皆さんこんにちはライター大和屋です。今回でもしかしたらコラムの更新が100回目かもしれません。このあいまいな言い回しでわかっていただけるかもしれませんが、ちゃんと数えていないのでよくわからないのです。100回目かもしれないし、もしかしたらもう過ぎているかもしれないし、まだ100回目になっていないかもしれない。よくわからないのですが、もし100回目だったら区切りの回ですので、何かしなければならないような気もします。

しかし曖昧な感じでの100回目ですので、ことさら声を大にして言うのも気が引けるのであります。かといって触れないのもあれですので、一応触れてはみたものの、馬に関するネタがまったくといっていいほどにありません。というわけで推定記念すべき100回目は引退した稀勢の里について語ろうかと思います。

 稀勢の里寛、本名は萩原寛、第72代横綱です。幕内にあがるまでは本名の萩原を四股名にし相撲をとっていたが、その頃から期待の力士として数限りなく名前があがるほどの逸材とされていた。幕内にあがってもその強さは衰えることなし、白鳳キラーと呼ばれた時期もあったくらいの強い力士でした。

さらにいうと人気者、彼が勝てば歓喜の声が国技館を包み込んでおりました。なのですが、僕らの印象としては大事な時にころっと負ける。プレッシャーに弱いというイメージがずっと付きまとっておりました。大関に昇進した後、何度も何度も横綱になるチャンスがあったのに、ここで勝てばというところでいつもすってんころりんしてしまい、横綱昇進のチャンスを逃し続けてずっときて、もうずっとこのまま大関なのではなかろうかと思ってしまった時期もありましたが、皆の期待を一身に背負って相撲を取り続けた結果、2017年初場所で優勝を果たし、横綱に昇進したのでした。

 なのですが、その次の3月場所で大きな怪我をして以降、稀勢の里はもっているはずの実力を発揮することなく休場を繰り返し(一度の勝ち越しはありましたが)今年の初場所にて引退することになってしまいました。

稀勢の里は間違いなく強い相撲でしたし、人気も近年では抜群の存在でした。「怪我さえなければ……」まさにこの言葉に集約されるのではないでしょうか?怪我をする前の稀勢の里はあの白鵬とも互角以上の勝負をしていた時もありました。引退会見の時にも言っておりましたが、どんなに努力し稽古を積んでも怪我をする前の自分には戻れなかった。

結果的にいろいろなワースト記録を樹立してしまった彼ですが、皆に愛された素晴らしい横綱だったと僕は思います。最近の相撲を見ていると、やはり怪我というのが目立ちます。将来強くなるだろうなという力士が怪我に泣かされ伸び悩んでいる姿は見ていてつらいです。照ノ富士、栃ノ心、高安、遠藤、宇良、怪我がなければもっともっと相撲を盛り上げてくれていたであろう力士たちは数え上げればきりがありません。

本当にもったいない。怪我をしっかり治そうとすれば番付はどんどん落ちていき、無理して出場すればだいたいそのせいでさらに深刻な怪我に見舞われる。僕には何が正しいのかはわかりませんが、番付の仕組みや公証制度などの救済措置についてのことを話し合ってくれるといいなぁとは漠然と思います。稀勢の里関、長い間大変でしたが、ご苦労様でした。あなたの取り組みでは何度も何度も大きな声をあげさせていただきました。ありがとうございました。

 というわけで長々と稀勢の里について語ってまいりましたが、総じて何が言いたいのかというと、健康は大切だということです。それは相撲だけでなく競馬にも当てはまると言ってよいでしょう。

肺炎を患った我が愛馬カリボールしかり、脚元に不安が出ているアウィルアウェイもしかりです。どんなに力があろうとも、健康でなければその実力は発揮することはできません。健康というものがどれだけ大切かということが、身に染みてくる今日この頃であると僕も言わねばなりません。

今年こそは尿酸値やγGTPの数値を気にしないで済む人間になりたいと思う次第でございます。カリボールやアウィルアウェイには早く健康になって競馬場で元気に走るようになっていただけると僕も助かります。

 というわけで年があけた最初の週には新馬、未勝利とジャスタウェイ産駒が二勝。先週にはジャスタウェイ産駒であるマスターフェンサーが500万条件を、今週はジャスタウェイ産駒であるヴェロックスが若駒ステークスを快勝しOP入りを果たしました。順調に勝ち上がってくれてはいます。

ジャスタウェイ産駒の皆さんには、一日も早い重賞制覇、そしてその先にあるG1制覇を目指して頑張って欲しいですね。気がつけばすぐにやってくるであろうクラシック戦線、どうか今年は僕も無関係ではないことを祈ります。結局100回目だからといって書いてる内容は大したことがなくてすみませんでした。

でも、まあそれもこのコラムらしいといえばらしいのでよしとします。では皆さま、今年もよろしくお願いいたします。