
'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!

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【騎乗に纏わるエトセトラ】馬具(手袋)への拘り
2013/11/28(木)

リーディングへの道をみんなで一緒に駆け上がろう!
競馬ラボ独占コンテンツ「週刊!戸崎圭太」では、JRAのトップジョッキーとして活躍する戸崎圭太騎手の生の声を毎週発信!レース・騎乗馬の話題はもちろん、“ポスト・アンカツ”としての活躍が期待される中、その安藤勝己さんから直々に叱咤激励のコーナーも!?
他にも、定期的に展開するQ&Aコーナーでは、ファンからの質問にもお答えいただきます!ファンと本人の架け橋となるコーナーとして、どこよりも「ケイタ情報」を発信いたします!
地方No.1ジョッキーの名前を欲しいままにし、JRAへ電撃移籍。新たなステージで頂点を目指す戸崎圭太騎手を競馬ラボでは徹底!応援宣言します。目指せリーディング!そして、もっともっと戸崎圭太を応援しましょう!
戸崎圭太インタビュアー兼・筆者が、ここ最近の騎乗で気になったものがある。それは騎乗時の手袋だ。馬具はなかなか競馬界ではスポットが当たらない部分ではあるが、戸崎圭太騎手の拘りと、手袋の趨勢を語ってもらった。
-:最近、レースを観ていて気になるのは、前から素手だったり、手袋をしたり、ということはありましたが、ここ最近は黒い手袋もされるようになりましたよね。以前と同じで意図で替えていらっしゃるのですか?
戸崎圭太騎手:実は黒にしようとは思ってるんですけれど、まだ水色が余っているので。そういう理由だけですね。水色のは前に売っていたものも、もうなくて。
マネージャー:水色は売っているんだけれど、ちょっと厚さが厚くなっちゃったんです。
圭太:その辺はちょっと細かいので、僕。基本的には本当は素手が良いんですよね。だけれど、夏場で汗をかいちゃったり、雨が降っちゃうとスベるので。それで使ってますね。
-:スベる感覚で持っていると不安になったりはしないですか?
圭太:だから、夏場は必ず着けるんですよね。
-:そもそも手袋は着けても着けなくても、そんなに差はないものですか?
圭太:多分、人それぞれでしょうけれど、僕はありますね。でも、普通の分厚い手袋を、みんな結構してるけれど、あれだとちょっと気になっちゃうんですよね。
-:最近は水色を使う人は減っていますか?ちょっと一時期より減ったかなという気も。
圭太:もう売られていないんですよね。前の仕様のものを売らなくなったから。



上から(上)旧型のガーデニング用手袋 (中)すべり止め部分が厚くなった手袋 (下)横山典弘騎手経由で使用中の手袋
-:そもそもは工務店で売っているような工業系か何かの用品ですよね?
マネ:ホームセンターで売っているガーデニング用です。今でも売ってるんですけれど、何故かスベり止めが厚くなっちゃったんですよ。買ってきたんだけど、「これじゃダメだ」と。確かに結構、厚くなったのはなったのでね。
圭太:ちょっとした差なんですけれどね。
マネ:要は丈夫にしちゃったんじゃないですか?そっちの方がガーデニング用としては売れるから。
圭太:使ってない水色のやつは参考にあげますよ。
-:じゃあ、家のガーデニング用にハハハ(笑)。
圭太:ガーデニングなんてやらないでしょ(笑)?地方の時はこれまた違うものを使っていたんです。
-:中央に来たから、これが使い辛くなったという感じですか?
圭太:そうですね。手綱にはゴム手綱と布があって、ゴム手綱は基本スベるんです。でも、ゴム手綱でゴム製の手袋だと、結構ガチッとなっちゃうから、グリップでスベらなさ過ぎるんです。この辺(手のひら)も生地が分厚いので。
-:今使ってる手袋はどういった感触ですか?
圭太:一緒ですよ。これと同じ薄さで、色が違うというぐらい。ノリさん(横山典弘騎手)が馬具屋さん経由で頼んで作ってくれたんですよ。本当に多少の違いなんですけれど、ゴムが付いてなきゃいけないし、生地もやっぱり薄いやつじゃないと。やっぱりこだわりがあるのでね。
マネ:でも、厚い手袋と素手とは全然感覚が違うよね。
圭太:全然違いますからね。
マネ:譲る時は譲るんですよ、手綱って。
圭太:すごく微妙な感覚なんです。
-:水色の手袋は何社さんですか?(※DCMホールディングス社さん製品でした)
圭太:会社ですか?いや、分からないですね。関係者の間では一気に売れましたよ、コレ。誰が最初に見つけたんだっけなあ?そうそう、ノリさんだ。ノリさんをレース中に見ていて、“何だあの色の手袋は?”みたいな感じだったから。
マネ:この手袋の会社は大きいんですよ。ネットで調べたら一杯出てきます。探したから分かるけど、こういうのが一杯出てくるから。これを作っているメーカーが色んな種類を出しているんです。それを買ってきて、僕は暇な時、手袋の指の部分を切っていたんです(笑)。
-:つけ始めたのは2年くらい前ですね。
圭太:そうそう。多分、色がイマイチだからということと、前の仕様のものが売ってないということで、黒を作ってもらったと。



上から(上)旧型のガーデニング用手袋使用時 (中)素手での騎乗 (下)地方競馬時代の手袋
-:真っ白とかだったら、まだちょっといいかも。
マネ:ユーイチさん(福永祐一騎手)は白だよね。
圭太:でも、あれは違うもので、普通の厚さなんです。
マネ:この手袋じゃないけど、普通のタイプ。ゴルフか何かの物かなあ……。
圭太:俺にはちょっと厚いですね。
-:手袋会社がそういうのをヒントに新しいモノを作るかもしれないですね。
圭太:でも、人によって違うから。そんなに使わないじゃないですか。
-:といっても、たかが知れていてそうですね。何十人しか買わないでしょう(笑)。
マネ:滑り止め部分に何かを吹きつけているんでしょうけど、それがちょっと厚くなったんでしょうね。
-:調教だと違うものをつけていることはあるのですか?
圭太:いや、一緒ですね。
-:使い分けたりはしないのですか?
圭太:調教は普通のこれぐらいの手袋を使ってます。そんなにそこまでじゃないです。
マネ:それもあるし、何か丈夫な方が良いみたい。すぐにダメになっちゃうから。基本、抑える方のことが多いからね、調教の時は。
-:分かりました。手袋にも色々な違いがあるということで、ファンの方々も注目していただけたらと思います。今回もありがとうございました。
■戸崎圭太NEWS-
★次回は12月1日(日)に更新いたします!

プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。