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アエロリット

(牝5、美浦・菊沢厩舎)

クロフネ
アステリックス
母父ネオユニヴァース
通算成績14戦4勝
重賞勝利 18年毎日王冠(G2)
17年NHKマイルカップ(G1)
17年クイーンステークス(G3)
連対時
平均馬体重
491kg (最高:508kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重516kg
POINT
牝馬ながら500キロ以上の馬体重で、同様に大型馬であった父クロフネの影響が強く出ている。肩周りの筋肉は盛り上がるように発達しており、骨格も牝馬とは思えないほど雄大。背中側のラインと腹側のラインが平行に近く、胴自体がやや長く見えるシルエット。一定のスピードを維持したまま走るのに向いた形で、持続力勝負に強い。ヴィクトリアマイルは瞬発力が求められる展開になりやすいので、自らレースの主導権を握って後続を封じ込めるような競馬に持ち込みたいところ。米国遠征からの帰国初戦となるが、見た目にダメージは感じられない。過去の立ち写真を見ても常に安定した仕上がりで出走しており、今回も馬体の張りは上々だ。
今週のイチオシ

カンタービレ

(牝4、栗東・角居厩舎)

ディープインパクト
シャンロッサ
母父Galileo
通算成績9戦3勝
重賞勝利 18年関西TVローズS(G2)
18年フラワーカップ(G3)
連対時
平均馬体重
432kg (最高:434kg)
(最低:428kg)
前走時馬体重436kg
POINT
もともと後肢が長く腰高に見える造りで、3歳春まではキ甲が伸び切っておらず全体に幼く映る体型だった。当時と比較すると骨格面での成長が著しく、筋肉の輪郭もより明瞭に浮き上がってきた。馬体重こそ大きな変動は無いが、昨年の同時期とは別馬のような雰囲気になっている。背中側が短く、腹側のラインが後躯に向かって引き締まっているシルエット。伸縮性に優れた構造と言える造りで、過去の重賞2勝はいずれも先行策でのモノだが、溜めれば鋭く切れる脚を使えるはずだ。前走比較は出来ないものの、下腿部には太い血管が網目のように浮き上がり、毛艶も素晴らしい光沢。過去写真と比較しても一番と言える立ち姿で、文句なしの好仕上がり。

クロコスミア

(牝6、栗東・西浦厩舎)

ステイゴールド
デヴェロッペ
母父ボストンハーバー
通算成績28戦5勝
重賞勝利 17年アイルランド府中牝馬(G2)
連対時
平均馬体重
417kg (最高:436kg)
(最低:402kg)
前走時馬体重448kg
POINT
父が小兵のステイゴールド。この馬も馬格はそう大きくないが、フレームに対してクビや胴周りの造りはゆったりとしており、長方形に近いシルエット。全体像だけで言えば、本質的に2000m近辺の距離が合う。ただ筋肉の付き方がよりなだらかでシャープな印象のあった過去の立ち写真と比較すると、今回は全体に肉付きが良い。肩周りやトモの筋肉、どっしりとした腹周りを見ても、馬体のイメージが少しパワー寄りに変化してきた印象。それを示すかのように近2走で馬体重が20キロ以上増えている。晩成型だった父の影響もあり6歳春にしてもう一段階成長しているのかもしれない。毛艶も良く、全身に血管が浮いているように馬体の張りも抜群。ふっくらとは見せているが、太くは見えない腹周りの造りにも好感。

ソウルスターリング

(牝5、美浦・藤沢和厩舎)

Frankel
スタセリタ
母父Monsun
通算成績13戦5勝
重賞勝利 17年優駿牝馬(G1)
17年チューリップ賞(G3)
16年阪神ジュベナイルF(G1)
連対時
平均馬体重
476kg (最高:480kg)
(最低:472kg)
前走時馬体重490kg
POINT
2歳時からバランスの良さが目立つ馬で、それは5歳春を迎えた現在も同様。ただ成長とともに肉付きが良くなってきたこともあり、全体により重厚感を与える馬体へと変化してきた。オークスを勝った時はもっとシャープで素軽い印象があったので、同じ馬でもイメージは異なる。父フランケルは筋肉の鎧を纏ったような馬であるが、年齢を重ねて血統が馬体に表れているのだろう。筋肉量が増加したことにより、マイラー志向の強い体型になってきた。今回は7ヶ月ぶりの実戦。毛艶は黒光りして体調は良さそうだが、好成績を残していた3歳春はトモに大きなスジが浮かび上がっていたように、筋肉の張りはピーク時にもう一歩。腹周りはあと1週あれば整って来そうな雰囲気も、今回は叩いてからがベターか。

デンコウアンジュ

(牝6、栗東・荒川厩舎)

