17年ステイヤーズS(G2)
17年ダイヤモンドS(G3)
連対時平均馬体重469kg (最高:478kg) (最低:458kg)
前走時馬体重482kg
POINT骨格自体はそこまで大柄な馬ではないが、背中周りが特にゆったりとした体型をしている。心肺機能も高く、現役屈指のステイヤーと言えるだろう。レース1週前の時点でシャープな造りであることが多かったが、前走時と同様に輸送を考慮してか、やや余裕を持たせた造りを見せている。ただ、休み明けを一度使われて馬体の張りは良化しており、叩いた効果は見込めるはず。7歳馬だが衰えも感じず、今回のメンバーなら要チェックの存在。
今週のイチオシ

カレンミロティック

(セ10、栗東・平田厩舎)

ハーツクライ
スターミー
母父A.P. Indy
通算成績42戦6勝
重賞勝利 13年金鯱賞(G2)
連対時平均馬体重455kg (最高:464kg) (最低:444kg)
前走時馬体重456kg
POINT蹄が薄く、馬場が渋るのは良くないタイプ。今回のレースがラストランの予定だが、やや余裕残しの造りだった阪神大賞典を叩かれて、腹周りはスッキリしてきた。肋骨がわずかに感じられるようにムダ肉は全く無く、トモの張りも申し分ない。近走の立ち写真の中では断トツで良く見える。引退レースで大駆けがあっても不思議無い、抜群の仕上がりと言って良いだろう。

ガンコ

(牡5、栗東・松元茂厩舎)

ナカヤマフェスタ
シングアップロック
母父Singspiel
通算成績28戦6勝
重賞勝利 18年日経賞(G2)
連対時平均馬体重489kg (最高:504kg) (最低:480kg)
前走時馬体重502kg
POINT昨年の冬に長距離で開花。それまではダートや若駒のうちは短距離を使われていたように、胴がやや詰まり気味に見え、体型的には純粋なステイヤーといった印象は無い。恐らく、心肺機能の高さと前向きな気性、そして背中が程よく緩いことで長い距離もこなしているのではないだろうか。3200mに距離が延びる辺りがカギ。黒光りしているように毛艶も良好で、代謝も良さそう。馬は充実期に入ったと見て良いだろう。

クリンチャー

(牡4、栗東・宮本厩舎)

ディープスカイ
ザフェイツ
母父ブライアンズタイム
通算成績9戦3勝
重賞勝利 18年京都記念(G2)
連対時平均馬体重480kg (最高:486kg) (最低:476kg)
前走時馬体重486kg
POINT父ディープスカイ、母父ブライアンズタイムといずれも腹袋が立派な種牡馬を付けられていることもあって、自身も腹周りが立派に見える体型をしている。そのためどうしても太く見られがちだが、今回は菊花賞時と同じくらいスッキリとしたシルエットを披露しており、この馬としてはかなりシャープな造りに仕上げられている。大目標に向けて順調に調整されてきた証だろう。毛艶も上々で体調面に不安なし。しっかりと折り合えば勝ち負けになると見た。

サトノクロニクル

(牡4、栗東・池江寿厩舎)

ハーツクライ
トゥーピー
母父Intikhab
通算成績11戦3勝
重賞勝利 17年チャレンジカップ(G3)
連対時平均馬体重453kg (最高:456kg) (最低:450kg)
前走時馬体重456kg
POINT過去の馬体FOCUSで「母トゥーピー譲りの立派な腹袋」と書いたように腹周りは比較的立派に見せるタイプだが、今回は1週前の時点でかなり腹周りを絞ってきており、長距離仕様に造ってきた印象。骨格的に2000mくらいがベストと考えていたが、この馬体を見せられたらノーマークにすることはできないだろう。背中には銭型も浮いているように代謝は抜群、一叩きされて確実に良化している。ここでも好勝負は必至だ。

シュヴァルグラン

(牡6、栗東・友道厩舎)

ハーツクライ
ハルーワスウィート
母父Machiavellian
通算成績24戦7勝
重賞勝利 17年ジャパンカップ(G1)
16年アルゼンチン共和国杯(G2)
16年阪神大賞典(G2)
連対時平均馬体重471kg (最高:480kg) (最低:464kg)
前走時馬体重470kg
POINT一般にステイヤーは胴の長い馬が多いとされるが、この馬ももれなく胴周りにゆとりのある体型で、距離は明らかに延びたほうが良い。また、同時に瞬間的な加速力を得意としないので、広々としたコースでストライドを伸ばした走りが全能力の発揮、ベストパフォーマンスに繋がる。阪神2000mは現状この馬に向いた舞台とは言えなかったので、大阪杯の敗戦は全く気にする必要は無い。使って体は引き締まってきており、予定通りの好仕上がりで勝ち負けに期待できそう。

スマートレイアー

(牝8、栗東・大久龍厩舎)

