日本ダービー

近年の好走馬体を分析

毎週、馬体FOCUSにて馬体診断を披露している某大手牧場の元スタッフが、YouTubeで更に詳しい解説を公開中!今すぐ見る⇒

アドマイヤジャスタ

(牡3、栗東・須貝尚厩舎)

ジャスタウェイ
アドマイヤテレサ
母父エリシオ
通算成績6戦2勝
連対時
平均馬体重
505kg (最高:508kg)
(最低:500kg)
前走時馬体重508kg
POINT
父ジャスタウェイ、その父ハーツクライの特徴とも言える、ゆとりのある胴の造り。半兄のアドマイヤラクティも同様に胴が長く見える馬で、ダイヤモンドSを勝つなど長距離で活躍した。この馬も距離延長は好材料と見ている。クビ差しも細くて長めであるため、馬体重500キロを超える大型馬でも素軽い印象を与える立ち姿。瞬間的に速い脚を使うというよりも、長く良い脚を使う持続力に長けたタイプだ。キ甲の辺りやトモ高な面を考慮しても、まだまだスケールアップしそうな雰囲気を残している。成長余地を残しつつ、肩周りや後肢の下腿部には血管が浮き上がっており、馬体の張りは素晴らしい。秘めた素質がかなり高いことが窺えると同時に、肋骨が薄っすら浮き上がったムダの無い仕上がり。現状のベストと言える状態だろう。

ヴィント

(牡3、栗東・千田厩舎)

モンテロッソ
シャッツ
母父グラスワンダー
通算成績8戦2勝
連対時
平均馬体重
526kg (最高:530kg)
(最低:522kg)
前走時馬体重524kg
POINT
前走時の馬体重が524キロと大型馬ながら、四肢が長いため重苦しさを感じさせない立ち姿。骨格自体はかなり大きいが、ムダ肉が少なく距離はある程度保ちそうな肉付きをしている。父の産駒は比較的幅広い距離レンジで活躍しているが、この馬の適性は中距離以上にありそう。2勝馬で抽選により出走可能となったが、馬体のバランスは整っており将来性を感じる1頭だ。トモの辺りはもう少し筋肉が発達してきて欲しいところだが、下腿部にはしっかりと血管が浮いていて、馬体の張りは上々。肋骨も薄っすらと浮き、毛艶も光っている。状態に関して注文を付けるところは無い。

ヴェロックス

(牡3、栗東・中内田厩舎)

ジャスタウェイ
セルキス
母父Monsun
通算成績6戦3勝
連対時
平均馬体重
486kg (最高:492kg)
(最低:478kg)
前走時馬体重478kg
POINT
非常にバランスの良さが目立ち見栄えする立ち姿。筋肉量も豊富でありながら同時に素軽さも感じさせる体つきをしており、スピード決着も問題ない。比較的、舞台を選ばずに能力を発揮できる造りをした馬だが、父ジャスタウェイと似たやや胴長に見えるシルエットで、どちらかといえば瞬発力よりも持続力で勝負するタイプ。ダービーは瞬間的な決め手が必要になるため、レースへの適性を考えた場合、持続力の問われやすい皐月賞の方が向いていたのではないか。前走時も中内田厩舎らしい、ボディコンディションスコアのやや低い細身な造りに仕上げられていたが、今回は更に筋肉がパンプアップして、張りが増してきた印象。皐月賞が現状でのピークと考えていたが、まだ上積みがある辺り奥が相当あるのだろう。仕上がりに関しては文句無し。

エメラルファイト

(牡3、美浦・相沢厩舎)

