【天皇賞(秋)】ステファノス終い圧巻11.7秒「素晴らしい動き」

28日、天皇賞・秋(G1)の最終追い切りが栗東トレセンにて行われた。各陣営の談話は以下のとおり。

前走、毎日王冠6着のアンビシャス(牡3、栗東・音無厩舎)はM.デムーロ騎手を背に坂路で併せ馬。オープン馬ランウェイワルツを0.2秒リードする形から、その差を縮められることなく、4F52.2-37.8-24.8-12.5秒をマークした。

「順調ですね。中間はゲート駐立もしっかり練習していますからね。前走でガス抜きもできたと思うし、追い切りに乗ったミルコも『この前より良くなってる』と言ってくれましたよ」と蛭田助手。前走は痛恨の出遅れを喫し、上がり最速をマークしながらも後塵を拝する形となった。続けて手綱をとる鞍上の手腕にも期待がかかる。

前走、毎日王冠7着のステファノス(牡4、栗東・藤原英厩舎)は鮫島良太騎手(レースでは戸崎圭太騎手が騎乗予定)を背にCWで併せ馬。古馬1600万のトーホウストロングを1.1秒追いかける形で一杯に追われ、鋭い脚を見せる好内容。タイムは4F83.6-67.7-52.1-37.6-11.7秒をマークした。

鮫島良騎手は「前走時も悪くはなかったけど、結果をみるとやはり久々の分、って感じでした。使って動きが違ってきていますよ。前の馬に追いつく時の感じが違いますね。前走時はこっちが踏みながらでしたが、今回は自分から動いて行ってくれましたから。ええ、素晴らしい動きでしたよ」と変貌ぶりを感じている様子。春には香港のG1で2着に入る活躍。前走以上のメンバーが揃ったが、実績からも侮ってはならない1頭といえるだろう。

ステファノス

天皇賞の追い切りを行うステファノス


前走、毎日王冠9着のヴァンセンヌ(牡6、栗東・松永幹厩舎)は助手を背に坂路で追い切り。単走で一杯に追われ、終いもしっかり脚を伸ばし、4F54.6-39.4-25.3-12.3秒の時計を出した。

「だいぶ良くなってきましたね。前走は休み明けというのもあったし、どうかな、という感じでした。でも、一度使った効果ですね。けさの動きを見ても“らしさ”が戻ってきています。長く脚を使える馬で、東京コースは合っていますし、2000mも折り合いがつけば大丈夫。スムーズに運びたいですね」と松永幹夫調教師。1週前追い切りでは併せ馬でも先着を果たし、順調さが窺えるコメント。悲願のG1初制覇へ向け、注意が必要だ。

前走、京都大賞典3着のカレンミロティック(セ7、栗東・平田厩舎)は坂路で最終追い切り。馬なりながらパワフルなフットワークでしっかりと脚を伸ばし、タイムは4F52.8-38.5-25.1-12.6秒をマークした。

初めて同馬でレースに挑む福永祐一騎手「とても乗りやすい馬ですね。調子はいいんじゃないでしょうか。切れる脚がないと聞いていましたが、調教ではそんなイメージはなかったよ。競馬でも前走はいい上がりを使えていますからね。G1でこれだけ崩れていないのは力がないとできないこと。キッカケひとつじゃないかな」と高評価のコメント。先週日曜に5勝と固め打ちに成功した鞍上が、初コンタクトでG1制覇へ導けるか見どころだ。

前走、新潟記念6着のダコール(牡7、栗東・中竹厩舎)は三浦皇成騎手を背に坂路で併せ馬。古馬500万のオールパーパスの0.2秒前からスタートして一杯に追われ、全体時計はまずまずもラスト1Fは伸びを欠き、0.2秒遅れる内容。4F53.6-39.0-26.3-14.0秒を計時。

栗東に駆け付けた三浦騎手は「調教には初めて乗せてもらいましたが、気合乗りもよかったし、いい状態できていると思います。東京2000mという条件は合っていると思うし、脚質的にも一発狙いの騎乗になると思います。いいチャンスを与えてもらったし、いいイメージを持って乗りたい」とコメント。今回で2度目のコンビとなるが、過去には好走しているように相性は悪くない。鞍上にとって5度目となる天皇賞秋への挑戦で、どのようなレースを見せるのか。