毎週、馬体FOCUSにて馬体診断を披露している某大手牧場の元スタッフが、YouTubeで更に詳しい解説を公開中!今すぐ見る⇒

インティ

(牡5、栗東・野中厩舎)

ケイムホーム
キティ
母父Northern Afleet
通算成績11戦7勝
重賞勝利 19年フェブラリーS(G1)
19年東海テレビ杯東海S(G2)
連対時
平均馬体重
511kg (最高:520kg)
(最低:496kg)
前走時馬体重520kg
POINT
全体のフレームに対してやや詰まり気味の胴は父ケイムホームから遺伝した特徴。どっしりとした腹周りの構造も良く似ている。背中と腹側のラインが平行に近く、持続力に長けた造りと言えるだろう。後肢の回転力にも優れているので、逃げて後続を突き放せる瞬発力も兼ね備えている、総合力の高さがこの馬の武器。休み明けで良化の余地を示していた前走時と比較して、腹周りはスッキリと絞れてきた。全体の迫力やトモの張り具合はフェブラリーS時に及ばない印象も、状態は上向いてきている。
今週のイチオシ

ウェスタールンド

(セ7、栗東・佐々晶厩舎)

ネオユニヴァース
ユーアンミー
母父Marquetry
通算成績27戦5勝
連対時
平均馬体重
476kg (最高:488kg)
(最低:468kg)
前走時馬体重486kg
POINT
飛節が真っ直ぐに伸びた「直飛」で、長く良い脚を繰り出してこそ持ち味が生きる構造をしている。昨年は最内を突き、一度もブレーキを踏むことなく伸びて来られたのが好走の要因。前走の馬体重が486キロと大きすぎない馬格にまとまっていて、馬群を割るような器用な競馬もできる点が強み。中京ダ1800mは3~4角にスパイラルカーブが採用されているため馬群が横にバラケやすく、この馬の高い操縦性が生きる舞台と言える。前走は休み明けながら太め感のない仕上がりで3着に好走。今回はひと叩きされてトモにも明瞭なスジが浮き上がってきており、前走以上の状態だ。

ヴェンジェンス

(牡6、栗東・大根田厩舎)

カジノドライヴ
スペシャルクイン
母父スペシャルウィーク
通算成績25戦7勝
重賞勝利 19年みやこステークス(G3)
連対時
平均馬体重
486kg (最高:498kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重492kg
POINT
肩の角度が寝ており、前脚の可動域は比較的広い。夏前まで1400m近辺を使われていたが、ストライドをしっかりと伸ばして走るため、距離延長も難なく対応できたのだろう。全体のフレームに対して胴の造りはゆったりとしており、長く脚を使う必要のある持続力勝負に強い体型と考えている。曲飛なので後ろ脚の回転も速く、内から抜け出すような競馬も可能と見た。前走時との比較はできないが、トモの半腱半膜様筋にはスジが浮き上がっており、肋骨も僅かに感じ取れるムダ肉のない仕上がり。問題なく力を出せる状態にあると見て良さそうだ。
今週のイチオシ

オメガパフューム

(牡4、栗東・安田翔厩舎)

スウェプトオーヴァーボード
オメガフレグランス
母父ゴールドアリュール
通算成績13戦6勝
重賞勝利 19年帝王賞(G1)
18年東京大賞典(G1)
18年シリウスステークス(G3)
連対時
平均馬体重
453kg (最高:462kg)
(最低:446kg)
前走時馬体重462kg
POINT
ダートを主戦場とする牡馬の中ではコンパクトな馬体で、中距離で最後まで伸び続けられる心肺機能の高さが武器。また飛節も真っ直ぐに伸びた直飛で持続力勝負に強い。中京ダート1800mはスタミナが必要な舞台で、馬体が大きすぎると体力を消耗してしまう。これらの特徴は過去に差し・追込脚質で好走したノンコノユメやサウンドトゥルーらと共通する点で、レース適性は高いと見ている。外を回す競馬で結果を出しているが、このコースなら後方から内を突く競馬もできるはずだ。以前の立ち写真と比較して全体的に筋肉量が増え、パワーアップした様子が伝わってくる。

クリソベリル

(牡3、栗東・音無厩舎)