クロフネ
セトウチソーラー
母父スペシャルウィーク
通算成績6戦3勝
重賞勝利 19年フジTVスプリングS(G2)
連対時
平均馬体重
449kg (最高:454kg)
(最低:446kg)
前走時馬体重454kg
POINT
スプリングS時で馬体重454キロ。牡馬の中では決して大きくは無いものの、父クロフネの影響か肩周りにガッシリとした筋肉が付いており、腹袋も大きいタイプで全体的にどっしりとした印象がある。素軽いスピードよりも、パワーで勝負する系統の馬体構造と考えて良いだろう。背中と腹周りのラインが平行に近く、骨格に対してやや長く見える。瞬間的に速い脚を繰り出すのは得意としないが、持続力勝負には強い。蹄底の厚さや立ち気味の繋ぎを見ても、ある程度時計の掛かる馬場状態を得意としそうな造りだ。皐月賞を捻挫で回避した影響か、腹周りは前回の立ち写真よりも立派。もう一絞りできそうな雰囲気を残している。馬体の張りや毛艶は上々で、体調面では何の不安も無さそうだ。

クラージュゲリエ

(牡3、栗東・池江寿厩舎)

キングカメハメハ
ジュモー
母父タニノギムレット
通算成績5戦2勝
重賞勝利 18年ラジオN杯京都2歳S(G3)
連対時
平均馬体重
472kg (最高:476kg)
(最低:468kg)
前走時馬体重490kg
POINT
盛り上がるように発達した胸前~肩の筋肉と、網目状に浮き上がった下腿部の血管。トモの容量も大きく、筋肉量が豊富だった父キングカメハメハの特徴が出ている。全体のバランスも整っているため、現3歳世代でも指折りの見栄えする好馬体と言えるだろう。筋肉量の多い馬は胴が短く見えることが多い中、この馬は比較的ゆったりとした胴の造り。長く良い脚を使う、持続力タイプと見ている。跳びが雄大なので一見すると東京コースは合いそうだが、ダービーに関しては瞬間的な決め手が要求されやすい。瞬発力勝負になった場合にどうか。筋肉の張りや毛艶は申し分ない。今回は初めて接着装蹄、充填剤で補修した跡が窺える。レース直前の気配は要チェックだろう。
今週のイチオシ

サートゥルナーリア

(牡3、栗東・角居厩舎)

ロードカナロア
シーザリオ
母父スペシャルウィーク
通算成績4戦4勝
重賞勝利 19年皐月賞(G1)
18年ホープフルステークス(G1)
連対時
平均馬体重
493kg (最高:500kg)
(最低:488kg)
前走時馬体重496kg
POINT
3歳馬とは思えない筋肉量。肩周りの筋肉は彫刻のように発達しており、トモの容量も豊富でパンと張っている。太い血管が無数に浮き上がっていることを考慮しても、馬体の張りは相当だ。筋肉が主張するような体型の場合、前後に詰まったシルエットに映りやすいものの、この馬はバランスも整っているため全く窮屈なところを感じさせない。過去の名馬と比較しても胸を張れるだけの素晴らしい立ち姿だ。瞬発力、持続力、心肺機能など様々な要素が高次元で均衡している。皐月賞前も休み明けとは思えないほど締まった体つきをしていたが、直前のパドックではやや緩く見せていた。目一杯に仕上げなくともGⅠを勝てる能力は底知れない。今回は前走よりも馬体の張りがパワーアップしており、腹周りもムダ肉無く引き締まっている。皐月賞以上のパフォーマンスに期待。

サトノルークス

(牡3、栗東・池江寿厩舎)

ディープインパクト
リッスン
母父Sadler’s Wells
通算成績5戦3勝
連対時
平均馬体重
467kg (最高:472kg)
(最低:460kg)
前走時馬体重466kg
POINT
良血馬らしくバランスの良さが目立つ1頭。リッスンの仔は比較的馬格に恵まれた馬が多いが、500キロを超える全兄ムーヴザワールドと比較すると、この馬は全体にシャープに映る体つきをしている。イメージ的には全姉タッチングスピーチに近い。母父がサドラーズウェルズ、一見すると道悪が巧そうな印象を受けるが、父ディープインパクト譲りの薄い蹄で、良馬場でこそ能力を発揮するタイプ。骨格に対して胴が長く見えるシルエットのため、距離延長は歓迎だろう。四肢も長く跳びが綺麗なため、小回りコースの中山から広い東京に替わるのはプラス。ただディープ産駒の中では瞬間的な脚はそう速くないので、ある程度持続力の問われるような、淀みない流れが合いそう。前走大敗のダメージも無く、毛艶は光って体調は良さそう。馬体の張りも上々だ。

