【天皇賞(春)】キタサン清水師「距離に全く心配はありません」

27日、天皇賞(春)(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。
前走、大阪杯2着のキタサンブラック(牡4、栗東・清水久厩舎)は、黒岩悠騎手(レースでは武豊騎手が騎乗予定)を背に、3歳未勝利のクールヤシャマルを0.6秒追走。先週に続く好時計をマークし、6F97.3-81.2-65.8-51.6-38.2-12.0秒で終いまでしっかりと脚を伸ばした。

キタサンブラック

2週続けて好時計をマークしたキタサンブラック


前走の前哨戦では、好メンバーが揃う中、初コンビとなる武豊騎手を背に、あわや逃げ切りかの見処たっぷりの内容。もう、世間では血統背景を不安視するものはいない。菊花賞を制した舞台で、更なる勲章を重ねることが出来るか注目の1頭だ。

27日、天皇賞(春)(G1)の共同記者会見が栗東トレセンで行われた。キタサンブラック(牡4、栗東・清水久厩舎)を管理する清水久詞調教師の一問一答は以下の通り。

●過去に乗った中では一番の動き

-:休み明けで使いました大阪杯。あと少しというところで差されましたが、大変いい内容の2着だったと思います。まずは、大阪杯の結果からお願いします。

清水久詞調教師:負けはしましたが、内容はよかったと思います。

-:もう少しで逃げ切りというところまでいきました。

清:そうですね。あの着差なら勝ちたかったのは勝ちたかったですけど、結果なので、次に向けて頑張ります。

-:大阪杯はG1ホースが数多くいる中、敗れはしましたが、G1ホースの中では最先着になりました。

清:結果として満足とまではいかないですが、まずまずのスタートだったかと思います。

-:非常に順調に来ているのかなと思いますが。

清:その通り、順調にきています。

-:その中で最終調整ですが、先週強くやられたと思いますが、今週も遜色のない時計が出ていますね。

清:そうですね。いい時計でしたね。12秒くらい予定より早かったのですが、無理して出した時計ではないので、良い追い切りが出来たと思います。

-:素人レベルで見ていますと、大変ゆっくりに見えるのですが、後で時計を聞くとこれだけ出ているのか、という印象を受けました。

清:僕も終いが12秒フラットが出ているようには見えなかったのですが、あのフットワークで走るので、見た目以上に時計が速くなりますね。

-:今回3200Mの天皇賞挑戦になります。菊花賞馬に言うのは失礼かもしれませんが、1ハロン伸びる事はどのようにお考えでしょうか。

清:全く心配していないです。

-:よく血統的にという話が出ましたが、これだけキタサンブラックが長い距離を走れるその原因というのはどこにあると思いますか?

清:馬の生まれ持った身体能力というか、そういうところでしょうか。

-:ダービー以外は全て3着以内にまとめていまし、すごく安定感があります。

清:そうですね。僕もびっくりさせられています。

-:むしろ、清水調教師の方がびっくりさせられる。

清:1走1走、コチラが想像する以上の結果を出してくれていますので、どこまでこの馬走るのかなというイメージですね。

キタサンブラック

-:今年の使い始めの大阪杯の時も、こんなに走るとはという思いもあったのでしょうか。

清:一息入っていましたし、メンバーも揃っていましたので、このメンバーの中でどれだけの競馬が出来るのかなという思いで見ていました。

-:常に、清水調教師が思う以上に頑張ってくれているところがありますか?

清:はい。そういう風に見ていますね。

-:そうすると、大変楽しみな天皇賞春になるかと思います。

清:最終追い切りまで、無事にきたので、あとは何事もないように、天皇賞春を迎えたいですね。

-:ただ、天皇賞春となりますと、今まで敗れたメンバーもこの中に入っています。

清:そういう意味ではチャレンジャーかなとも思っています。幾分楽な気持ちで挑めるかなと思います。

●北島オーナーには「順調」と報告を。

-:最大のライバルとなると、有馬記念で敗れた相手ではないかなと想像しますが、いかがでしょうか。

清:そうですね。有馬の1、2着と阪神大賞典を勝った馬は強い勝ち方でしたね。楽しみなメンバーが揃っていますし、良い仕上げで挑みたいと思います。

-:最終調教が終わって、レースまでの持って行き方ですが。

清:そうですね。いつも通りでいこうかなと思っています。変わった事は取り入れずに。

-:淀のコース、長距離というのも思い出のコースになります。

清:菊花賞で結果出してくれましたね。

-:北島オーナーには今日の調教を追えて、どのような報告をされますか?

清:安心して頂こうかと思っております。順調なので。

-:あえて、当日嫌な条件があるとしたら、どのような事でしょうか。

清:枠はジョッキーに任せるところですけど、それ以外は見当たらないですね。無事に送り出しさえすれば、力を発揮してくれると思います。

-:鞍上は、この天皇賞春で最高の成績を残している騎手ですが、キタサンブラックは今回も逃げる形になりますか?

清:どうでしょうかね。前走の2000Mもスッと行けるだけの先行力があるので、そこはジョッキーに任せます。どういう競馬でも出来る馬なので。

-:全く心配点が見当たらないとの事ですが、キタサンブラックは数多くのファンが応援していると思います。今回の天皇賞春に向けて今一度抱負をお願いします。

清:大舞台になんとかここまで来れましたので、いいメンバーで天皇賞を迎えられるので、いい天気でやりたいですね。競馬場に足を運んで応援お願いします。

-:この馬にとって、スローの瞬発力勝負になるのと、ある程度流れて、後半3ハロン勝負になるのと、どちらがいいですか?

清:僕はどちらもいいと思います。ジョッキーに任せようと思います。

キタサンブラック