ゴールドアリュール
クリソプレーズ
母父エルコンドルパサー
通算成績5戦5勝
重賞勝利 19年ジャパンダートD(G1)
19年日本テレビ盃(G2)
19年兵庫チャンピオンS(G2)
連対時
平均馬体重
532kg (最高:540kg)
(最低:524kg)
前走時馬体重540kg
POINT
雄大な骨格に付随する形で豊富な筋肉が付いており、3歳馬とは思えないほどの迫力。発達した胸前からは掻き込むパワー、横幅の広いトモからは推進力を感じる。まだ腰高に映るように成長途上でありながら素晴らしいパフォーマンスを見せており、素質は相当高い。胸の深さも目立ち、心肺面でも優れたモノを秘めている。スタミナを要するこの舞台もこなせるはずだ。筋肉の張りは現状でも好勝負できそうな良い状態だが、良化余地も感じる。馬体傾向や適性面では上位には挙げられないものの、高い絶対能力を疑う余地はなし。毛艶は抜群で体調面の不安はなさそうだ。

ゴールドドリーム

(牡6、栗東・平田厩舎)

ゴールドアリュール
モンヴェール
母父フレンチデピュティ
通算成績21戦9勝
重賞勝利 19年かしわ記念(G1)
18年帝王賞(G1)
18年かしわ記念(G1)
17年チャンピオンズカップ(G1)
17年フェブラリーS(G1)
16年ユニコーンステークス(G3)
連対時
平均馬体重
522kg (最高:538kg)
(最低:512kg)
前走時馬体重528kg
POINT
背中が短く、腹側のラインが後躯に向かって引き締まった体型。伸縮性に優れた瞬発力タイプの造りで、溜めて切れる末脚がこの馬の武器と言える。チャンピオンズCは持続力を問われる流れになりやすいが、この馬が勝った17年は決め手勝負の流れになっていた。本質的にはより瞬発力が問われる条件のフェブラリーSが合っている印象で、今回は道中のペースが緩んで切れ味が生きる流れになってほしいところ。6歳秋を迎え、さすがに過去の立ち写真と比較するとトモのボリューム感に陰りが窺えるものの、背中には銭型模様が浮き上がり、現状のベストと言える仕上がり。

サトノティターン

(牡6、美浦・堀厩舎)

シンボリクリスエス
マチカネチコウヨレ
母父Deputy Minister
通算成績12戦6勝
重賞勝利 19年マーチステークス(G3)
連対時
平均馬体重
570kg (最高:578kg)
(最低:556kg)
前走時馬体重574kg
POINT
前走時の馬体重が574キロとかなりの大型馬だが、バランスが整っているため数字の印象ほど重苦しく映らない。骨格自体が大きい馬でストライドも広く、直飛であることから長く良い脚を使わせて持ち味が生きるタイプといえる。軽さがある分スタミナ面での心配は無用だが、雄大な馬格を存分に活用するためには外々を回す競馬がベター。今回に関しては差しに回るより、先行して早めに抜け出すようなレースが見てみたい。エルムS時と比較してやや腹周りの毛並みが伸びて来ているように見えるが、毛艶自体は黒光りしていて体調面は問題なさそうだ。

タイムフライヤー

(牡4、栗東・松田国厩舎)

ハーツクライ
タイムトラベリング
母父ブライアンズタイム
通算成績15戦3勝
重賞勝利 17年ホープフルステークス(G1)
連対時
平均馬体重
458kg (最高:464kg)
(最低:456kg)
前走時馬体重464kg
POINT
ふっくらとした腹周りは母父ブライアンズタイムが発現した特徴。厳しい流れの中でこそ真価を発揮する。今回は先行馬が揃っているため、この馬向きのペースになる可能性は十分にありそうだ。前走時の馬体重が464キロ、コンパクトにまとまった馬体でスタミナを要する条件も問題なくこなせるはず。飛節は折りが深い「曲飛」で四肢の回転も速く、じっくり溜めて末脚を伸ばす競馬こそ、持ち味が生きるのではないだろうか。直線まで内目で我慢できればチャンスがありそう。久々の立ち写真となるが全体的に肉付きが良くなった印象で、トモにも大きなスジが浮き上がっている。状態面での不安はない。
今週のイチオシ

チュウワウィザード

(牡4、栗東・大久龍厩舎)

キングカメハメハ
チュウワブロッサム
母父デュランダル
通算成績13戦8勝
重賞勝利 19年JBCクラシック(G1)
19年ダイオライト記念(G2)
19年平安ステークス(G3)
18年名古屋グランプリ(G2)
連対時
平均馬体重
477kg (最高:482kg)
(最低:472kg)
前走時馬体重482kg
POINT
トモは父譲りで横幅が広く、容量豊かな推進力に溢れる構造をしている。全体に均整の取れた好馬体で、ダートの一流馬の中でも素軽さを感じさせる体つき。腹周りを見てもスッキリとしていて、余分にスタミナを消費しづらい体型。2度坂を登る必要がある当コースでも、バテずに伸び続けられるはずだ。チャンピオンズCは差し馬優勢の傾向にあるが、この馬は先行・差し問わず流れに合わせたレースが出できるので、適性はかなり高そうだ。東海S時と比較して骨格が完成しつつあり、よりバランスの良いシルエットになってきた。毛艶も良好、ムダ肉なし。力を存分に発揮できる好仕上がりだ。