シュヴァルツリーゼ

(牡3、美浦・堀厩舎)

ハーツクライ
ソベラニア
母父Monsun
通算成績3戦1勝
連対時
平均馬体重
483kg (最高:488kg)
(最低:478kg)
前走時馬体重478kg
POINT
胴周りの造りは父ハーツクライの特徴が出ており、骨格に対してゆったりとしている。四肢もスラッと見せており、フットワークも雄大。弥生賞で2着しているとはいえ、この馬の本領が発揮されるのはやはり東京競馬場のような広いコースだろう。舞台替わりはプラス。ただ瞬間的な反応は速いタイプではないので、勝負どころで俊敏に加速できるかがカギになる。バランスの良さから素質の高さが窺えるが、まだ全体に華奢な印象があり、馬体の完成度は高くない。それでも皐月賞前より馬体の張りの良化が伝わってくるので、着実に成長している点は評価できる。パフォーマンスを上げてくる可能性は十分にあるだろう。同時に、将来性の高さは今後も注目しておきたいところ。毛艶も黒光りして状態面も良さそう。力を発揮できる状態で本番を迎えられるだろう。

タガノディアマンテ

(牡3、栗東・鮫島厩舎)

オルフェーヴル
タガノレヴェントン
母父キングカメハメハ
通算成績7戦1勝
連対時
平均馬体重
467kg (最高:468kg)
(最低:466kg)
前走時馬体重460kg
POINT
馬格、パーツの構造いずれも父オルフェーヴルと似た雰囲気がある。骨格こそ牡馬の中ではさほど大きくないものの、母父キングカメハメハの影響か、トモや肩周りなど付くべきところにしっかりと筋肉が付いている。背中側が短く、腹側が長く見える胴の構造をしており、腹側のラインは後躯に向かって引き締まっている。馬体の伸縮性に優れた差し・追込馬に多い体型で、決め手比べに強そうな造り。ただ、前走の競馬を見る限り距離には上限がありそう。ダービーは胴長で距離への適性が高い馬より、瞬発力に優れた馬を高評価するべきレースではあるが、やはり京都新聞杯で直線伸び切れなかった点は気になる。ハードなローテーションでも筋肉の張りはキープしており、馬体減りも見られない。さすがに大幅な上積みは感じないものの、力は出せる状態に整った。
今週のイチオシ

ダノンキングリー

(牡3、美浦・萩原厩舎)

ディープインパクト
マイグッドネス
母父Storm Cat
通算成績4戦3勝
重賞勝利 19年共同通信杯(G3)
連対時
平均馬体重
451kg (最高:454kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重450kg
POINT
背中側が短く、腹側が長く見える胴周り。仙骨の角度が傾斜した「斜尻」で、飛節の折りも深く瞬間的に速い脚を繰り出せる構造をしている。総合して瞬発力に特化した馬体構造と言えるため、ダービーへの適性は高いモノがある。1600mでも勝利を挙げているようにマイラー志向が強いが、瞬発力勝負になりやすいダービーなら距離はこなせる。父ディープインパクト、母父ストームキャットは13年のダービー馬キズナと同じで、イコール4分の3同血。パーツの構造も近い。キズナよりも馬格が一回りコンパクトな分迫力という点では見劣ってしまうものの、代わりにこの馬は機動力が高く好位で競馬を進めることも可能。ロス無く立ち回って鋭い決め手を発揮できれば逆転も十分に有り得る。ゆとりあるローテを組まれているため、一戦ごとの良化も著しい。文句なしの好仕上がり。
今週のイチオシ

