芝の新馬戦が無いため、血統馬は芝を求めて未勝利戦デビューを選択するケースも多くなってきた。そのため今週は新馬戦だけでなく、未勝利戦デビューの馬も取り上げる。

3月2日(土)
◆阪神ダート1400m

ノーブルワークス(牝、ワークフォース×ローズノーブル、栗東・吉田厩舎)
母は4勝。1週前調教(以降も調教は主に1週前のもの)は、CW5F71秒台、1F12秒台半ばと平凡だが、2週前には坂路では53秒7-12秒8を出ており、仕上げは進んでいる。

ミユキメガバックス(牡、ベルシャザール×コフィーチャン、栗東・牧田厩舎)
半兄はワイルドゲーム(現2勝)。CWで一杯に追われ、6F79秒台、5F64秒台半ば、1F12秒台前半の好時計をマーク。血統は地味だが、調教時計は水準レベルを超えている。

◆阪神芝2000m(未勝利)

クードメイトル(牝、ヴィクトワールピサ×ドリームオブジェニー、栗東・高野厩舎)
半姉ファンディーナ(フラワーC勝ち馬)、全兄ナムラシングン(3勝)。「まだ加減しながらだが、素質は確か。楽しみな1頭で、肉体が能力に追いついてくれば」と高野師。調教はCWで終い重点に5F70秒、1F12秒台前半。2週前の坂路では53秒6-12秒3を出している。鞍上は川田騎手。

◆中山ダート1800m

ピチカートポルカ(牝、ロードカナロア×ポルカマズルカ、美浦・加藤征厩舎)
母は5勝し、牡馬相手の菊花賞にも出走した馬。調教は、ウッド5F70秒台、1F14秒台前半と平凡だが、かなり余力をもってのもの。出馬投票自体初めての状況なので、除外も考えての仕上げだろう。次の調教では、速めの時計も出してくると思われる。鞍上はミナリク騎手。

ヌーヴァエポカ(牝、エンパイアメーカー×オーラレガーレ、美浦・尾形厩舎)
母は4勝。調教は坂路56秒7-13秒7(一杯)と平凡だが、まだまだ本数も少なく、時計を詰める余地はまだまだある。

ガルラバン(牡、ヴィクトワールピサ×エーシンヘラ、美浦・小西厩舎)
祖母はフランスG3で2、3着。調教は坂路53秒2-12秒6(馬なり)と良好。強めの調教本数も多く、仕上がりは進んでいる。

◆中山芝1800m(未勝利・牝)

マルニ(牝、スクリーンヒーロー×メジロフランシス、美浦・堀厩舎)
全兄はモーリス(日本、香港でG1を6勝)。「上とはタイプが違うものの、スピードやスタミナは感じさせる。成長は緩やかでこの先更に良くなりそう」と森助手。調教はウッドで終い気合をつける程度で5F69秒台前半、1F12秒台後半を出し、500万クラスのシュヴァルツリーゼに先着している。鞍上は石橋脩騎手。

◆小倉芝1800m(未勝利)

アヴァターラ(牡、ロードカナロア×マトゥラー、栗東・池江寿厩舎)
母の兄にオルフェーヴル(G1を6勝)、ドリームジャーニー(G1を3勝)。調教はCWで一杯に6F81秒台、5F66秒、1F11秒台後半、併せた1000万のスヴァルナに先着している。鞍上は藤岡康騎手。

3月3日(日)
◆阪神ダート1800m

ムーンオブバローダ(牡、スクリーンヒーロー×テイラーバートン、栗東・高橋亮厩舎)
母は重賞3着2回。調教はCW4Fから53秒台後半、12秒台半ば馬ナリでマーク。2週前には坂路で52秒6-12秒4の時計を出しており、仕上がりは上々だ。鞍上は藤岡佑騎手。

ノーチカルチャート(牡、ジャスタウェイ×ヘヴンリークルーズ、栗東・奥村豊厩舎)
母は4勝、母の弟にアルバタックス(5勝)、アトミックフォース(現2勝)。中間軽いアクシデントはあったが、調教はしっかり積まれ、ポリトラックで5F68秒台半ば、1F11秒台前半を余力十分にマーク。1月末にはCWで上り12秒を切る時計も出しており、脚力もある。

◆阪神ダート1400m(未勝利)

グレイシャスギャル(牝、オルフェーヴル×ギャビーズゴールデンギャル、栗東・中内田厩舎)
母はエイコーンSなど北米G1を2勝。3月2日の阪神ダート1400m新馬戦を予定も除外の可能性が高いため、未勝利戦デビューを選択する模様。調教は、CWで6F82秒台、5F65秒台後半、1F12秒台前半を一杯にマークし、併せた新馬に2馬身程度先着。既走馬相手でもやれそうな雰囲気はある。

◆阪神芝1600m(未勝利)

ルベリエ(牝、ディープインパクト×ヴェルダ、栗東・角居厩舎)
半姉にデビューから2連勝したアヴィオール(現1000万)。「稽古は速いところにいっても最後まで脚はしっかりしている。小柄だが芝向きの切れ味」と辻野助手。調教は、CWで行うも霧で確認できず。ただ2週前にはCWで5F67秒台前半、1F12秒台前半の時計を楽にマークしており、仕上がりは良さそうである。鞍上は北村友騎手。

◆中山ダート1200m

イベントホライズン(牡、ヴィクトワールピサ×フェアリーライン、美浦・勢司厩舎)
母は新馬勝ち。母の姉に未勝利から1600万まで4連勝したダノンフェアリーがいる。ここまで2度除外になっており、今度こそ出走は可能だろう。調教は坂路53秒7-13秒6(一杯)。除外続きも、おかげで調教を積む毎に時計を詰めてきている。ただ600キロの大型馬で、初戦向きか微妙。鞍上は大野騎手。

プリモパンサー(牝、ゴールドアリュール×ハヤブサエミネンス、美浦・伊藤圭厩舎)
半兄ハヤブサマカオー(兵庫ジュニアGP勝ち馬)。調教は北Cコースで一杯に5F67秒台後半、1F12秒台半ば。既に早めの時計を何本も出しており、仕上がりは良好。

ラヴィブリランテ(牝、ディープブリランテ×ファシネイト、美浦・栗田徹厩舎)
母の妹スイートサルサ(福島牝馬S勝ち馬)。ここを予定も、出走予定馬が多いため、阪神ダート1400m戦に回る可能性をもる。調教は坂路52秒3-12秒3を軽くマーク。2週前にも坂路52秒5を出して古馬1000万クラスに先着しており、初戦から楽しみだ。

◆中山芝1600m(未勝利)

クリアスカイライン(牝、ヴィクトワールピサ×アオゾラペダル、美浦・勢司厩舎)
母の弟にクォークスター(セントライト記念勝ち馬)。調教は、美浦北Cコースで、5F71秒台、1F13秒台半ばを余力十分にマーク。気性的に難しく、調教も軽めで行われている。鞍上は横山和生騎手。