昨年の菊花賞。コントレイルが一番苦しんだレースだった。ゴール前の最後のひと伸びで執拗に食い下がるアリストテレスをクビ差振り切った。3着サトノフラッグには3馬身半もの差をつけ2頭でのマッチレース模様の直線の攻防は、画面越しでも手に汗握るものであった。そして年を明けてのAJCCで重賞勝ちをしっかりと加えての満を持しての阪神大賞典 である。

母、ブルーダイヤモンドですぐに思い出すのがリンカーンである。第52回阪神大章典。武豊騎手を背にしたリンカーンは菊花賞でザッツザプレンティに負けたが、ここではライバルに後塵を浴びせての初重賞勝ちをした。今回と同じ3月21日であった。歴史は繰り返される。

そして昨年の覇者、ユーキャンスマイル。2年ぶりに手綱を取るのは武豊騎手である。この馬も長丁場は得意。3000m以上の距離では、6戦して電光掲示板を外していない。今年も一番上に輝くか。

春の天皇賞を占う意味でも、この対決は興味津々だ。


ギベオン
【金鯱賞の回顧】

21年3/14(日)2回中京2日目11R 第57回 金鯱賞(G2、芝2000m)
  • ギベオン
  • (牡6、栗東・藤原英厩舎)
  • 父:ディープインパクト
  • 母:コンテスティッド
  • 母父:Ghostzapper

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《ディープインパクトの底力》を感じた土日だった。

まずは土曜の中山牝馬S、不良の馬場でも水しぶきがあがるとおおよそ最悪の馬場設定で、ランブリングアレーがゴール前の最後のひと伸びでハナだけ前へ出ての勝利。重賞初勝ち。

そして日曜の中京、金鯱賞。土曜の不良から回復したとは言え、時計のかかるコンディション。昨年の3歳3冠牝馬のデアリングタクトを相手に逃げ切ったのが、これまた初重賞勝ちとなったギベオン。ディープインパクト産駒が5頭も出てはいたが、最低人気も最低人気、まったく人気薄のギベオンが内ラチ沿いを逃げてクビ差残して勝利。前回の勝利が2018年暮れの中京記念であるから、2年3ケ月ぶりの勝利。金鯱賞は3年連続の出走で6着、4着から今年の快挙である。

ギベオンが逃げるとは思いもしなかった。すぐ横のジナンボーのゲートの出ももうひとつ良くなかった。出てから外のキセキとぶつかってもいる。廻りがもたついている処に行くと言う明確な指針である。比較的、状態のいい馬場の内目を通っているのも違う。

2番手3番手のサトノフラッグ、ブラヴァスが直線では伸びあぐねているのを見ても、単に内を通ったから良かったも当たらない。西村騎手は直線に入る時から気合を入れて追い出しているが、あと400のハロン棒を少し過ぎたあたりで叱咤激励の1発、ステッキを入れた。そこからゴールまでにどれだけステッキをいれたか数えてみた。おそらく26,7発は入れ ただろう。

デアリングタクトはスタートは五分だったが、内から外へ出す意思があった様で前の5頭の塊りのすぐ後ろ。4コーナーで外へ廻ったのは当然だろうが、グローリーヴェイズのすぐ外がかなり空いた。そこへポタジェが、その外と横へ広がった感じだった。それでもステッキに呼応して伸びだし、ゴール前のトップスピードからも勝ったと思わせる勢いだった。

レースの主導権を握ったギベオン陣営の勝利。ディープの底力を実感した。