
元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
世界一の日本競馬
2025/11/6(木)
皆様、こんにちは。まずはなんと言ってもブリーダーズカップクラシックを日本馬フォーエバーヤングと坂井瑠星君が初めて制しました。競馬の歴史上、この偉業は本当に素晴らしく涙がでました。1番強い馬を決めようと生産者達(ブリーダーズ)がお金を出し合い勝負をしたのが始まりと聞いたことがあります。
そんな世界で1番を決めるレースを制したのです。矢作先生や坂井君はずっと世界レベルへ挑み続け、失敗を糧にしてきたからこその勝利。日本競馬の強さを世界で証明してくれたレースでした。改めておめでとうございます!

日本の天皇賞(秋)ではまたまたルメールとマスカレードボールのコンビが勝利しました。もはや凄すぎて言葉が出ない騎乗と走りでした。豊ちゃんが作り出したスローでもペースを判断し、動くべきところで動き、しっかりと伸ばすという、基本動作全てがトップクラスの騎乗だったと思います。ルメールが乗ることで覚醒したマスカレードボールはまだまだ上へ行くことができると思いますし、ジャパンカップも楽しみになりました。

今週は東京・京都・福島の3場開催となります。東京ではアルゼンチン共和国杯、京都ではみやこSが行われます。注目は世界も驚愕する日本ダートのみやこSになります。私の注目はブリーダーズカップ騎手の坂井君とダブルハートボンド。ここに同厩舎アウトレンジがどう戦うのかが楽しみです。上がり馬シゲルショウグンとのコンビで復帰する幸君にも注目しています。世界一の日本競馬を是非お楽しみください。
プロフィール

松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。