ダノンチェイサー

(牡3、栗東・池江寿厩舎) ※出走回避

ディープインパクト
サミター
母父Rock of Gibraltar
通算成績6戦3勝
重賞勝利 19年きさらぎ賞(G3)
連対時
平均馬体重
471kg (最高:476kg)
(最低:466kg)
前走時馬体重476kg
POINT
※出走回避

斜尻でトモの横幅も広い。父ディープインパクトは直飛節の構造をしていたが、この馬の飛節は折りが深い曲飛。瞬間的に速い脚を繰り出すことも可能だ。背中が短く見える体型も、伸縮性に優れた馬に多い形。戦績を振り返ると決してずば抜けた末脚を繰り出しているワケではないが、馬体構造は瞬発力に優れた形と言えるため、このレースにおける適性は高いと考える。馬格は平均サイズで、母父ロックオブジブラルタルの影響か筋肉が全面に主張した体つき。このような体型は高速決着に強く、時計勝負になっても対応できる。同厩のクラージュゲリエと同じく今回から接着装蹄になっているが、良化余地を残していた前走と比較して、筋肉の輪郭が明瞭になり毛艶も光っている。前走以上の状態と言えるだろう。

ナイママ

(牡3、美浦・武藤厩舎)

ダノンバラード
ニシノマドカ
母父ジャングルポケット
通算成績8戦1勝
連対時
平均馬体重
439kg (最高:442kg)
(最低:436kg)
前走時馬体重456kg
POINT
仙骨の角度は父ダノンバラードと似た斜尻だが、飛節の折りは深く、全体のシルエットとして背中と腹側のラインが平行に近い形に出ている。この辺りは母父のジャングルポケットが影響しているのでは無いだろうか。瞬発力よりも持続力に長けたタイプと見ている。前走時で馬体重は456キロ、決して大柄では無いが、骨格に対して筋肉量が多いため、立ち写真が与える印象は力強い。蹄の形状や繋ぎの角度、長さを考慮しても、時計の掛かる馬場は上手そうだ。馬体の張りは上々で、コンスタントに出走しているが疲れは感じさせない。力を発揮できる状態にあるだろう。

ニシノデイジー

(牡3、美浦・高木登厩舎)

ハービンジャー
ニシノヒナギク
母父アグネスタキオン
通算成績7戦3勝
重賞勝利 18年東京スポーツ杯2歳S(G3)
18年札幌2歳ステークス(G3)
連対時
平均馬体重
478kg (最高:486kg)
(最低:474kg)
前走時馬体重486kg
POINT
胴の造りは骨格に対してゆったりとしているが、背中がやや短く見える伸縮性に優れた構造をしており、飛節の折りも深い。一瞬の鋭い脚を繰り出すことができる、瞬発力タイプ。持続力の問われる流れになりやすい皐月賞よりも、ダービーの方が適性は高いと見ている。今春は結果こそ出ていないが、レースを重ねる度に筋肉量が増え迫力が出てきた。幼さを残す体つきをしていたホープフルS前の立ち写真と比較すると、その差は歴然。特にトモには大きなスジが浮くようになってきており、下腿部の血管を見る限り、皮膚を薄く見せるほど馬体の張りも良化している。毛艶の光沢もこれまでで一番と言えるほど。ピークのデキで大一番を迎えることができそうだ。

メイショウテンゲン

(牡3、栗東・池添兼厩舎)

ディープインパクト
メイショウベルーガ
母父フレンチデピュティ
通算成績7戦2勝
重賞勝利 19年報知杯弥生賞(G2)
連対時
平均馬体重
461kg (最高:466kg)
(最低:458kg)
前走時馬体重454kg
POINT
筋肉の付き方がなだらかで、全体的にシャープな印象を与える体型をしている。背中と腹側のラインが平行に近く、瞬間的に速い脚を使うというよりも長く良い脚を使う持続力タイプ。ダービーは瞬発力が求められる舞台のため決め手勝負に課題は残すが、前脚が長いため馬格に対してフットワークも大きく、広いコースに替わるのはプラスと捉えて良い。初の立ち写真だったきさらぎ賞では掴みづらかった筋肉の輪郭が徐々にハッキリとして来た。馬体の良化度合いから3ヶ月間での成長を窺える。元々仕上がりやすいタイプとはいえ、今回も1週前にしてムダ肉を感じさせないシルエットを披露している。筋肉の張りも引き続き良い状態で、現状の力は問題なく発揮できる。

