【チャンピオンズC】ナムラビクター「順調に調教ができた」

3日、チャンピオンズC(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。ナムラビクター(牡5、栗東・福島信厩舎)は助手が騎乗して遅い時間に坂路入り。4F59.8-42.6-27.6-14.2秒と時計だけを見ると疑問符を付くが、この馬らしいと言えばらしいもの。フットワークは力強く、中間は念入りに乗り込まれていて仕上がりは申し分ない。

最近は馬場入りをゴネて何度も調教を拒否するなど、人の手を煩わせているナムラビクター。今回はスンナリと動いていったように思えたのだが、全体の時計は前述の通りで福島信晴調教師も「きょうは坂路下までスムーズに降りていってた。ただ、調教は動かないな」と苦笑い。それでもレースへ行けばシリウスS2着、みやこS3着と一線級を相手にともに0秒1差の接戦を演じており、力の出し所は馬自身が最もよく分かっている。

「ダートのオープン馬とは思えない時計だったけど、気持ちは前向きだった。順調に調教ができたことがいいと思いたいね。前走でもそうだけど、いつも前はしっかりと捕まえてくれる。最後は甘いというか、気を抜いているのか……。脚を使うタイミングだろうな」と初のG1挑戦にも臆するところは何ひとつない。

重賞タイトルは4月のアンタレスSの1つのみだが、ダートの1800mでは(4-1-3-1)と抜群の安定感。また、タイプは違うが「まともに走れば」という面では先週のジャパンカップを圧勝したエピファネイアにも通じるものがある。過去最強のメンバーに対してハートに火が付けば、大金星を挙げる可能性も十分ありそうだ。