夏の福島&中京開幕週を彩る新馬たちがズラリ!

今週より福島、中京が開幕。まずは福島から見ていこう。初日の芝1200m戦には、如何にも2歳戦向きのアメイズミー(牡2、美浦・栗田博厩舎)が、蛯名騎手を背にデビューする。「スタートの出も速いし、この血統らしくいいスピードがある」と栗田博師。母は小倉2歳S勝ちのアルーリングアクト、半姉は小倉2歳S、ファンタジーSを勝ったアルーリングボイスとなると、この馬も目標は小倉2歳Sか。

ワンダフルメモリー(牝2、美浦・奥村武厩舎)は、翌日の1200m戦と両睨み。「バランスのとれた馬。軽い走りなので芝も走れそう」と奥村師。叔父にシリウスSの覇者ドラゴンファイヤーがいる血統。ウッドで4Fから水準の時計を出しており、初戦から動ける。

その翌日の芝1200m戦は、エイブルメモリー(牡2、美浦・二ノ宮厩舎)が予定。1週前にはウッドで64秒7(以降、調教は1週前のもの)とかなり速い時計。さすがに終いはかかったが、これだけの時計を出してきたことは、初戦へ向けての意欲の表れか。同じレースを予定のハングリーベン(牡2、美浦・武井厩舎)は、併せ馬で先着。ウッドで余裕を持って12秒台で上がれており、上位を狙う。

芝1800m戦は、イタリアンホワイト(牝2、美浦・相沢厩舎)に注目。ウッドで67秒前半の時計をマークし、準備は整いつつある。全姉にはオークス3着のアイスフォーリスがおり、この馬もオークスへ向けて好発進したい。ダート1150m戦は、いま挙げたイタリアンホワイトの姪にあたるトワイライトライフ(牝2、美浦・黒岩厩舎)が出走予定。近い血統ながら、レース条件がかなり違うのは興味深い。同レースには、クロースリーニット(牡2、美浦・二ノ宮厩舎)、JRA3勝のグランフィデリオを兄に持つライジングリーズン(牡2、美浦・奥村武厩舎)も予定している。

ディーパワンサ

近親にシンハライトらがいる良血・ディーパワンサ


中京は、初日の芝1400m戦で、注目のライズイーグル(牡2、栗東・森厩舎)が出走。話題の新種牡馬フランケルの産駒で、日本ではこの馬が最初のデビューとなる。姉にはアメリカGⅠ勝ち馬で、日本に輸入されたララア(現2歳にディープインパクト産駒がいる)がおり、キーンランドセールでは80万ドル(日本円で当時約9500万円)で落札された。坂路では51秒0を軽々マークしており、非常に楽しみになってきた。

翌日の牝馬限定芝1400m戦は、血統的に目立つのがドロウアカード(牝2、栗東・角田厩舎)。全姉には先日の函館SSを勝った重賞2勝馬ソルヴェイグがいる。CWでの時計も上々で、初戦から人気になりそうだ。同レース予定のディーパワンサ(牝2、栗東・松下厩舎)は、母のポロンナルワこそ未出走だが、その下にオークス馬シンハライト、マーメイドS勝ちのリラヴァティ、ラジオNIKKEI杯2歳S勝ちのアダムスピークがいる。この馬もCWの時計は悪くなく、楽しみな一頭だ。

函館は日曜日のパイオニアワーク(牡2、美浦・加藤征厩舎)が、ウッドで67秒台を出しており、初戦から行ける雰囲気。デビューした上3頭が勝ち上がっているハヤブサナンデダロ(牡2、美浦・伊藤圭厩舎)も同レースを吉田隼人騎手で出走予定。「太めなく仕上がっているし、フットワークから能力の高さを感じる。稽古に乗ったジョッキーも好感触を掴んでくれている」と伊藤圭師。函館2歳Sへ向かうのはどっちか。

アメイズミー
牡、美浦・栗田博、タートルボウル×アルーリングアクト
POGシメイ

イタリアンホワイト
牝、美浦・相沢、ステイゴールド×リリウム
POGシメイ

応酬の怪物・フランケル産駒の期待馬が入厩!

入厩情報は、今週も池江厩舎のPOG人気馬。ミスエルテ(牝2、栗東・池江寿厩舎)は、牧場でも評判だったフランケル産駒。「全身バネ。これまで見たことが無い走り」という牧場評からも、どんな馬かワクワクしてくる。トレセンでの評判は如何に。

今年は全体的に始動の遅いディープインパクト産駒だが、母が京都大賞典、日経新春杯を制したメイショウベルーガメイショウテンシャ(牡2、栗東・池添兼厩舎)が入厩。血統的にもクラシックを意識せざるを得ない。