ランフォザローゼス

(牡3、美浦・藤沢和厩舎)

キングカメハメハ
ラストグルーヴ
母父ディープインパクト
通算成績4戦1勝
連対時
平均馬体重
488kg (最高:494kg)
(最低:482kg)
前走時馬体重488kg
POINT
良血馬らしく馬体のバランスは一級品で、美しいシルエットを披露している。父キングカメハメハ譲りの筋肉量を備えつつ、筋肉が表面に主張しすぎない肉付きで、母父ディープインパクトからの柔軟性も感じさせる。バランスの良さから好走するにあたって舞台を選ぶタイプでは無いが、広い東京競馬場はこの馬の能力をフルに発揮できるコースと言えるだろう。前脚がやや短めなこともあって、まだ若干トモ高な面が残っており、キ甲も伸びそうな雰囲気がある。成長余地を残しつつも安定した成績を残している辺り、秘めた素質は世代でもトップクラスと見ている。完成度は他馬と比較して高くは無いが、馬体の張りや毛艶も上々で力を発揮できる状態だ。

リオンリオン

(牡3、栗東・松永幹厩舎)

ルーラーシップ
アゲヒバリ
母父クロフネ
通算成績8戦3勝
重賞勝利 19年テレビ東京杯青葉賞(G2)
連対時
平均馬体重
482kg (最高:486kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重480kg
POINT
胸前、肩周りの筋肉が盛り上がるように発達しており、肘離れを良く見せている。筋肉の輪郭がハッキリしており、立ち姿からは数字以上にどっしりとした印象を感じる。馬力で勝負する、パワータイプの体つきだ。繋ぎの角度も立っており、道悪も問題なくこなせそうな造り。前走の青葉賞は雨が降ったことも勝因の一つだろう。高速決着への対応に課題を残すが、ひと雨降ったなら面白い存在になり得る。父ルーラーシップ同様に後肢が長く腰高に見せるシルエット。キ甲の辺りはまだ伸びる余地がありそうだが、前腕や下腿部に浮き上がった血管や、黒光りしている毛艶を見ても現状ベストと言える好仕上がりだ。
今週のイチオシ

レッドジェニアル

(牡3、栗東・高橋忠厩舎)

キングカメハメハ
レッドアゲート
母父マンハッタンカフェ
通算成績5戦2勝
重賞勝利 19年京都新聞杯(G2)
連対時
平均馬体重
482kg (最高:484kg)
(最低:480kg)
前走時馬体重480kg
POINT
腹側に対して背中側が短く見える胴の造り。腹周りのラインも後躯に向かって引き締まっており、末脚を武器とする馬に多い、瞬発力に秀でた体型。デビュー戦で馬体重498キロ、前走時は480キロと平均よりやや大きめの馬格でありながら、バランスの良さもあって立ち姿は素軽い。蹄も薄く良馬場のスピード勝負向きの構造をしており、近年のダービーに求められる瞬発力と高速決着への対応力、いずれも兼ね備えている馬体。肋骨が薄っすらと浮いたムダ肉の無い仕上がりで、下腿部や肩~前腕にも血管が浮き上がっているように、馬体の張りが素晴らしい。今季5戦目となるが全く消耗を感じさせない雰囲気で、デキも文句なし。

ロジャーバローズ

(牡3、栗東・角居厩舎)

