【鳴尾記念】2年前の覇者ヘイロー「自然と行く形に」

3日、鳴尾記念(G3)の最終追い切りが栗東トレセンにて行われた。

昨年8月の札幌記念11着以来、久々の競馬となるトウケイヘイロー(牡6、栗東・清水久厩舎)は黒岩悠騎手(レースでは武豊騎手が騎乗予定)が騎乗し、CWコースで単走追い。今週は馬なりで終い重点の攻めとなったが、久々をまったく感じさせないキビキビとしたフットワークで6F83.4-67.2-53.3-40.0-12.7秒を叩き出した。

4月末に栗東へ戻り、そこからプール、坂路、CWコースを織り交ぜて入念に調整。「ここを目標に順調に調教メニューを消化してきました。やれば走る馬ですが、やっぱり時計は出ますね。今回も作戦は同じでしょうね。ええ、自然と(ハナに)行く形になると思いますよ」と清水久詞調教師は早くも逃げ宣言。「いくら乗り込んできたとはいえ、ブランク明けでの重賞ですから。力はありますが、そんなに甘いメンバーでもありませんからね」と言葉は慎重ながら、過去には休み明けでも結果を出しており、2年ぶり2度目の鳴尾記念制覇へ意欲十分だ。

トウケイヘイロー

▲久々を感じない軽快な動きのトウケイヘイロー


前走、都大路S11着のマックスドリーム(セ8、栗東・宮厩舎)は坂路で助手が騎乗して4F52.6-38.4-25.6-13.2秒を計時。終いまで一杯に追われて力強い動きを披露した。

追い切りを見届けた宮徹調教師は「1回使ってこの馬なりに良くなってきてるね。担当の子もそう言ってるし、見た目にも一段階進んだ感じ」と好感触。「ま、おそらくは後ろから直線勝負の形になると思うし、展開の助けが欲しいかな。トウケイが行って、人気の馬達が追いかけていくようなら……かな」と待機策での一発をうかがう。


前走、小倉大賞典15着のメイショウナルト(セ7、栗東・武田厩舎)は助手を背にCWコースで一杯に追われて6F82.7-65.8-51.7-38.2-13.2秒をマーク。大敗の後だが、ひと息入れたことで、体調面、雰囲気は良くなっている。

気になるのは他馬の出方。「順調に乗っているし、今週も82秒台ぐらいだろ。ああ、予定通りだね。体もいくらかプラス体重ぐらいで出られると思うよ。ただ、今回は(ハナに)行く馬がいるんだろ。休み明けで競り合って共倒れになっても仕方ないもんな。トウケイヘイローが大逃げしてくれれば、俺のは離れた2番手でもいい。そうしたらハナに行ってる感じになるだろ(笑)。あとは馬がその気になってくれるかどうかだね」と永田厩務員。マイペースで行けるかがカギとなりそうだ。

メイショウナルト