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ヴィクトリアMを見据えた調整 得意条件で千載一遇の好機を狙う

-:ヴィクトリアマイルは3度目の挑戦になりますね。

佐:出る想定もあって、僕的には福島牝馬Sも目イチに仕上げてきた訳ではないですよ。チャンスがあって出られた時の余力を持って、ずっと乗ってきていたので。いずれにしても展開一つだと思う。それに尽きるんじゃないですか。だから、自分が良い体調にしておけば、ハマった時には…。

-:佐藤さん的には、上がり勝負の方が良いということですね。

佐:2着に来た時のような、あんな感じが良いんじゃないですか。枠もちょっと外目くらいで。内枠で包まれて、ドスローで(馬群を)割れませんでしたというのが一番不完全燃焼な気がします。

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▲中2週での参戦ということもあり、1週前は軽めの調整に留められている(5月1日撮影)

-:馬場はどうですか。

佐:馬場はあまりノメるほど悪くならない方が良いような気もするけどね。今まではそうだったのでね。今はどうなのかなぁ。ただ、最近はCWコースが悪くても、あまりバランスは崩さなくなってきているんですよ。だから、競馬に行ってどうなのかなとは思うので、1年前辺りとはだいぶ違う気がしますよ。なるようにしかならないですし、上手くいく時はいくとしか考えていないですけどね。

-:でも、近走の内容を見ていると、随分惜しい内容が多かったですからね。

佐:ああいうタイプだから、体調さえ整っていれば、どこを使ってもソコソコ来るには来るんでしょう。ジッとして脚を使えれば、それでどこまで来られるかな、というだけの問題なのでね。

-:使った反応という部分では、以前と変化はありますか。

佐:もともと、あまりないタイプですよ。だから、あれだけ数を使えているので。放牧に出すにしても、ちょっと弱ったから出そうかという感じで出していないので、もうここら辺で休ませてやろうかという感じなので、割とその辺は、急にヘコんだというのを見せるタイプではないです。数を使えているというのは、そういうところもあるのでね。

-:今年はちょっと混戦かなという感じがしますけどね。

佐:でも、特にG1はそんなに甘くないので、自分の仕事をして、後は蓋を開けてみたら、というところじゃないですか。運があればチャンスが来るだろうし、力を出せるように、いつものようにやるだけですよ。

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▲胸を借りる状態だった2年前 今年は出走を見据えた上でのレースに

-:ちなみに、2年前はどんな自信度でしたか?

佐:正直、G1に出られて良かった、というくらいでそんなに自信はなかったですよ。あのレースで2着になる前(阪神牝馬S7着)に、蛯名さんに乗ってもらった時に「この馬は夏から1000万に落ちるかもしれない」という話をしていて、結果も考えていなかったですし。

-:そういう意味では、実績のあるレースで、当時とは馬のデキ、充実度も全然違う訳ですよね。

佐:違いますよね。ただ、この馬のお母さん(デンコウラッキー)もウチにいて、お母さんがすごく良いヤツだったので、その子がウチに来るということは素直に嬉しかったです。そういう意味で、他の馬とはちょっと違う意識があったことは事実です。3歳辺りはクラシックの舞台に出てくれたし、でも、本質的には距離が長かった。去年の秋は、ずっとこだわってマイルを使ってくれていたので、そういうのも良かったんじゃないですか。

「マイルで嵌まった時は多分、男馬相手でも(上位に)来られる馬だと思っているから、どこかで勝負して欲しいなと思ったので。今回は運良くあの条件で勝ったけど、今も本来は向いているとは思っていないので、ワンターンのマイルくらいが一番力を出せるかと…」


あんな脚質だから成績は安定しないけど、マイルで嵌まった時は多分、男馬相手でも(上位に)来られる馬だと思っているから、どこかで勝負して欲しいなと思ったので。今回は運良くあの条件で勝ったけど、今も本来は向いているとは思っていないので、ワンターンのマイルくらいが一番力を出せるかと…。どうしてもやっぱり嵌まってというところがあるから、今回の福島牝馬Sは色んな意味で嵌まったのが、あの結果だと思うんですよね。体調も良かったですけど、それだけじゃ毎度は勝てないのでね。

-:中2週でレースに向かうと思いますけど、ファンが取材だけじゃなくて、デンコウアンジュの状態がまだ良い状態だなと発見できるポイントがあれば教えて下さい。

佐:それはないですね(笑)。多分、今度は色々と新聞記者やメディアの人が聞きに来られると思うので、そのコメントを読んで、判断していただくだけですね。

-:ちなみに、先ほど「富士Sでは当日フケがあった」という話でしたけど、それはやっぱりファンが見ても分かりますか。

佐:分からないです。それも道中は良くて、最後にジョッキーがムチを入れた時に「いきなり動きが変わった」と言っていたから、明らかに尻尾を上げて、オシッコをビュッ、ビュッしたりするケースもなくはないけど、大体競馬に行ったら、競馬モードになっちゃっているので、そこまで見せる馬はいないと思いますよ。

-:パドックとかでは分からないですか。

佐:多分、分からないと思います。本当に申し訳ないけど、買っていただける人には、これも競馬の一部だから、と思って買って下さいとしか言いようがないですね。

-:馬券は自己責任ですから、そこを判断するのも。

佐:正直、年中(フケが)来ている馬だから、それが競馬に影響したのが初めてだったということで。

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▲重賞初制覇の舞台・東京マイルで持ち前の末脚を活かしたい

-:先ほど言ったように「フケもあったし、変則もあった」ということですね。

佐:今回もずっとあるんですよ。追い切った後なんかは、疲れてトモがフニャフニャじゃなくて、尻尾を上げて、変な歩きをしながら帰ってくるような馬なので、そういうのがいつ出るかは分からないですね。

-:厩務員さんにすり寄ってきたりとか。

佐:そんなのはいつものことですよ。普段手入れしている時はあるかもしれないけど、競馬に行ったら、馬も競馬が分かっているから、一応馬は戦闘モードになるので。

-:ファンに向けて、意気込みをお願いします。

佐:(ヴィクトリアマイルに)出られたら良いなと思って、そのつもりでつくってきたので、勝負するつもりで行きます。それだけです。緩急をもうちょっとつけます、それくらいです。中2週なので、意外と仕上げやすいんですよ。

-:輸送もありましたけど、そういうのも全然問題なかったですか。

佐:その辺は気にしなくて良いんじゃないですか。体重はもうちょっと減っても良いくらいだと思います。

-:今よりもちょっと減るということですね。

佐:目イチで行こうと思うなら、もうちょっと減っても良いと思いますね。

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