アグネスタキオン、ファインモーション、ラキシスのG1馬をはじめ、ブラックタイド、アドマイヤジャパン、アダムスピークと、勝ち馬の中から後の重賞ウイナーが多数出現した5回阪神開幕週の芝2000m新馬戦。しかし期待馬の早期デビュー傾向が進むにつれ、メンバーも手薄になってきた。今年あたりは久々に「当たり」を見たいものだが…。

12月1日(土)
◆阪神芝1600m

ジュベルハフィート(牡、ディープインパクト×ドバウィハイツ、栗東・石坂正厩舎)
半姉はリバティハイツ(フィリーズレビュー勝ち馬)。「まだ稽古は目立つほどではないが、実戦の芝にいって良さそうなタイプ。心肺機能に優れている」と石坂師。1週前調教(以降も調教は主に1週前のもの)は、坂路55秒6-13秒2(一杯)。調教は地味だが、コメントにもあるように、レースへ行っての変身に期待。鞍上はルメール騎手。

◆阪神ダート1400m(牝)

マジックシード(牝、ワークフォース×クラシックシード、栗東・西村厩舎)
半兄はジャーミネイト(現3勝)。3代母はファビラスラフィン(秋華賞勝ち馬、ジャパンC2着)。調教はCWで5F70秒、1F12秒台半ばを楽にマーク。全体時計ももっと詰められそうだ。鞍上はMデムーロ騎手。

◆中山芝1200m

トランスアクスル(牡、キンシャサノキセキ×ラテアート、美浦・中川厩舎)
母はオープンのクリスマスローズS勝ち馬。美浦ウッド5F69秒、1F13秒台半ばの時計を余裕残しでマーク。古馬500万を2馬身程度追走して併入している。動きは悪くないが、カイバ食いが良くないようで、レース当日はパドックで馬体をチェックしたい。

セイウンカガヤキ(牝、キングズベスト×リップス、美浦・古賀慎厩舎)
近親コンゴウリキシオー(重賞3勝)。調教はウッドで5F67秒台前半、1F13秒台後半。余裕をもって67秒台なら合格点だ。

◆中山ダート1200m(牝)

エンシャントロア(牝、アイルハヴアナザー×エンシャントアーツ、美浦・牧厩舎)
母は4勝し準オープンまで行った馬。坂路55秒4-12秒8を馬なりでマークし、順調に仕上がりは進んでいる。

ツキノサバク(牝、OasisDream×ダンサーデスティネイション、美浦・菊沢厩舎)
母はイタリアのG3勝ち馬。ウッド4F55秒台、1F13秒台半ばと平凡だが、手応えから、まだ時計を詰められる余裕はある。

12月2日(日)
◆阪神芝2000m

ヒンドゥタイムズ(牡、ハービンジャー×マハーバーラタ、栗東・斉藤崇厩舎)
母の姉にオープン特別を2勝したマハーバリプラムがいる。「追い切る毎に良くなってきたし、乗り味や背中の感触がいい馬。攻め時計も出ており、初戦から楽しみにしている」と斉藤崇師。CWで6F81秒、5F66秒台前半、1F12秒台前半の好時計をマークし、併せた相手に大きく先着。これでも、一杯ではないのだから大したもの。初戦から楽しみだ。鞍上は中谷騎手。

◆中山芝2000m

シェドゥーヴル(牡、オルフェーヴル×ヒルダズパッション、美浦・木村厩舎)
半兄はアメリカのG1勝ち馬ヨシダ。「血統的にも気性の難しさがあるので、その点に注意して調整。まだ走り方など課題はあるが、能力は感じるのでひとつずつ解消していきたい」と木村師。ウッド5F68秒台、1F12秒台後半と水準レベルをクリアしている。鞍上はビュイック騎手。

ジュンサンム(牝、タートルボウル×マリアヴェロニカ、美浦・田中博厩舎)
近親にフサイチリシャール(朝日杯FS勝ち馬)、フサイチエアデール(重賞4勝)がいる。坂路で強めに53秒7-12秒4。11月18日には坂路で1F12秒0をマークし、好調教を連発している。

ヘリオシース(牝、パイロ×ヘリオポーズ、美浦・武藤厩舎)
北海道サマーセールで、岡田牧雄氏が落札した馬。近親にアガラス(東スポ杯2着)がいる。坂路で一杯に52秒5-13秒9。上りはかかったが全体時計は速い。人気になりにくいタイプで、馬券的に面白い馬。

◆中山ダート1800m

アラゴネーゼ(牝、ゴールドアリュール×アイランドファッション、美浦・和田正一郎厩舎)
半姉はパシフィックギャル(重賞2着2回)。ウッド5F72秒台、1F13秒台後半と時計は遅いが、2週前に坂路で53秒2-13秒0の時計を出しており、仕上がりは進んでいる。鞍上はビュイック騎手

◆中京芝1400m

パピヨナージュ(牝、キングカメハメハ×ピンクパピヨン、栗東・吉田厩舎)
全兄カフナ(6勝、小倉大賞典2着)。CW5F71秒台、1F12秒後半の時計を余力をもってマーク。既に仕上がってきていることと馬体を考え、軽めの調教で進めている。鞍上はルメール騎手。

◆新規入厩

ブルーエクセレンス(牡、ディープインパクト×タッチⅡ、栗東・池江厩舎)
近親にアルキメデス(朝日CC勝ち馬)。今年のダーレー軍団でも1、2の評価があった馬で、まずは調教でどれだけ時計を出してくるか注目。

◆未出走馬入厩

ティグラージャ(牝、ディープインパクト×シーズアタイガー、栗東・池添学厩舎)
母はアメリカの2歳牝馬チャンピオン。12月9日阪神芝1800m新馬戦でデビュー予定。

レーヴドゥラメール(牝、ロードカナロア×レーヴディソール、栗東・松下厩舎)
母は阪神JFなど重賞3勝。母のきょうだいにアプレザンレーヴ、レーヴミストラル(ともに青葉賞勝ち馬)がいる。12月15日阪神芝1600m新馬戦でデビュー予定。

ブッチーニ(牝、キングカメハメハ×シラユキヒメ、栗東・中内田厩舎)
お馴染みの白毛一族。半姉ユキチャン(交流重賞3勝)、半姉ブチコ(4勝)。