ミツバ

(牡7、栗東・加用厩舎)

カネヒキリ
セントクリスマス
母父コマンダーインチーフ
通算成績46戦11勝
重賞勝利 19年川崎記念(G1)
18年マーキュリーカップ(G3)
17年マーキュリーカップ(G3)
連対時
平均馬体重
456kg (最高:472kg)
(最低:446kg)
前走時馬体重476kg
POINT
ダートを走っている馬の中では、あまり筋肉が前面に主張しておらず、なだらかな肉付き。馬体重も470キロ台で推移しており、馬格もコンパクトにまとまっている。無駄なスタミナを消費しづらい体型をしているため、ダートの2000m以上で結果を残せているのだろう。距離延長は好材料だが、本質的にはもっと長い距離が合っている印象。腹袋が立派な造りをしているので、淀みない流れを好位で追走するような厳しい展開でこそ真価を発揮するだろう。毛艶が良く、背中に銭型模様が浮き上がっていて代謝の良さを感じさせる。良い状態でレースを迎えられそうだ。

ロンドンタウン

(牡6、栗東・牧田厩舎)

カネヒキリ
フェアリーバニヤン
母父Honour and Glory
通算成績32戦8勝
重賞勝利 18年コリアカップ(G1)
17年コリアカップ(G1)
17年エルムステークス(G3)
17年佐賀記念(G3)
連対時
平均馬体重
512kg (最高:532kg)
(最低:504kg)
前走時馬体重528kg
POINT
500キロを超える大型馬だが、骨格に対して胴が短めな造りをしている分、コンパクトに収まっているように見える。全体的に筋肉量が豊富で、特にトモは大きなスジが浮き上がっているように発達が目立つ。まとまりのある体型をしているため重苦しさがなく、素軽いスピード勝負に強そうな印象を受ける。雨で脚抜きの良い馬場になるなど、スピードが問われる条件が良い。今回は先行馬が多いため展開がカギになりそうだが、6歳秋を迎えたが後ろ脚の下腿部には血管が浮き上がっていて、馬体の張りはまだまだ健在だ。

ワンダーリーデル

(牡6、栗東・安田翔厩舎)

スタチューオブリバティ
アストレアピース
母父マヤノトップガン
通算成績26戦7勝
重賞勝利 19年東京中日S杯武蔵野S(G3)
連対時
平均馬体重
527kg (最高:532kg)
(最低:520kg)
前走時馬体重528kg
POINT
骨格自体が大きく、そこに付随する形で豊富な筋肉が付いている。いかにも筋骨隆々のダート馬といった印象の立ち姿。背中が短く、腹側のラインが後躯に向かって引き締まっており、伸縮性に優れた瞬発力タイプの造り。飛節の折りもくの字に折れた曲飛で後肢の回転も速く、一瞬の切れ味を武器とする。チャンピオンズCは追込馬が度々好走しているが、いずれも直飛の持続力タイプであったため、この馬の決め手をどこで爆発させられるかがカギになりそう。筋肉の張りや輪郭の浮き具合は前回の立ち写真よりもパワーアップしており、6歳秋にして充実期を迎えている。
今週のイチオシ

キングズガード

(牡8、栗東・寺島厩舎)

シニスターミニスター
キングスベリー
母父キングヘイロー
通算成績44戦8勝
重賞勝利 17年プロキオンステークス(G3)
連対時
平均馬体重
445kg (最高:470kg)
(最低:434kg)
前走時馬体重470kg
POINT
胴周りは詰まり気味で一見すると短距離向きの印象だが、年齢を重ねてスピードの絶対値がやや下がってきた分、現状では中距離がベスト。飛節は真っ直ぐに伸びた直飛で、追込馬の中でも瞬発力より持続力に長けたタイプ。ダート馬の中ではコンパクトな馬体で、前後に詰まった体型なので内を突くような器用な競馬もできる。勝負どころで内を捌きやすいこのコースは合っているはずだ。8歳馬でも胸前やトモの筋肉量はまだまだ健在。全体に明瞭なスジが浮き上がっており、馬体の張りを感じさせる好仕上がりだ。
出走予定馬すべての立ち写真が掲載されるとは限りません。
競馬ラボに掲載されている記事・写真・映像などの無断複製、転載を禁じます。