【皐月賞】偉大な父に追いつけ!マカヒキ友道師「本当に順調にきている」

13日、皐月賞(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行なわれた。

弥生賞を制して無傷の3連勝となったマカヒキ(牡3、栗東・友道厩舎)は助手を背に、全体的に時計のかかるコンディションであった坂路を、単走で4F52.7-38.6-25.7-13.0をマーク。余裕の手応えで駆け上がり、大舞台への準備は完全に整った。

●決して順調ではなかった道のり

-:マカヒキについてですが、前走の弥生賞は2歳王者相手に圧巻の走りでしたね。

友道康夫調教師:そうですね。こっちが思っている以上の内容でしたね。

-:初めて実戦でステッキが入ったという話も聞きましたが、あの末脚をご覧になられて、改めていかがでしたか。

友:競馬の後にジョッキーと話したのですが、「初めてステッキを入れちゃいました」とは聞きましたね。ゴール前、坂を上がった後の伸びがすごいなと思って見ていました。

-:あれが3戦目であったわけですが、ここまでの成長度に関してはどう感じられていますか。

友:それぞれの課題を克服して、順調に本当に良くなってきていると思います。

-:ここまでは決して思惑通り、ではなかったという話も聞いていますが。

友:そうですね。新馬の後に鼻出血がありまして、そこから少し間隔をあける事になりました。それ以外はこっちが思っているようなローテーションで来ていますね。

-:新馬の追い切りの際には(騎乗した)ミルコ・デムーロ騎手の進言もあったそうで。

友:そうですね。その週の追い切りは15-15にもなっていないような感じで競馬に行きましたね。

-:2戦目は雪であまり調教ができなかったり。

友:そうですね(笑)。雪で当該週の調教があまり出来なかったのですが、それでも競馬に行くと、きっちり強い走りを見せてくれて。本当に強い馬です。

マカヒキ

-:改めて、この馬の良い所、他の馬にはないところというのはどの辺りでしょうか。

友:体的なことを言えば、総合的に優れているのだと思うのですが、この馬の場合、精神面というか、すごくオンとオフがはっきりしていますし、どう表現していいかわからないのですが、他の馬とは違う精神を持っていますね。

-:それは今まで管理された馬の中でもなかなかいないと。

友:そうですね。馬っぽくない馬ですよ。普段はかわいい馬で、人にも懐っこいんですよ。競馬以外は本当におとなしいです。

-:それがレースになると、あの爆発力を発揮すると。川田騎手も先ほど「男馬っぽくない、牝馬のような柔軟性がある」といったお話をされていました。

友:普段は小さい女の子みたいな、本当にかわいい馬なんですよね。表情がかわいいんですよ、珍しい馬です。

-:1週前には実際に川田騎手が乗られて、Cコースで78秒を切るようなタイムも出ました。そのときにも、「こんなに出るとは」と、感覚とは少しズレがあるようなお話もされていました。

友:普段から僕が見ていて「65-66秒かな」と思っていたら15-15になっていたりとか、乗っている人の感覚、見ている人の感覚よりも時計は速くなりますね。

-:それを川田騎手は「良く走る馬の特徴ですよね」とおっしゃっていました。

友:そうですね、僕らの感覚からしてそうだと思います。

●偉大な父に近づいていく

-:そして、1週前はしっかりと、先ほどの追い切りでは単走であったわけですが、どのような指示をされていましたか。

友:1週前はしっかりやって、当週は坂路単走で軽くといういつものパターンでやりました。今日は馬場の状態も悪かったので、大体54秒ぐらいであまり無理をしないようにという指示で乗ってもらったのですが、見た目は全く無理していないのに、それで53秒切るような時計が出るのでね。本当に順調にきていると思います。

マカヒキ

-:前走が初めての中山でしたが、やはりこの皐月賞と同じ舞台を経験したということ大きいですか。

友:そうですね。前回は初めての輸送で、それが1番心配だったのですが、到着してからも競馬当日も非常に落ち着いていましたし、1度経験したというのは非常に大きな強みだと思います。

-:これまで戦ってきた頭数が11頭、8頭、12頭と少頭数だったわけですが、今回は一気にそれが増えますね。

友:今回がそれが初めての経験ですから、そこが1番大きな問題なのですが、いままで3回の内容も、初めてのことを克服しているので、今回も大丈夫ではないかと思います。

-:レースが始まってみないと、ポジションなどわからないところはあると思いますが、イメージとしては末を生かす競馬になるのでしょうか。

友:そうですね。そういう形になると思います。

-:日曜日に雨の予報もあったりしますが、この馬にとってはどうでしょう。

友:ウッドチップでも時計が出る馬なので、少々渋っても大丈夫だと思います。

-:アンライバルド以来の衝撃も受けていらっしゃるということですが、世間は3強と言っています。相手関係はどう感じますか。

友:本当に相手が強いので、お互いがいい競馬をして盛り上がればいいなと思います。

-:ただミルコ騎手は、アドマイヤダイオウを含めての4強だと言っていました。

友:ミルコはすごくダイオウの事好きなんですよね(笑)。

-:本当にたくさんの方がこの一戦を楽しみにしています。抱負をお願いします。

友:ここまで3連勝で、本当に偉大なお父さんと同じ道のりで着ているので、追いつけるように頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします。

-:ディープインパクトと同じ道のりでここまで来ていますよね。

友:最初はたまたまだったのですが、ここまで来ると、近づいていってほしいなと思いますよね。

-:無敗の皐月賞馬誕生を期待しています。

マカヒキ