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角田晃一調教師

当日の馬場状態には一切不安なし

-:この馬の場合、例えば雨が降ったらどうでしょう。

角:大丈夫。ダートでも使おうかっていうぐらいなので。今日(12/4)の坂路はハロー掛け後なので、結構ふかふかしてたんですけど、その坂路で50.7で動けるくらいなので。

-:走法自体は結構ピッチ走法で、坂路で時計が出るタイプで。

角:ピッチと言えばピッチだけど、平均かな。ダートの時も凄く速かったので。

-:楽しみにしたいですね。牝馬、紅一点で。

角:開業当初からお世話になってるオーナーだし、牧場も、土居牧場(生産者名義は土居忠吉氏)で初重賞。僕も初重賞なんですけど、それこそ前田社長はどちらも初重賞制覇だったことに喜んでくださって。


「豊さんは持ってる人なので託すだけです。スタートを切るまではね、調教師の仕事なので、キッチリと仕上げて」


-:この馬をきっかけにトントン拍子で厩舎も行きたいですね。

角:行ってくれたらいいですし、豊さんも、朝日杯を勝ったら、全部のG1勝てるみたいなので。

-:ということは、スキーキャプテンで勝っていれば達成できてたんですね。それを阻止したのが先生です(笑)。

角:まあまあ、それはジョッキーの時だから(笑)。そこは豊さんは持ってる人なので託すだけです。スタートを切るまではね、調教師の仕事なので、キッチリと仕上げて。

-:G1で、ちょっとだけ体重絞るようなイメージでしょうか?前走と比べたら、輸送もあります。

角:前走から比べたら増えてるんじゃないかなと思う。前走が案外、牧場から帰ってきた時に体調がちょっとだけ悪かったので。それで1、2週間前くらい前から、急にポンと良くなって。それまでは大丈夫かなと心配したほど。やっぱり夏の疲れもあったんでしょうけど、それか環境の変化か、フケなのか、何かよくわからない体調の、ちょうど季節の変わり目のだったので。そこも不安は不安だったけど、追い切りをやったらガラッと変わったので、“これだったらいいな”と。


-:寒くなりきって、この馬の疲れも抜けて、前走から上積みがあるということでしょうか?

角:だから逆にちょっと増えすぎてたので、それが心配だもんね。もうやれるだけやれてるので。カイ食いから何から、もうちょっと絞れないかな、とは思うけど、言うてもそうやって心配してるくらいの方が、食べなくて心配するよりはいいよね。

-:牝馬はどちらかと言うと、食べなくて心配する馬のほうが多いですから。

角:まだ余裕あるかなっていう感じだけど、あと1週間はあるし、輸送もある。小倉で2回、夏場の輸送でも減ってないくらいなので、そんなに心配はしてないんですけど、今度は4回目の競馬なので、もしかしたらちょっとナーバスになるかもしれないからね。そこもシミュレーションをして、対策をしようかと思っています。

来春のローテーションにも要注目

-:それでは朝日杯FS挑戦、ファンにメッセージをお願いします。

角:僕も半信半疑ですけども、出すからにはもう馬の力を信じるしかないです。豊さんが跨ったら、もう任せるしかないので、あとはもう祈っておくしかないですよね。勝つ時はいい枠も引きますし、阪神よりは中山だったら別に外枠引いても先行はできる、とプラス思考で考えてます。なるべくなら1枠で。

-:今年は2歳の中では牝馬がすごく強いですね。ファンのイメージとしては牝馬がすごく粒揃いだな、という年なので、年明けてからも楽しみにしています。

角:牝馬の勢いが凄いですね。だから、“みんな(朝日杯FSに)回ってくるのかな”と思ったけど、結局、回ってこなくて。

-:それが良い決断になることを祈っています。

角:そうですね。僕は騎手の立場でも、“やっぱり進言とかするのかな?”って思ったりもしていて、豊さんにも相談したら、「そっちの方がいい」って。最初は絶対1200じゃないと無理っていう感じで。それはああいう勝ち方を新馬でしたら、やっぱり桜花賞という目標があるんですけど、ちょっとスピードが勝ちすぎています。絶対的なポテンシャルはすごく持ってるんだけど……、あとはもう豊さんに任せるしかないでしょう。案外“あっさり(勝ってしまった) ”というシーンもあるかもしれないし。