メイショウサムソン
デンコウラッキー
母父マリエンバード
通算成績27戦3勝
重賞勝利 19年福島牝馬ステークス(G3)
15年アルテミスステークス(G3)
連対時
平均馬体重
454kg (最高:466kg)
(最低:444kg)
前走時馬体重458kg
POINT
腹袋が大きい点と、折りの深い曲飛は父メイショウサムソン似。父の現役時代はお世辞にも末脚が切れる印象は無かったが、この馬は馬体重が450~460キロ程度と牝馬の平均サイズにまとまっていることから、パーツの長所を上手く生かすことが出来ていると考える。胴周りも背中側と比べて腹側が長く見える、伸縮性に優れた形。ピッチが利いて小脚を使えるタイプでもあるので、追込脚質ながら小回りコースでもスムーズに加速できるのだろう。当レースでは2年前に2着があり、適性は高いと見ている。血統的には道悪が良さそうな印象だが、蹄は薄い造りのため良馬場希望。6歳春を迎えたが、筋肉の張りは過去の立ち写真と比較しても今回が一番良く見せている。レース間隔が詰まるが細くなった印象も無く、デキは言うことなし。

ノームコア

(牝4、美浦・萩原厩舎)

ハービンジャー
クロノロジスト
母父クロフネ
通算成績8戦3勝
重賞勝利 18年紫苑ステークス(G3)
連対時
平均馬体重
451kg (最高:468kg)
(最低:436kg)
前走時馬体重466kg
POINT
胴長とまではいかないものの、胴周りの造りはゆったりとしており、四肢もスラッと見せる体型。マイル戦でも勝利を挙げているが、やはり本質的には中距離が向いているタイプ。仙骨の角度が傾斜しており、飛節の折りも深い曲飛。瞬発力を生かすレース運びが合っているだろう。3勝はいずれも右回りで挙げているが、末脚が活きる東京への舞台替わりは悪くないはず。前回の立ち写真と比較してトモの膨らみが増してきており、ハービンジャー産駒特有とも言えるトモの緩さは解消されてきた印象がある。まだまだ成長が見込めるだろう。芦毛で筋肉の輪郭はボヤけてしまうものの、下腿部や前腕には血管が浮いていることが確認できるので、馬体の張り自体は良さそうだ。

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プリモシーン

(牝4、美浦・木村厩舎)

ディープインパクト
モシーン
母父Fastnet Rock
通算成績9戦3勝
重賞勝利 18年関屋記念(G3)
18年フェアリーステークス(G3)
連対時
平均馬体重
482kg (最高:498kg)
(最低:470kg)
前走時馬体重498kg
POINT
仙骨が斜めに傾斜している斜尻で、飛節は真っ直ぐに伸びた直飛。父ディープインパクトも後肢は同様の構造をしており、優れた瞬発力を維持することの出来る、理想的な造りだ。背中が短く腹側のラインが長く見える形で、後躯に向かって右上がりに引き締まっている。馬体の伸縮性に秀でた形で、溜めて終いを弾けさせるのがこの馬にとってベストの戦法と言えるだけに、広々として直線までじっくり待てる東京コースへ替わるのは大幅プラスだろう。レース間隔をゆったりと取って調整されているため、常にデキの良さが伝わる立ち姿を披露している。今回も毛艶が黒光りして、背中には代謝の良い時に表れるとされる「銭型」が浮き始めている。好仕上がりで本番を迎えられそう。

フロンテアクイーン

(牝6、美浦・国枝厩舎)

メイショウサムソン
ブルーボックスボウ
母父サンデーサイレンス
通算成績25戦3勝
重賞勝利 19年中山牝馬ステークス(G3)
連対時
平均馬体重
461kg (最高:480kg)
(最低:444kg)
前走時馬体重480kg
POINT
父譲りの大きな腹袋を持っているため、全体的にどっしりとした印象を与える立ち姿。内臓面がしっかりしているからこそ、長期休養もなくコンスタントにレースに出走することができるのだろう。3歳時には馬体重440キロ台だった馬が、前走では過去最高体重の480キロ。5走連続2着のように勝ち切れない時期が長かったが、実戦を重ねることでパワーアップした。飛節の折りは深いものの、やや背中が長く見える持続力タイプの胴周りをしているため、究極の瞬発力勝負になった際にどこまで対応できるか。毛色もあるとはいえ筋肉の輪郭が明瞭で、トモには大きなスジが浮いて抜群の張りを披露している。レース数をこなしてきた6歳牝馬とは思えない充実度で、状態は今がピーク。

ミッキーチャーム

(牝4、栗東・中内田厩舎)