ディープインパクト
スノースタイル
母父ホワイトマズル
通算成績30戦9勝
重賞勝利 17年京都大賞典(G2)
14、16年サンスポ杯阪神牝馬S(G2)
16年東京新聞杯(G3)
連対時平均馬体重466kg (最高:476kg) (最低:460kg)
前走時馬体重474kg
POINT背中が短く、反対に腹周りのラインが長めの長駆短背。飛節の角度も真っ直ぐでディープインパクト産駒らしい形。体型的にはある程度の距離延長もこなせそうだが、正直3200mは長い印象を受ける。8歳の牝馬としては若々しいものの、牡馬一線級が相手でどこまでやれるだろうか。一般に芦毛は毛艶の判断がしづらいものの、肩周りにはしっかりと血管が浮いているように馬体の張りは上々。どんな競馬もできる強みを生かして上位争いに持ち込みたい。

ソールインパクト

(牡6、美浦・戸田厩舎)

ディープインパクト
クリームオンリー
母父Exchange Rate
通算成績35戦4勝
連対時平均馬体重483kg (最高:490kg) (最低:474kg)
前走時馬体重490kg
POINT胴周りがゆったりとした良い意味で緩さのある体型で、距離は延びてパフォーマンスを上げるタイプ。ただ、このような体の造りをした馬は瞬間的な切れよりも長く脚を使う脚質になりやすく、決め手に欠ける面が見られるのはこの辺りが関係しているのではないだろうか。好位から早めに動き出す競馬が出来れば、今回のメンバー相手でも見劣りはしない。昨秋からコンスタントに使われているが状態もキープしているし、展開次第で浮上のチャンスあり。

チェスナットコート

(牡4、栗東・矢作厩舎)

ハーツクライ
ホワイトヴェール
母父クロフネ
通算成績15戦4勝
連対時平均馬体重454kg (最高:458kg) (最低:450kg)
前走時馬体重458kg
POINT重賞初挑戦の日経賞で僅差の2着に入ったように、心肺機能は高い。オープン馬でもちろん筋肉量は多いのだが、ムダ肉の少ないシャープな体つきで、走りにもスピード感がある。飛節の角度も直飛すぎず、曲飛すぎず、理想的な形。脚が長く跳びの綺麗な馬で、蹄も薄い。多少の雨なら許容範囲だが、できれば綺麗な馬場で走らせてあげたいところ。まだ完成度では実績馬に敵わないが、上がり目はメンバー随一。勢いに乗って上位争いしても驚けない。

トーセンバジル

(牡6、栗東・藤原英厩舎)

ハービンジャー
ケアレスウィスパー
母父フジキセキ
通算成績19戦5勝
連対時平均馬体重473kg (最高:482kg) (最低:462kg)
前走時馬体重484kg
POINT見た目からわかるように筋肉量が豊富な1頭。今回のメンバーの中では、最もガッシリとした体型であり、ステイヤーといった雰囲気ではない。胴が短いワケではないのだが、筋肉量の多さから詰まって見えることもあり、距離は2000~2400mがベストの印象を受けた。ただ、毛艶はピカピカで背中には銭型が浮き、状態は近走で一番と言っていいほど。元来心肺機能も高い馬なので、地力で距離を克服できるか。

ミッキーロケット

(牡5、栗東・音無厩舎)

キングカメハメハ
マネーキャントバイミーラヴ
母父Pivotal
通算成績20戦4勝
重賞勝利 17年日経新春杯(G2)
連対時平均馬体重476kg (最高:482kg) (最低:468kg)
前走時馬体重488kg
POINTキングカメハメハ産駒らしい豊富な筋肉量。3000m超のレースは3歳時の菊花賞以来となるが、あの時はまだ成長段階で若干スッキリとしたフォルムであったため、完成された現在の馬体では淀の3200mという舞台は気持ち長い印象を受ける。ただ、京都記念時と比較して明らかに毛艶が良化しており、体調は上昇傾向にありそう。筋肉の張りも良く、好仕上がりで一発を狙えるデキと見た。

レインボーライン

(牡5、栗東・浅見厩舎)

ステイゴールド
レーゲンボーゲン
母父フレンチデピュティ
通算成績21戦4勝
重賞勝利 18年阪神大賞典(G2)
16年アーリントンカップ(G3)
連対時平均馬体重445kg (最高:454kg) (最低:434kg)
前走時馬体重454kg
POINT成長により馬体がボリュームアップし、正直前走時には3000mは長いと考えていたが、最速上がり、好時計で快勝。心肺機能も同時に向上していたのだろう、価値ある勝利だったと言える。今回も骨格に対して立派な筋肉を兼ね備えつつ、腹周りにはムダ肉のない好仕上がり。一度使って引き締まった様子が伝わってくるし、状態は整った。体幹がしっかりしてきたことで脚質にも自在性が増してきており、ここも上位争いは必至だろう。

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