ディープインパクト
リトルブック
母父Librettist
通算成績5戦2勝
連対時
平均馬体重
490kg (最高:500kg)
(最低:484kg)
前走時馬体重494kg
POINT
父ディープインパクトから遺伝したと思われる、斜尻直飛の馬体構造。前脚をスラッと長く見せており、関節の可動域も広い。背中よりも腹側が長く見える造りで体の伸縮性にも優れているからこそ、前走は逃げてメンバー3位の上がりをマークすることができたのでは無いだろうか。ポジションを取った上で速い脚を使えるのは現代競馬において大きな強みになる。500キロ近い馬体重でガッシリとした体型。これは母系のダンジグが主張していると考えられ、スピードを維持する持続力と父特有の柔軟性・瞬発力を兼備している。トモは容量に対してもう少しボリュームが出そうな雰囲気を残しているが、筋肉の張り・毛艶、共に良好な状態。1週前にして仕上がりの良さが立ち写真から伝わってくる。
近年の好走馬馬体を分析

ダービー歴代活躍馬の馬体を当時の写真を見ながら再チェック!東京芝2400mを走り切るポイントを馬体から探った。勝てる馬体、今年のダービーに合う馬体はコレだ!

ポイント① 長駆短背な馬

近年の好走した馬の馬体を見ると、全体的に背中側のラインが短く、お腹側のラインが長く見える「長駆短背(ちょうくたんぱい)」な馬が多いことがわかる。

近5年の上位3着馬の平均上がり3Fタイムは33秒9と直線でのトップスピード、瞬発力が求められる展開になりやすく、東京競馬場の長い直線で速い脚を持続的に使う必要があるため、一般的に背中の伸縮力に優れた体型である「長駆短背」の馬が活躍していると考えられる。

例えば、13年の勝ち馬キズナ。この馬は典型的な長駆短背で、背中のラインに対してお腹側のラインが長く見える。筋肉量が多いので胴自体は詰まって見えるが、背中の伸縮力が素晴らしかったこともあり、2400mのダービーを後方から差し切って勝利することができたのだろう。

▼2013年1着 キズナ

キズナ

他には17年3着のアドミラブルも背中が短く、腹側のラインが長く見える長駆短背といえる体型だ。キズナと同じディープインパクト産駒ではあるが、コチラは距離が延びても良さそうな印象。

▼2017年3着 アドミラブル

アドミラブル

17年のダービーは前半5F通過が63秒2と過去を振り返っても例を見ないほどのスローペースで流れたが、そんな展開の中で唯一中団後方からメンバー中最速上がりで差して来ていたように、瞬発力に秀でた形であることは確かだろう。ダービーというレースにおいては、どんな展開になろうとも瞬発力が重要なことを好走馬の馬体から読み取ることができる。

ポイント② 胴自体が長く見える馬

また「腹側のラインが長く見える馬が好走している」としたが、胴自体が長く見える馬の活躍も目立つ。

17年2着のスワーヴリチャード、16年2着のサトノダイヤモンド、13年2着のエピファネイア。この辺りは比較的背中と腹周りのラインが平行に近く、所謂距離が延びても良さそうな体型。(続く↓)

▼2017年2着 スワーヴリチャード

スワーヴリチャード
▼2016年2着 サトノダイヤモンド

サトノダイヤモンド
▼2013年2着 エピファネイア

エピファネイア

ただ、このような体型の馬は、瞬間的な加速力ではどうしても分が悪くなってしまいがちなので、ゴール前で決め手の差が出てしまうことから、2着止まりが多いのではないだろうか。
このうち2頭は後に菊花賞を制しているように、以前はダービーと菊花賞の成績が直結していなかったが、こと胴周りが長く見える馬でダービーを好走する実力があれば、菊花賞でも期待できる。また、ダービーまでに1800m重賞勝ちや2000m重賞で好タイムをマークしていたようなスピードの裏付けがあると、より信頼できるだろう。

日本ダービー

近年の好走馬馬体を分析

▼各馬の馬体診断は、動画だとより分かりやすい!
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