ディープインパクト
リップルスメイド
母父Dansili
通算成績9戦4勝
重賞勝利 19年サンスポ杯阪神牝馬S(G2)
連対時
平均馬体重
449kg (最高:458kg)
(最低:436kg)
前走時馬体重446kg
POINT
前走時で馬体重446キロ。均整の取れたシルエットでバランスが良い。父ディープインパクトは飛節が真っ直ぐに伸びた直飛だが、この馬は飛節が折れ気味で曲飛に分類される。父の産駒にしてはピッチで走るタイプだけに、テンからスピードの乗りが良いため安定した先行ポジションをキープすることが可能。曲飛はサッと瞬間的な脚を使うにも有利なため、勝負どころで後続を突き放すことも出来る。ワンペースでなく、瞬発力を兼ね備えた逃げ先行馬は現代競馬にとって理想形とも言える。ただ今回は究極の瞬発力を求められるヴィクトリアマイル。背中が長めに映る体型で、瞬発力に特化した形では無い点がどうか。中内田厩舎らしく肋骨をしっかり感じる細めの仕上げで、筋肉の張りも上々。前走との比較はできないが、仕上がりは素晴らしい。
今週のイチオシ

ラッキーライラック

(牝4、栗東・松永幹厩舎)

オルフェーヴル
ライラックスアンドレース
母父Flower Alley
通算成績9戦4勝
重賞勝利 18年チューリップ賞(G2)
17年阪神ジュベナイルF(G1)
17年アルテミスステークス(G3)
連対時
平均馬体重
490kg (最高:512kg)
(最低:480kg)
前走時馬体重510kg
POINT
牝馬ながら500キロを超える雄大な馬格。バランスが整っているため重苦しさは全く無い。ヴィクトリアマイルで大型馬が馬券になることは少ないが、この馬にとってさほど問題にはならないだろう。背中側が短く、腹側が長く見える胴周りのシルエット。馬体重が500キロを超えてから上位の上がりタイムを記録していないものの、元来瞬発力に優れた構造。決め手が問われる展開になっても、持ち前の切れ味を発揮できるはずだ。直近の立ち写真である中山記念前と比較して、下腿部の血管の浮き具合も素晴らしく、馬体全体における筋肉の張りも明らかに良化している。肋骨をわずかに感じ取れるムダ肉の無い仕上げで、前走大敗のダメージも無く背中にも銭型が出始めた。2歳時から立ち写真を見てきたが、2着した桜花賞と同等かそれ以上のデキと見ている。

レッツゴードンキ

(牝7、栗東・梅田智厩舎)

キングカメハメハ
マルトク
母父マーベラスサンデー
通算成績32戦3勝
重賞勝利 17年京都牝馬ステークス(G3)
15年桜花賞(G1)
連対時
平均馬体重
484kg (最高:506kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重504kg
POINT
正方形に近いシルエットで、筋肉量の多さもあって胴が短く見える体型。牝馬ながら馬体重500キロを超えているが、身が詰まっているイメージで立ち姿から大型馬といった印象はあまり受けない。全盛期はトモの筋肉にもう一本、大きなスジが浮くくらい輪郭がハッキリしていたが、さすがにその頃と比較すると少なからず衰えは感じる。ただ、年齢的なことを考えれば文句ないレベルの張りはキープしていて、改めて息長い活躍の要因を馬体から感じることが出来る。短距離にシフトしてからスプリント向きの体型に変化。マイルでの瞬発力勝負は向くとは言えないが、毛艶や筋肉の張りなど、現状ベストと言える状態。この馬の能力は発揮できる。
今週のイチオシ

レッドオルガ

(牝5、栗東・藤原英厩舎)

ディープインパクト
エリモピクシー
母父ダンシングブレーヴ
通算成績13戦5勝
連対時
平均馬体重
443kg (最高:450kg)
(最低:430kg)
前走時馬体重450kg
POINT
仙骨の角度は斜めに傾斜している斜尻で、全体のフレームに対して横幅もある立派な造り。背中が短く、後躯に向かって引き締まった腹周りのラインで、いずれも瞬発力に特化した形。全姉レッドアヴァンセとパーツの構造はやはり似ており、姉は昨年の当レースで3着。究極の瞬発力勝負になりやすいヴィクトリアマイル向きの馬体構造と言える。造りもさることながら、特筆すべきはその仕上がり。前走時で馬体重450キロと牝馬らしいシャープな体つきでありながら、筋肉の輪郭はハッキリ。下腿部には網目状に血管が浮き上がっており、馬体の張りはピカイチ。背中にも銭型が浮いており、毛艶も光り輝いていて代謝の良さが伝わってくる。前走との写真比較は出来ないが、1週前にして文句なしの好仕上がりだ。
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