【菊花賞】サウンズオブアース「逆転してもらえれば」

22日、菊花賞(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。神戸新聞杯2着のサウンズオブアース(牡3、栗東・藤岡健厩舎)は初めてコンビを組む蛯名正義騎手を背に古馬500万のエーシンハクリューとCWコースで併せ馬。4馬身ほど追走し、鞍上がゴーサインを出すと鋭く反応し、最後は3馬身ほど突き放してゴール。タイムも6F84.6-67.0-52.1-37.9-11.9秒と合格点の動きを披露した。

春は京都新聞杯2着からダービーに出走。連戦の疲れもあったのか、そこではワンアンドオンリーから1.2秒離された11着に終わったが、リフレッシュされた前走の神戸新聞杯はダービー馬とアタマ差の2着。アワヤ交わし去るかという見せ場たっぷりの内容で、春とは差が大きく縮まっている。

春の疲れがすっかり癒え、この中間の調整も順調そのもの。藤岡健一調教師も仕上がりには自信ありの様子で「逆転してもらえれば」と色気十分。虎視眈々と最後の一冠を狙っている。



サウンズオブアース(牡3、栗東・藤岡健厩舎)を管理する藤岡健一調教師の一問一答は以下の通り。

●「ダービー馬をあそこまで追い詰めた内容は評価していいのでは」

-:今日の調教の動きをご覧になっていかがだったでしょうか?

藤岡健一調教師:蛯名騎手に1頭前に置いて乗ってもらって、反応と折り合いを確かめてもらいました。上がり重点だったのですけど、非常にいい動きだったと思います。時計も十分ですし、動きに関しては文句がありません。

-:前走を振り返っていただきたいのですが、ダービー馬に迫る見事なレースでした。いかがだったでしょうか?

藤:この秋は状態が良かったので、ある程度は自信を持って臨みました。結果、負けてしまいましたけど、ダービー馬をあそこまで追い詰めた内容は評価していいのではないかと思います。

-:状態が良かったというのは、夏からの成長があったのでしょうか?

藤:馬体自体はそんなに大きくなってないですし、状態がいいというのは、春時点があまり良くなかったので。馬に硬さもありましたし、競馬を使った後もダメージが残りやすかったので、調整に苦しんだ部分があったのです。今回に関してはそれがなかったので、いい状態で行けたのだと思います。

-:前走も強さを見せましたが、藤岡調教師から見て、この馬の良いところはどんなところなのでしょうか。

藤:馬体も素晴らしいのですが、最初に調教を始めた頃から凄く能力があるを感じていました。バランスも良いですし、人の言うこともよく聞きますし、これと言って悪いところがない馬なんです。その良い部分を伸ばしてあげれば、もっと良くなってくれると思います。

-:菊花賞は距離が延びることになりますが、この馬にとってはいかがですか?

藤:血統的にも距離の心配は全然しておりませので、折り合い面に関しても全く問題ありません。逆に距離が延びてくるのは、良いほうに出るのでは、と思っていますけれど。

-:何か3000mに合わせた馬のつくりというのはされてたりするのでしょうか?

藤:特にパターンを変えてるわけでもないのですが、距離を意識するよりも、この馬の状態面をいかに良いように持っていくか、ということを心掛けて調教してます。

-:ライバル関係という意味ではどのようにご覧になっていますか。

藤:もちろん前走負けていますし、ダービー馬もいい状態で出てくると思います。相手関係も色々あるのですけれど、一番に大切にしたいのはこの馬の状態、ということでやってきてます。

-:トライアルでダービー馬に迫って迎える最後の一冠となりますが、意気込みをお願いします。

藤:前走で良い競馬を見せてくれたので、今回も期待を持って行けますし、状態面に関しては非常にいい感じで来られているので、逆転してもらえればと思っています。