【日本ダービー】サトノラーゼン岩田「素直で乗りやすい」

5月31日(日)に行われるダービー(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。京都新聞杯を勝って本番へ臨むサトノラーゼン(牡3、栗東・池江寿厩舎)は岩田康誠騎手が騎乗し、古馬オープンのオーシャンブルーと併せ馬。「半マイルを馬なり」という当初の予定通り、4F53.7-42.6-13.1秒の時計で最終調整を終えた。

ダービーを目指す馬とすれば、やや物足りない調教量、攻め時計に思えるも、これは名門厩舎が早くから準備していたシナリオ。そのシナリオ通りに調整が進み、素軽い脚捌き、息遣いとも申し分なく、仕上げに抜かりはない。何より厩舎は先週のオークスをミッキークイーンで制して牝馬クラシック初制覇。名門厩舎にまた新たな勲章が加わり、最高の流れでダービーを迎えられるのだ。

ここまで9戦はスピリッツミノルの12戦に次ぐキャリア。瞬発力勝負に長けるディープインパクト産駒でありながら、1度もメンバー最速の上がりをマークしたことがなく、初勝利までに5戦を要した珍しいタイプ。しかし、その初勝利は青葉賞を勝って同じくダービーに挑むレーヴミストラルを下してのもの。その後もレベルの高いメンバーを相手に善戦を続け、ここ2戦、はなみずき賞、京都新聞杯を2連勝。デビューから1度も3着を外したことがない堅実派が連勝と勢いに乗ってきた。

好位に付けて自分のペースをキッチリと守り、相手、展開を問わず、大崩れしないところは何よりの強み。3年前にこのダービーを勝ち、大一番で抜群の勝負強さを見せる岩田騎手「素直で乗りやすい」と追い切りで好感触を得ており、その操縦性の良さは大きな武器だ。厩舎は4年前にオルフェーヴルで、鞍上は3年前にディープブリランテでダービーを制覇。ダービーの勝ち方を知る厩舎と鞍上が今年のダービーを大いに盛り上げてくれるはずだ。

サトノラーゼン

▲軽めの最終追い切りでも抜群の反応を見せたサトノラーゼン




5月24日(日)に行われるダービー(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
サトノラーゼンに騎乗する岩田康誠騎手の一問一答は以下の通り。

●騎乗するチャンスに感謝

-:ダービージョッキーの岩田騎手でも、特別な想いがある日だと思いますが、いかがですか?

岩田康誠騎手:今年も楽しみにしています。毎年、騎乗するチャンスを与えていただいて、本当に感謝しています。

-:今年はいわゆるテン乗りでのダービー参戦になりますが、サトノラーゼンに今まで抱いていたイメージを教えてください。

岩:本当にレースセンスも良く、走る馬だと思っています。

-:調教で騎乗されて、イメージが変わった部分はありますか?

岩:そうですね、今日初めて追い切りで乗せていただいたんですが、素直で乗りやすい馬でしたし、反応が良い馬だと感じました。

サトノラーゼン

▲2度目のダービー制覇へ挑む岩田康誠騎手


-:今朝の調教について、池江調教師からはどのような指示がありましたか?

岩:“ノビノビ走らせるように”という指示と、“ラスト1F過ぎから並びかけて、気合を付ける程度で”ということを言われました。

-:思い通りにいきましたか?

岩:追い出してからの反応も良かったと思います。

-:レースに向けて、この馬の一番の強調点はどこになるでしょうか?

岩:『自在性』があると思いますので、それを生かしてレースをしたいですね。

-:枠順が出てみないと分からない部分もありますが、位置取りなど、どのようなレースになるとイメージされていますか?

岩:この馬のリズムを大切にしてレースをしたいと思っています。枠順次第では先行できると思いますし、中団からでもできるでしょうし、すごく良い自在性があって、乗りやすそうだなと。

-:ダービーに向けて、抱負をお聞かせください。

岩:テン乗りになりますが、このようなチャンスをいただきましてありがとうございます。チャンスを生かして頑張りますので、応援よろしくお願いします。

サトノラーゼン