-:後ろの騎手はやりにくいかもしれないですね。

角:付いて行ったら今度は自分が潰れちゃうからね。

-:それを実際ファンタジーSで証明しましたから。

角:ファンタジーSも結構ペースが速い方なんですよ。ただ今回G1ということと、男馬相手ですから。男馬相手だから1キロ減なんですけどね。


「それはもうジョッキーと、それこそ前田オーナーと相談しながら、今後のプランについては考えていきたいです。本番だけ1600走ってもいいですね。桜花賞で」


-:昔に比べたら、今すごく馬場も良いので。その面ではベルカントに追い風なのかなと思うんですけど。

角:今回も馬場は良いのかな?良と道悪、どっちがいいのかな?グチャグチャの馬場でもいいのかな、と思ったり。どちらでも大丈夫だと思うので。

-:あとはこの馬の持ってる底力に期待しましょう。このレースを分岐点にして、また来年プランは終わってから考えられるということですね。

角:今回の結果も、もちろん頭に入れて、それはもうジョッキーと、それこそ前田オーナーと相談しながら、今後のプランについては考えていきたいです。

-:また来年も取材させてもらうことあると思います。

角:本番だけ1600走ってもいいですね。桜花賞で。

-:分かりました。次は来年の春シーズンですね。ありがとうございます。

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【角田 晃一】 Koichi Tsunoda

1970年鳥取県出身。
2010年に調教師免許を取得。
2011年に厩舎開業。
JRA通算成績は46勝(13/12/07現在)
初出走
11年3月5日 1回阪神3日目1R サイキョウファスト(11着)
初勝利
11年4月24日 1回新潟2日目7R ロックンロール
重賞初勝利
13年11月9日 5回京都3日目11R ファンタジーS ベルカント


栗東の渡辺栄厩舎所属として騎手デビュー。89年のデビューイヤーに43勝を挙げ、同年のJRA賞で最多勝利新人騎手として表彰されると、翌年のエプソムC(サマンサトウショウ)で重賞初勝利。3年目には桜花賞(シスタートウショウ)で初G1制覇。
その後もジャングルポケットでダービーを制覇など、ヒシミラクル、フジキセキ、ノースフライトなど、幾多の名馬と共にG1通算10勝をマーク。JRA通算8322戦713勝を挙げ、一時代を築いた。
2010年2月一杯をもって騎手を引退すると、中竹和也厩舎に技術調教師として所属。2011年3月から厩舎を開業。今秋のファンタジーSをベルカントで制し、調教師として重賞初制覇。勇躍、G1獲りに挑む。


【高橋 章夫】 Akio Takahashi

1968年、兵庫県西宮市生まれ。独学でモノクロ写真を撮りはじめ、写真事務所勤務を経て、97年にフリーカメラマンに。
栗東トレセンに通い始めて17年。『競馬ラボ』『競馬最強の法則』ほか、競馬以外にも雑誌、単行本で人物や料理撮影などを行なう。これまでに取材した騎手・調教師などのトレセン関係者は数百人に及び、栗東トレセンではその名を知らぬ者がいないほどの存在。取材者としては、異色の競馬観と知識を持ち、懇意にしている秋山真一郎騎手、川島信二騎手らとは、毎週のように競馬談義に花を咲かせている。
毎週、ファインダー越しに競走馬と騎手の機微を鋭く観察。馬の感情や個性を大事に競馬に向き合うことがポリシー。競走馬の顔を撮るのも趣味の一つ。

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