【秋華賞】ビクトリー武豊11秒9のキレ「ボクも頑張りたい」

15日、秋華賞(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。ローズS3着で優先出走権を掴んだトーセンビクトリー(牝3、栗東・角居厩舎)は、CWコースで武豊騎手が騎乗し、単走での最終調整。鞍上が終いに仕掛けると、スッと反応して、弾けんばかりのフットワーク。6F84.1、ラスト1Fは11.9秒をマークした。

骨折のため、春のクラシックには間に合わなかったが、夏の中京、小倉で500万と1000万クラスを連勝。そして、一気の相手強化となった前走のローズSでは桜花賞馬レッツゴードンキに先着する3着で秋華賞の出走権を獲得した。その勢いは中間の調教も現れ、先週は現役トップクラスの牝馬ラキシスと互角の動きを見せ、この最終追い切りでも文句なしの動き。武豊騎手も「けさは単走で上がりを伸ばした程度です。絶好の動きでしたね。ずっと使っているけど、いい感じでこられていますね」とデキの良さに太鼓判を押す。

母のトゥザヴィクトリーはエリザベス女王杯を勝ち、ドバイWCでも2着の実績がある名牝。兄のトゥザグローリー、トゥザワールドは重賞ウイナーと血統背景は申し分なし。故障で出世は遅れたが、夏以降のレースぶりは目を見張るばかりで「前走は初めての重賞でいいレースができた。器用な馬だから内回りコースというのも条件がいいんじゃないですか。良血馬がよくG1の舞台に間に合ってくれたし、僕も頑張りたい」と鞍上も意欲を見せる。

連勝はストップしてしまったものの、攻めを見る限り勢いに陰りは全くなし。兄が手にしていないG1タイトルを初挑戦で手にすることが出来るか。鞍上は先のシリウスSでJRA重賞300勝の大記録を打ち立て、先週の毎日王冠で2週連続重賞勝利、オーナーも先週のサウジアラビアRCをブレイブスマッシュで勝ち、リズムは最高潮だ。この大一番でアッといわせるシーンがあっても何ら不思議ではない。

トーセンビクトリー

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