【安田記念】ヴァンセンヌ 松永幹夫調教師一問一答

6月7日(日)に行われる安田記念(G1)の共同記者会見が、栗東トレセンにて行われた。
ヴァンセンヌ(牡6、栗東・松永幹厩舎)を管理する松永幹夫調教師の一問一答は以下の通り。

●超スローペースの前哨戦 連勝ストップも収穫大

-:安田記念に向けての最終追い切りが坂路で行われました。今日はどんな狙いを持って行われたのでしょうか?

松永幹夫調教師:中2週なのですが、大型馬でもありますし、先週、今週とシッカリやりました。いい動きだったと思います。

-:終いも12秒台の前半で走り抜けました。伝わってくるものはありましたか?

松:本当の“一番”ではなくて、ちょっと時間が経ってからの追い切りでしたが、下が悪い中でもシッカリ駆け上がったと思います。

-:安田記念へ向けての臨戦過程、先週からの変化というのはいかがでしょう?

松:あまり状態に変化のない馬なので、やれば動きますし、今日の感じも良かったと思います。

-:今回が休み明け2走目になるわけですが、前走の時との変化を比べますとどうですか?

松:いい状態を維持していると思います。レースも1回使っているのでね。もうちょっと動けるかなと思います。

ヴァンセンヌ

-:その前走、4連勝で迎えたレースでしたが、素晴らしい脚を繰り出しました。振り返って評価の方はいかがですか?

松:かなりの“どスロー”で、しかも後ろからの競馬でしたが、シッカリと折り合っていましたし、収穫のあるレースだったと思います。

-:スローの中で、前の馬達を抜いてくる時というのは「さすがだな」というふうに思ったファンの方も多いと思います。

松:ヴァンセンヌらしい、いい脚で上がってきたと思います。

-:上がりの32秒台というのはいかがですか?

松:本当に時計が速い競馬を経験したことがないので、どうかなと思ったのですが、外めでうまく捌いてくれたと思います。

-:その時計面は今、お話に出ました。パンパンになった時の持ち時計は前走の時も気にされていたようですが、それについて払拭という面ではいかがですか?

松:連勝している時も、稍重や下が緩い時に結果が出ているので、どちらかといえば時計がかかった方がいいのかと思いますね。

-:ということは、逆にいいますと、良馬場での実力をまだ見せていないということですよね。

松:そうですね。あまり経験がないのでね。

ヴァンセンヌ

京王杯SCは2着惜敗も、鞍上の福永騎手は充実した表情


●道悪の鬼!馬場渋れば追い風になる

-:印象として、良馬場だった場合、「持っているんじゃないかな」という予感めいたものもお持ちだと思うのですが?

松:この馬って道悪は上手だと思うのですよね。下手ではないと思うので、他が少しでも苦にしてくれればラッキーかなという感じですね。

-:では、明らかに天気予報、雨マークが入っている方が嬉しいわけですね。

松:そうですね(笑)。天気予報もみていますが、今日も雨が降っていますし、こればかりはどうなるか分かりませんが、道悪に越したことはないかなと思います。

-:いよいよ本番の安田記念を迎えるわけですが、東京1600mの攻略ポイントはどうご覧になっていますか?

松:最近のG1では思いがけないレースが結構あるじゃないですか。そういうこともあるので、一概に言えないとは思いますが、乗り難しい馬なので、うまくコントロールしてもらって、直線に懸けてくれればいいかなと思います。

-:作戦としては直線に懸けると。

松:まぁ、それなりの位置で流れに乗ってほしいと思います。

-:そういった意味では4連勝の2連勝目から福永ジョッキーが騎乗されていますよね。もう手の内に入れたというふうに思っていていいのではないですか?

松:僕もそう思っています。前走だって上手に乗ってくれましたしね。今回も楽しみです。

-:希望の枠などというのはあるのでしょうか?

松:あまり外めはどうかと思いますが、それほど気にはしていません。

-:色々な路線から素晴らしい対戦メンバーが揃いました。そのあたりについていかがですか?

松:G1馬が何頭もいますし、一緒に走ったことがない馬もたくさんいるので、どうなるかなと思いますが、楽しみです。

-:そのライバル達を上回る何か拠りどころ、体調でもいいですし、差し脚、そのあたりはどうですか?

松:体調はいいですね。一緒に走っていないのでね、一概に言えないですが、挑戦するつもりで頑張りたいです。

-:改めまして、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

松:相手がグッと強くなりますけどね。この馬自身も復帰してから堅実に走ってくれていますので、今回も期待を持って挑みたいと思います。