柴山雄一騎手に訊く 函館のツボ Part.2
「施設・環境について ウッドの調教に注目しよう」はコチラ⇒

芝コースのポイント

-:さて、コース傾向についても教えてください!まず、芝の1000m、1200mはいかがでしょうか?

柴:やっぱり芝1000にしろ、1200にしろ前が有利ですよね。ただ、芝1000の方が本当にスタートが大事になりますよね。分かり切っているけど、(スタートから)コーナーまで近いからね。

-:2歳新馬しかやらないですからね。これに使ってくる馬は折り合いも気にせず、スピード勝負というか、潜在スピード比べでしょうか。

柴:そうなるでしょうね。本当にテンのダッシュで、スタートが上手いかどうかで。そもそも芝に関しては、どうしても小回りなので本当に先行が有利ですよね。そこでスタートがどれだけといったところ。短い距離になると尚更そうですよね。

-:芝の1200で走る血統を知っていますか?

柴:いや~、知らないですね。皆が皆そうでもないけど、ファンの方のように血統分析とかそこまで気にしませんからね。(資料を見ながら)ディープも走っているようだけど、そんなに好走率は高くないかな。何かイメージがないよね。ちょっとスピードが足りない産駒だったら良いかもしれないけど。

柴山雄一

▲昨年の函館スプリントSは3歳牝馬ソルヴェイグがV

-:そこに特化して種付けをしていないですもんね。基本的には王道といいますか。1800m、2000mはどうでしょうか?

柴:(資料を見つつ)少し気難しいイメージの産駒が多いですね。そういう意味でも、滞在の方が良いというのはあると思いますね。ハービンジャーは本当に洋芝が良いよなあ。コース自体は基本は先行だけど、1800mの方が前残りかな。2000mはまだ道中で動けたり、差しも効くとはいえ、基本は先行ですよね。内枠でテンに行ける馬がいれば有利ですよね。もちろん、揉まれるのが嫌だったら外枠でもOKでしょう。

-:ちなみに、雨が降った場合の開催はどうなりますか?

柴:土、日ばっかり雨が降っていたら、やっぱり悪くなってくるからね。

-:天侯として雨の頻度はどうですか?

柴:梅雨がないから、やっぱり少ないですよ。雨も降る時はありますが、ザーザー降りではないんですよね。モヤがかかって霧雨みたいな日があるだけで、酷い雨が少ないイメージはあります。

柴山雄一

▲同じく昨年の函館記念はマイネルミラノが制した

-:2600m戦についても教えてください。

柴:長く脚を使えるタイプがやっぱり向きますよね。僕は好きです。道中で考えられるし、みんなも色々考えますよね。駆け引きがあるから、すごく面白いです。短距離はどうしてもスピード任せになってしまうけれど、長距離はじっくりいけますからね。周りも特に誰が動きやすいといった傾向はないと思いますが、あんまり切れる脚がないから、早めに4角先頭なんて競馬は多いですね。

-:しかも、日頃よりも周りの馬や周りのジョッキーの手の内を知った中でやる訳ですよね。人間同士でいえば、平日から顔を合わせる面々と。

柴:ですね。だから、そういう駆け引きもありますね。裏をかくこともあるし、それが面白いんですよね。

-:それでも着順が変わるというのがすごいですね。

柴:競馬やからね。流れ一つで変わってきちゃうからね。

柴山雄一騎手に訊く 函館のツボ Part.4
「ダートは○○が粘る&今年の目標」はコチラ⇒

柴山雄一

▲柴山騎手は中距離戦の種牡馬成績に納得の様子でした